METHUSELAH

第二章


第2章「宵闇の賢者」


イルク
「ここが……魔族の砦…」

アッシュ
「イルク、僕たちが人間だってバレると
 まずい。魔族のフリをしよう」
「僕たちは魔法が使えるから、
 何とかごまかせると思う」

イルク
「しかたないな………早いとこ
 抜けようぜ」


・魔族
「月姫様が戻られたよ。
 さすがに強いよなあ。
 あこがれるよ」

・魔族
「けっこう砦も壊されたんで、
 修理してるんだ」

・魔族
「やあ、御苦労さま」

・魔族
「何だお前ら、月姫様の軍か?
 だったら早く城に戻れよ」

・魔族
「いやあ、大変だったぜ。
 何日か前にこの砦に人間が攻めて
 きたんだけどよ」
「カイゼルとかいうのが
 やたら強くて、凄い被害が出たんだ」
「もっとも、なぜか引き返してくれた
 おかげで助かったんだけどな」
「あのときはゼギド様もやられたし、
 危なかったよ」

イルク
『……………』


(魔の砦から魔王城へ)
・魔族の兵
「待て!
 お前たち何者だ?」

イルク
『……………』

アッシュ
「僕らは月姫様の部下です。
 ただ今戻ってきました」

「ほう………」
「では階級と身分を
 名乗ってもらおうか?」

アッシュ 「えっ…!?」

イルク
「階級?………何だ、それは」
アッシュ
「イルク!!」

「ふっ……やはりな。他の魔族なら
 いざしらず、この魔族隠密部隊長
 阿修羅の目はごまかせんぞ!」

イルク
「くっ……!」

阿修羅
「さあ、魔王様の所へきてもらおう!」

アッシュ
「どうする!?イルク!!」

→戦おう
 2人で逃げよう!
 俺だけ逃げる!

アッシュ
「そうだね!
 やってやるか!!」

阿修羅
「そうはいくか……!」(霧っぽいエフェクト)

イルク
「なっ……動けない…!?」

阿修羅
「機能をマヒさせる特殊なガスだ。
 これでしばらくは口もきけまい」
「さあ、きてもらうぞ」

イルク
「く…そ……」

(魔王の前へ)
阿修羅
「魔王様。
 侵入者を捕らえました」
「この者ら、人間の身でありながら
 魔族に化け、城へ入ろうとしました。
 どうぞ処分を……」

月姫
「お主らは………!」

魔王
「知っておるのか?月姫よ」

月姫
「妾がガリア砦を攻めたとき、
 邪魔をした2人でございます」
「確か……新人類とか…」

魔王
「ふむ…月姫を退けるとは……
 なかなかの力を持っているようだな」
「お前たちにたずねよう
 新人類とは何だ?」

イルク
『……………』

魔王
「我々魔族の間では、お前たち人間の
 切り札であろう“新人類”について
 さまざまな噂が流れておる」
「しかし、そろそろ真実が知りたい。
 答えよ、人間!
 新人類とは!?」

イルク
『……………』

アッシュ
「…魔法を使う人間のことさ」

イルク
「アッシュ!!」

アッシュ
「いいじゃないか、イルク。
 どうせわかることだ」
「僕らだって、もとはそのために
 学院からきたんだから」

イルク
『……………』

魔王
「魔法を使う?
 今でも人間は魔法を使うではないか」

アッシュ
「まあね。でもそれはかなりの修業を
 積んだ魔道士だけ」
「新人類は、生まれながらに魔族以上の
 魔法の才能を秘めているんだ」
「いまに魔族は、
 新人類に滅ぼされるよ!」

阿修羅
「貴様ら、口がすぎるぞ!」

魔王
「よい。
 ……そうか、なるほどな」
「その情報に免じて命だけは
 助けてやろう。人間との戦いのとき
 には人質になってもらうがな」
「つれていけ!」

阿修羅
「はっ!」


(牢屋にて)
アッシュ
「大変なことになったね……」

イルク
「何とかここから抜け出さないと
 まずいな……」

アッシュ
「ガリア国に帰ってあの魔法陣のことを
 知らせないと」
「あれを使えば逆に魔族に奇襲を
 かけられるじゃないか!
 一気に魔族を倒せる!!」

イルク
「それはいいが、どうやって脱出する?
 扉を壊して逃げるか?」

アッシュ
「う〜ん……」

「おい!」

イルク
『?』


「話は聞かせてもらったぜ」

イルク
「誰だ?」


「ちょっと待てよ、
 今そっちに行くからな」
(扉をぶち破るナシェルの色違い)

イルク
「あんたは?」


「お前さん方と同じさ。ちょっとヘマを
 やらかしてな」
「言っとくが俺は人間だぜ。
 もとは向こうの大陸に
 住んでいたんだ」

イルク
「そうか、で?
 何をしようと言うんだ?」


「お前さん方は、
 ここから逃げたいんだろ?」
「俺も同じさァ。
 ただ1人では厳しいんでな。
 ウデの立ちそうなのを捜してたんだ」

アッシュ
「それはどういうことだ?」


「こいよ」

(自分のもといた牢へ)
「ここだ」
「ここに抜け道がある。
 俺が脱出用に掘っていたら、
 偶然地下道に出たんだがな」

イルク
「そんな物があるなら、
 なぜ逃げなかったんだ?」


「ああ、それがな。この地下道に
 やっかいなモンスターがいてな」
「残念なことに俺1人では
 ちとキツいんだ」

アッシュ
「それで僕たちに……」


「そういうこった。
 協力して脱出しねえか?」
「悪い話じゃないと思うぜ」

イルク
「どうする?
 ひょっとしてワナかも……」

アッシュ
「ワナなんか張るぐらいなら、さっさと
 殺した方が早いと思うけど……」

イルク
「そうだな…よし、信用してやる」


「よし、商談成立だな!」
「…っと、自己紹介がまだだったな。
 俺はスパルタクス。
 お前らは?」

アッシュ
「僕はアッシュ。
 ガリアの術士だ」
「イルク、
 君も言えよ」

イルク
「ああ……
 俺の名前は、イル……」
「!?」

アッシュ
「イルク!?
 どうしたんだ!!」

イルク
「お…俺は…イル……」
(暗転)


(夜の村、逃げる男女)

「……ここまでくれば大丈夫だろう」


「そうね…でも急がないと……」




「クックック……

逃げられるわけがなかろう」




「き…貴様は!!」

???
「逃がしはしない……」


「助けて!
 誰か…助けてよ!」

???
「君たちは私の役に立って
 もらわなければならないのでね」
「さあ、一緒にきてもらいますよ!」


「い…いやーーー!!」



「クックッ……

クックックッ………」



(不気味な笑い声)



「イルク!」



アッシュ
「よかった!
 気がついたんだね!」

イルク
「アッシュ…?
 俺は…また変な夢を……」

スパルタクス
「ホントにぶったまげたぜ。
 目の前で倒れるんだからな」
「夢を見たってな?
 ま、夢は夢さ。余り気にすんなよ」
「お前さん、イルクってんだろ?
 アッシュから話は聞いたぜ」
「なにはともあれ、早速ここから
 抜けだすとしようぜ!」

アッシュ
「イルク……大丈夫かい?」

イルク
「ああ…平気だ。
 じゃあ行こうか」


(抜け道へ。人喰い魚、アオザメ、半魚人など)
イルク
「な…何だ!?」

スパルタクス
「こいつが
 さっき言ったモンスターさ!」

アッシュ
「くるぞ!」
(ミノタウルス戦。EXP25 32G 不死鳥の羽)

スパルタクス
「ふう…大したもんだぜ。
 あいつを倒しちまうんだからな……」

イルク
「約束はここまでだったな」

スパルタクス
「まあな、……でもよ、俺はお前さんに  ちょっと興味が涌いたぜ」
「どうかな。俺は故郷のユーノスって
 とこに帰りてえんだが、そこまで一緒
 するってのは」
「どうせお前さん方も、もとの大陸に
 戻りたいんだろ?先は長いぜ」

イルク
「ここまでという話だったはずだ」

スパルタクス
「そう言うなよ、なあ」

アッシュ
「イルク、別にいいんじゃないか?
 仲間は多い方がいいだろ」

→よし、一緒に行こう!
 信用できん!
 アッシュ、お前もどこかへ行け!

スパルタクス
「そうこなくちゃ!
 よろしくな!!」

スパルタクスが仲間になった!


(人間の隠れ里)
・男
「ここは人間の隠れ里。魔族に追われた
 人間たちが隠れ住む村です」

・男
「最近、村を荒らしまわるモンスター
 がいて、手をやいているんです。
 どうしたものでしょうね」

・女の子
「動物は家族と同じよ!」

・男
「人間も魔族もモンスターもみんな仲間
 です。この村で暮らすうちに、それが
 わかってきました。

・男の子
「あのね、このむらにとっても偉い人
 がきてるんだよ!」


(民家へ)
・赤ん坊 『バババブーー!』

・ばーちゃん
「ブンイップというモンスターが
 この村におるんじゃが…」
「病気の勇者ファロスにかわって
 自分がモンスター退治に行くと言って
 きかないんじゃよ」
「ムチャじゃと思うんじゃが……」


(外へ)
・骸骨
「よう、珍しそうに見るなよ。
 ここじゃ、人間やモンスターなんて
 関係ないのさ」
「数は少ないけど、魔族だっているぜ」

・男
「ファロスっていう村一番の勇者が
 いたんだけどよ……」
「モンスター退治に行くはず
 だったんだが、痔(ぢ)を患ってな。
 今は家で寝てるよ」

・男?
「この村では、動物を飼って生計を
 立てています。ですから、種族は関係
 なく暮らしてるんですよ」


(民家へ)
イルク
「ディクアファス様!?」

ディクアファス
「イルク!?それにアッシュもか?
 どうしたんじゃ、こんな所で」

アッシュ
「賢者様こそなぜ……!?」

ディクアファス
「うむ…実はな、この村の人間たちを
 保護しようときたんじゃがな……」

村長
「この村を荒らしまわるモンスターを
 退治していただこうと思いまして…」

アッシュ
「誰も退治に行かなかったのですか?」

村長
「いえ……村一番の勇者ファロスが行く
 はずだったのですが………」
「痔を患ってしまい、あの通り…」

ファロス
「う〜ん、う〜ん……」

「それでかわりに、ブンイップという
 モンスターの少年が向かったんです」

ディクアファス
「ブンイップは変身能力を持っておる。
 どんな者にでも化けることが可能じゃ」
「変身後はその者の力を完全に
 コピーすることができる」
「しかしもとがファロスでは、
 少々こころもとないのう……」

イルク
「ディクアファス様が
 行けばいいのに………」

ディクアファス
「うむ、しかしわしは怪我人の手当てを
 せねばならんのでな」
「そうじゃ、お前たち行ってきて
 くれぬか?」

イルク
「俺たちが?」

ディクアファス
「そうじゃ、それが終わったら
 わしの船で帰らんか?」

スパルタクス
「やろうぜ!
 船も手に入るっていうしよ」

イルク
『………』

アッシュ
「そうだね、やろうよ、イルク!」

ディクアファス
「では頼んだぞ。モンスターがいるのは
 この先にある“神秘の樹海”じゃ」


・女
「こんにちは」

・ベッドで苦しむぢの勇者
ファロス
「う〜ん、う〜ん………。
 痔さえ治れば……悔しいーー!!」

・村長
「頼みましたよ」

・ディクアファス
「わしも後から行く」


(外へ)
・女
「あなた方は人間ですね。
 よかった…魔族かと思いましたよ」

--------------------------------
イルク 剣士 レベル8 HP126 SP56 ゴールド537
力74 守り42 体力126 賢さ56 素早さ57 運の良さ32 魔法耐性24
攻撃力 右102 左74 防御力61 能力防御0 EXP355 次まで119
--------------------------------
アッシュ 術士 レベル8 HP118 SP80
力50 守り34 体力118 賢さ80 素早さ48 運の良さ40 魔法耐性48
攻撃力 右64 左50 防御力49 能力防御0 EXP410 次まで64
--------------------------------
スパルタクス 剣闘士 レベル9 HP147 SP45
力91 守り46 体力147 賢さ45 素早さ45 運の良さ18 魔法耐性9
攻撃力 右114 左91 防御力62 能力防御0 EXP594 次まで122
--------------------------------

(人間の隠れ里から神秘の樹海へ)
看板を調べる

「この森は邪気で満ちている。

しかし、過去に勇者が切り開いた

正しき道ならば邪気はないであろう」


「それ故に、勇者の道には

今もなお花が咲くのである」

by昔の勇者(はぁと



(飛頭盤、寄生植物、ウッドチップ、キングコブラ等を倒しつつ奥へ)
イルク
「おい!」

「な、何だ!?」

イルク
「そいつが村を荒らしている
 モンスターか?」

「そうだ、私は村一番の勇者ファロス。
 思いのほかモンスターが強いので
 困っていたのだ」

イルク
「いいからどいてろ!」

「な、何なんだ?君たちは!
 この私は……」

アッシュ 「ブンイップだろう?
 賢者様から聞いているよ」

イルク
「アッシュ、まずはこいつを倒すぞ!」

(ティラノザウルス戦。EXP50 64G 気付け薬)
アッシュの剣が成長した!

「ガアアアアアーーーーー!!」(爆死)

ブンイップ
「いやー助かりましたわ。
 一時はどうなるかと……」

アッシュ
「やっぱりブンイップだったんだね」

ブンイップ
「はあ、まあそうなりますな。
 それにしても強いでんなぁ〜」
「ほんま、おおきに!
 また村で会いましょ!」
「そのときはたっぷり礼さして
 もらいます!」

イルク
「さて…俺たちも帰るか」
『!?』

「グガァーー……!!」

イルク
「こいつ…生きてやがったのか!!」

「グオアアアァァーーー!!」

イルク
「くっ……!」

アッシュ
「聖なる風よ!
 我らを脱出させよ!!」
(暗転)


イルク
「ここは…?」
(きょろきょろ見回す)
「アッシュのおかげで助かったか…。
 ……それにしても、いつの間にあんな
 魔法を覚えたんだ、アッシュのやつ」
「……ま、いいか。
 2人とははぐれてしまったようだな。
 捜しにいくか」
「多分、さっきの場所に行けば……」


(さっきの場所)
イルク
『!?』
「ディクアファス様!」

ディクアファス
「おお…イルクか……」

イルク
「なぜここに!?
 それにその傷………!!」

ディクアファス
「お主らの後を追ってきたのじゃが…。
 ここまできてこやつに………」

イルク
「こいつは…こいつは何者ですか!?」

ディクアファス
「こやつは…」

???
「クックックッ………」

メトセラ
「我が名はメトセラ。
 浄化を望みし宵闇の賢者………」

イルク
「メトセラ……だと!?」

ディクアファス
「イルク、逃げるんじゃ!!」

メトセラ
「逃げたくば逃げよ……
 我が目的はディクアファス1人……」

イルク
「誰が…逃げるだと?」
「俺は新人類なんだぞ…!
 エリートなんだ…!」

メトセラ
「少年よ…それは勇気とは呼ばぬ……。
 速やかに立ち去るがよい」

イルク
「黙れ!ディクアファス様は孤児だった
 俺を引きとっ……!?」
「ま…た……!!」



(再び村の情景)
???
「さあ、きてもらおう」


「くそっ…君だけでも逃げろ!!」

???
「そうはさせません………!!」(霧のエフェクト)


「こ…れ……は…!?」


「か…らだ……が…!!」

???
「もう指一本動かせまい。
 さあ行くぞ…」


「いやーーー!ティオーーー!!」(ワープ)



「クックッ…これで全てそろった…。

後は………」



イルク
「くっ……!」

メトセラ
「どうした?続けないのか?
 孤児がどうしたって?」

イルク
「うるさい!いくぞ!!」
(メトセラ戦。瞬殺される)

イルク
「バ…バカな……!」

メトセラ
「これで邪魔は入らない……」

ディクアファス
「貴様…子供まで!!」

メトセラ
「くく…そいつは死んではいない。我が
 大切な同胞を殺すわけにはいかん…」

ディクアファス
「貴様!
 いったい何をたくらんでいる!?」

メトセラ
「なあに、他愛もないことよ……」
「貴様が私にしたことに比べればな!」

ディクアファス
「何じゃと!?
 で…では、もしや……!」

メトセラ
「やっと気づいたか……その通りだ」
「貴様がゼオンと離れるのを
 待っていた。貴様1人なら私だけで
 殺せる!」
「死ねっ!!!」


「サンダーボルト!」


ディクアファス
「があああああああーーーーーー!!」

メトセラ
「クックック………」
(メトセラ立ち去る)

イルク
「う……」
「ち…ちくしょう……!」
『!!』
「ディクアファス様!!」

ディクアファス
「ぐ………ぐぐ…」

イルク
「ひどい傷だ…!
 今治します!!」

「キュア!」

「傷が…ふさがらない!?」

ディクアファス
「イルク…やめるんじゃ……
 もう……ムダじゃよ………」

イルク
「……………!!」

ディクアファス
「せめて……死ぬ前に…お前に……
 真実を…ぐっ……!」

イルク
「くそっ……何もできないのか…」

ディクアファス
「イルク…ガリア国へ戻るんじゃ…。
 そして…ゼオンに伝えてくれ……」
「メトセラが……動き出したと…」

イルク
「わかりました……」

ディクアファス
「こ…これを……持っていくがよい…」

イルク
「これは……?」

ディクアファス
「ゼオン魔法学院の……開かずの扉…
 そ…それを…開ける……鍵……」

魔法学院の鍵を手に入れた!

「イ…ルク……メトセラの正体…………
 そして……お前…の…本当…の…」

イルク
「ディクアファス様……!!」
「ちっ…くしょおーーーーー!!!」
『!?』
(女の影)



「イルク……」



イルク
「また…あんたか………」



「イルク……メトセラを追うのです…。

そうすれば、おのずと道は開ける

でしょう……」



イルク
「あんた……何者なんだ?」



「……………」



(何も言わずに女は消える)


(神秘の森から魔族の村へ)
・魔族
「ここは魔族の村。
 人間は出ていけ!」

・魔族
「よくもまあ、おめおめと顔が
 出せたものだな、人間!!」

・魔族
「チッ…よそ者か……」

・魔族
「人間なんぞに、俺たちの生活を
 乱されたくないぜ!!」


(民家へ)
・魔族
「フン、人間か……」

・魔族
「人間は私の弟を殺しました。
 あなた方を絶対許しません!」


(酒場へ)
・魔族
「たとえ人間が嫌いでも、あいつには
 手は出せねぇ……。
 そんなことをしたら消されちまう」

・魔族
「あんな奴と同じテーブルなんて
 ゴメンだぜ……」

・魔族
「ここは酒場でさぁ。
 言っときますが、人間のダンナに
 出す酒はありませんぜ」

・別のテーブルの男

「ほう……人間か…珍しいな…」

アッシュ
「あんたは…!?」
イルク
「知ってるのか?アッシュ」

アッシュ
「死神のラシード……。
 凄腕の暗殺者だよ……!」

ラシード
「俺を知っているようだな…」
「だが俺もそっちの男には見覚えが
 あるぞ……」
「あんた、裏の闘技界で無敵の強さを
 誇っていた剣闘士スパルタクスだろ。
 こんな所で何をしている?」

スパルタクス
「へっ……まあ色々と訳ありでな」

ラシード
「そうか…だがそんな事に興味はない。
 それよりも俺を雇わないか?」
「報酬は500G。前払いだ。
 金がたまったらもう一度きてくれ」
「言っておくが俺は気が短くてな。
 その気がないんなら帰らせてもらう。
 よく考えろよ」

ラシード「俺を雇う気になったか?」

→雇う。
 雇わない。

ラシード
「ようし、ではついて行こう」
「心配するな。報酬分は働いてやるさ。
 損はさせん」

ラシードが仲間になった!


(酒場の2階へ)
ここは宿屋です。
一晩200ゴールドですが、
お泊りになりますか?
 はい →いいえ
またのお越しをお待ちしています


(魔族の村から南にある水月村へ)
看板を調べる
「世界一大きい町、水月村!
 ぜひ一度旅の途中に!」

・村人
「ここは水月村。魔王城の支配下に
 ありますが、最近では完全な自治を
 保っています」

・村人
「この町は人口がとても多いです。
 世界一の大都市ですから当然ですが」

・村人
「この町の近くに洞窟がある。
 そこには竜神が住んでるって噂だ」

・村人女
「昔はここから人間の大陸へ向けて
 船が出ていたらしいの。でも戦争が
 激しくなって、今はやってないわ」

・村人
「竜神は、いつも我々を見ている。
 人間と魔族が争うのはいいが、絶対に
 竜神を怒らせてはならない」
「そんなことをすれば、人間も魔族も
 あっという間に滅ぼされてしまう」

・村人女
「この町は本来、港町でした。
 でももう20年は船は出ていません」


(民家へ)
・住人
「水月村はいい所でしょう?こんなに
 住みやすい土地もありませんよ」


(別の民家)
・ばーちゃん
「海の向こうには、まだ見ぬ大陸が
 広がっているんじゃろうな……」


(外へ)
・村人
「この町では、モンスターに悩まされる
 ことがありません」
「噂によれば、竜神がモンスターに
 にらみをきかせてくれているから
 というのですが…」

・村人女
「ああ…何を買おうかしら……。
 迷っちゃうわ」

・村人
「この町の店は何でもそろってるぜ!」


(道具・武器・防具総合店へ)
・武器屋
「ここは世界1の武器屋だよ。
 何が欲しいのかな」
ワンド(40)攻撃力が6上がる 1体に攻撃
聖杖(100)攻撃力が14上がる 1体に攻撃
「またきてくれよ」

・防具屋
「カウンター越しに頼むよ」

「よっ、防具が欲しいのかい?」

(無情のカットで外へ)
・女の子
「お花がきれいでしょ」


・船着場のおっさん
船長
「何だ?てめえは」

イルク
「その船が欲しい」

船長
「はあ?何言ってやがる。この船は俺の
 物だぜ」

アッシュ
「イルク、言い方が悪いよ」
「…すみません。僕たち海を渡りたいん
 です。それ、賢者様の船でしょう?」

船長
「そうだ。だがそいつは死んだらしい
 からな。俺がもらった」

スパルタクス
「どうすりゃ乗せてもらえるんだい?
 …腕づくか?」

船長
「そ…そうだな……ま、俺も鬼じゃ
 ねえし……」
「そうだ!こうしよう。この町の近くに
 竜が住む洞窟があるらしい」
「そこへ行って竜の鱗(うろこ)を
 取ってきてくれ。そうすりゃ船は
 くれてやる」

イルク
「よし、わかった」

船長
「ただ、詳しい場所は
 俺も知らねえからよ」
「モンスターに知り合いでもいりゃあ
 わかるんじゃねえの」


(水月村から人間の隠れ里へ)
ブンイップ
「竜神洞窟の場所?もちろん知って
 まんがな」
「地図に書いておきましたんで 、
 頑張ってや!」

ブンイップ
「いや〜ほんまおおきに。ところで
 今日はどんな用でっか?」

→暗殺者について聞きたい。
「暗殺者は、金をもらって人を殺すんが
 仕事や。契約は絶対に守るんやけど、
 余り信用せん方がええと思うで」
「噂では暗殺者ギルドなんちゅモンも
 あるらしいけど……
 あんまし近づきとうないな」

→モンスターについて聞きたい。
「モンスターかて、アホばっかやない。
 高位のモンスターなら魔族も
 勝てへんやろ」
「まあモンスターは人みたいに
 国造ったりせえへんけどな」

→何でもない。


(竜神洞窟へ)
イルク
『!?』
(洞窟前、いきなり爆破のエフェクト)
イルク
「くっ……!!」

スパルタクス
「何だってんだ!?」

「待っていたわよ……」

アッシュ
「ジェイン!!」

ジェイン
「これ以上の失敗は暗殺者としての
 プライドが許さないのでね」
「ここで死んでもらうわ!!」

ラシード
「随分と威勢がいいな……
 風裂きのジェイン……」

ジェイン
「あんたは…死神のラシード……!?
 な…なぜこんな所に……!!」

ラシード
「今の仕事はこいつらの護衛なんでな。
 悪いが全力でお前を倒す……」

ジェイン
「くそっ…!私だってここで逃げるわけ
 にはいかないんだ!!」

スパルタクス
「何だかよくわからんが、
 おもしれぇ!やってやるぜ!!」

イルク
「いくぞ!!」
(村娘再び。EXP61 72G セリース爆弾)

ジェイン
「くっ…ばかな……!」

イルク
「ここまでだな……」

ジェイン
「この私が2度までもやられるなんて…
 さすがは新人類ね……」

イルク
「知っているのか?」

ジェイン
「ゼオンとかいうのから聞いたのよ」

アッシュ
「何だって!?それじゃ、
 お前を雇ったのって……!!」

ジェイン
「賢者ゼオンだけど、それが何か?」

アッシュ
「ゼオン様は…僕たちの師匠なんだよ。
 そのゼオン様がどうして……!?」

イルク
「いったい……どういうことなんだ…」

スパルタクス
「何だかまたキナくさくなって
 きやがったな……」

ジェイン
「ふ〜ん…あんたたちも複雑な事情が
 あるんだね……」

アッシュ
「それよりイルク、
 こいつをどうする?」

 逃がす。
 殺す。
→連れていく。

ジェイン
「へえ……あんた結構いい奴じゃない。
 気に入ったよ」
「でも私もなにかと忙しいんでね。
 今はまだ無理よ」
「私はこれで帰る。でも約束だから
 もうあんたたちには手出しはしないよ。
 …報酬はちょっと残念だけどね」
「ギルドの後始末もあるんでしばらくは
 会うこともないだろうけど、機会が
 あったらまた会いましょう」
「私は北の大陸の町、シークビレッジに
 いるから……」

(暗転)
『!?』

イルク
「行ったか……」

アッシュ
「さあイルク。
 竜神の鱗を取りに行こう!」


(水月村の酒場へ)
・男
「ぜひ飲んでいってください。
 お安くしておきますよ」

・カウンターの人
「何か飲んでいくかい?」

・子供
「子供はきちゃいけないトコなの?」

・男
「やっぱり酒はここに限るね」

・骨っこな魔族
「いくら飲んでも酔わないんだよ……。
 どうしてかな……」

・2階の宿屋の女
「ここは宿屋です。
 一晩30ゴールドですが、
 お泊りになりますか?」
→はい いいえ
ありがとうございました。
お気をつけてどうぞ


(気を取り直して竜神洞窟へ
 しゃれこうべ、さまよえる亡霊、ホースメン等)

「我がすみかを侵す者は誰ぞ……」

ヤツサカ
「我が名はヤツサカ……。
 人間…何用だ……」

イルク
「あ…あんたが竜神か……」

ヤツサカ
「そうだ。かつてこの洞窟へここまで
 きた者はいなかった」
「我は全てのモンスターの王…。
 炎の守護者……人間、今一度尋ねる。
 何用だ?」
 
イル
「船を手に入れるために、あんたの鱗が
 必要なんだ」

ヤツサカ
「鱗……?…なるほど、水月村の連中か
 ……」
「よかろう、鱗などいくらでも
 くれてやる。だが……我は力ある者に
 しか協力はしない……」
「かつて我が鱗を手にした者は、
 人間ではカイゼルという者のみ…」
「むろん、我も本気でやるつもりは
 ない。これはたわむれにすぎんのだ。
 さあ、我を楽しませよ!」
(竜神戦。EXP78 90G マンストラーン)

ヤツサカ
「ほう…やるな……」

スパルタクス
「約束は守ってもらうぜ!」

ヤツサカ
「わかっておる。
 …竜神の鱗だ。持っていくがよい」
「竜神の鱗」を手に入れた!
「ときに人間よ……お主ら人の身で
 ありながら、何故魔法を操れる?
 しかもそれほど協力な………」

→よし、復習もかねて説明してやろう。
 面倒だ。

イルク
「人間と魔族が争っているのは
 知ってるだろう?」
「俺たちは突然変異で生まれた
 新人類だ。人間では使えないような
 強力な魔法を操ることができる」
「そのエリートたちの中でも、俺と
 アッシュは特に強かったから、
 魔族と戦うことになったんだ」
「で、城へ行くと砦を守るように
 言われて、その日は城で寝た」
「ところがその夜、暗殺者に襲われて、
 俺たちは狙われていることが
 わかった。」
「おまけに妙な女は出てくるし……
 とにかく変な一日だった」
「次の日、草原を越えて砦へ向かった。
 そうしたら、砦はちょうど魔族に
 襲われていた」
「俺たちはリブラ軍師に協力して、
 月姫とかいう敵のボスを倒した」
「魔族たちが逃げたんで、俺たちは
 後を追ってトンネルに入った。
 その奥には巨大な魔法陣があった」
「そいつは魔族が移動用に造った
 もので、そこから奇襲をかけられたら
 ひとたまりもない」
「だから俺たちは魔族の砦へワープ
 したんだ。魔族を潰すために……」
「でも魔王城で阿修羅とかいう魔族に
 つかまって、地下の牢獄に入れられた」
「そこで出会ったのがスパルタクス。
 俺たちは協力して
 脱獄することにした」
「スパルタクスは故郷のユーノスに
 戻るまでの旅の連れだ。その次に
 辿り着いたのが人間の隠れ里」
「そこで賢者ディクアファス様に再会
 した。村を襲うモンスターを退治しろ
 と頼まれて、俺たちは森へ向かった」
「モンスターは倒したけど俺たちは
 バラバラになって……
 もう一度行ってみると……」
「ディクアファス様は、メトセラに
 殺されてしまった………」
「……それで賢者様の船を貰って
 ガリア国に帰ろうと思ったんだ」
「賢者様の言葉を、伝えなければ
 いけないから……」

ヤツサカ
「なるほど……非常に興味深い話だ」
「人と魔の争いになぞ興味はないが…。」
 それが本当なら、人間の勝利は
 間違いないだろうな」

イルク
「これは俺たち人間の問題だ。
 あんたにとやかく言われたくない」

ヤツサカ
「威勢がいいな…小僧……。
 我と倒したからとてつけあがるなよ」
「何なら、今すぐ世界を火の海に
 変えてやってもいいのだぞ…」

イルク
『……………』

ヤツサカ
「ふん…強者に対すると何もできぬか。
 カイゼルにはまだほど遠い……」
「だがその強さは認めよう。…行け!
 我が認めたという証を持ってな!」



ヤツサカ
「妙な人間どもだ……それにしても
 おかしな話だったな……」
「2年前、我のもとに訪れたカイゼル
 の話では『魔法を生まれつき使える
 人間などいない』ということだが…」
「2年前と言えば、あやつらもすでに
 生まれていたはずではないのか?」
「この食い違いはいったい……?」
「それに、あの小僧の魔力……妙だな」
「………いや、気のせいか……」


(水月村へ)
・男
「この先は、水月村の自慢の一つ、
 海洋庭園があります」

・男
「どうです、美しいでしょう?
 ここには伝説がありましてね」
「昔、海王を愛し、その身を人魚へと
 変えた女性が、自らの運命を悲しんで
 流した涙によって作られたという…」
「それ以来、ここは水が絶えることは
 ないらしいですよ。
 ま、だたの言い伝えですけどね」


(船着場へ)
イルク
「持ってきたぜ。約束の鱗だ。
 船をもらおうか」

船長
「ま…まさか本当に持ってくるとは
 思わなかったぜ……」
「わかった約束だからな。
 船はくれてやるよ」

スパルタクス
「やったな、イルク!
 さあ早くユーノスへ行こうぜ」


(海洋へ、船上にて)
イルク
「やっとガリア国に戻れる……」

アッシュ
「…イルク、本当に久しぶりだね。
 国に帰るのも……」
「なんだか色々なことがありすぎて、
 すごく長かったように感じるよ」

イルク
「そうだな……本当に色々あった……」
(俺は新人類……人間を魔族から
 救い出すために選ばれた存在……)
(それでいいんですよね?
 ゼオン先生……先生が暗殺者を雇って
 俺たちを殺そうとしたなんて……)
(何かの間違いですよね?)

アッシュ
「とにかくガリアへ帰ったら、
 ゼオン様に確認しないとね、イルク」
「あのジェインって暗殺者の言葉……
 僕は信じない……!」
「これまでのことをちゃんと報告すれば
 誤解もなくなるよ!」

イルク
「ああ……」
(……何だ?この気持ち……)
(魔族を滅ぼす……
 けど、魔族から見れば
 俺たちが悪者だ)
(魔族にも家があって、守るべき
 家族がいる……)
(俺たちと魔族の違いって何だ?
 なんて俺は……ここに来たんだ?)
(答えは……出ない)

スパルタクス
「……おい、それはそうと
 こいつぁいつユーノスに着くんだ?」

イルク
「ああ……予定ではもう少し…」

(船に衝撃)
イルク
「!?」

「ち…沈没するぞーーーーーーー!!」

イルク
「うわあああああーーーー!!」



イルク
「ここは……?」

「すまねぇ。どうやら船が何かに
 ぶつかったみたいでよ。こりゃあ、
 修理にしばらくかかりそうだな」

『……………』

スパルタクス
「ここは海の中なんだろ?なんで息が
 できるんだ?」

アッシュ
「確かにそうだね。調べてみようか、
 イルク」

イルク
「面倒臭い。
 お前らだけで行ってこいよ」

アッシュ
「またそうやって外れようとする……」

イルク
「わかったよ!
 行けばいいんだろ、行けば!」

スパルタクス
「……おい、アッシュ。
 こいついつもこうなのか?」

アッシュ
「まあね……」


・船室の男
「少しなら手持ちの薬があるから、
 売ってやるよ」
リピア(10) エルリピア(150) 解毒薬(10) モーニュの草(200) 不死鳥の羽(500)
「足りなくなったら、いつでもこいよ」

・船室の男
「ここで休めるぜ。
 寝るかい?」
はい いいえ


(船外へ)
イルク
「こんな所に建物があったのか……」

アッシュ 「どうやら古代に沈んだ城のようだね」

スパルタクス
「誰かくるぜ!」

「あなた方は……?」

イルク
「それはこっちのセリフだ。
 お前、いったい誰だ?」

ローラ
「私はローラ。ここに何十年も
 住んでいる人魚です」

アッシュ
「人魚……噂には聞いていたけど、
 見るのは始めてだ……」

スパルタクス
「べっぴんの人魚さんよ、俺たちの船を
 沈めたのはあんたかい?」

ローラ
「船……?いいえ、それは多分
 モーガウルでしょう」

アッシュ
「モーガウル?」

ローラ
「昔、人間と戦って敗れ、この城に
 封印された海王の名です」

イルク
「そいつがあんたとどう関係してる?」

ローラ
「……彼は私の恋人でした」
「私は彼を解放するために、
 封印の氷を溶かしているのです」

イルク
「あんたなんかじゃ、溶かせやしない。
 炎の術も使えないんだろ」

ローラ
「それはよくわかっています。
 ……でも、私は諦めません」

アッシュ
「イルク……」

イルク
「嫌だ、アッシュ。お前のことだから、
 助けてやろうとか言うんだろ?」
「モンスターを助ける義理なんて
 ないぜ。第一、ここは寒すぎる」

ローラ
「船が壊れたのでしょう?
 この辺に材料はありませんよ」

イルク
「なに……!?」

ローラ
「モーガウルのいる場所になら、
 色々と流れついていると思いますが」

アッシュ
「イルク、やっぱり行こうよ」

イルク
「お前らだけで取ってくりゃいいだろ」

スパルタクス
「お前抜きで戦うのは、ちょっと
 辛いもんでな」

イルク
「わかったよ……ったく…」

ローラ
「お願いします……どうかあの人を救って……」


(ダンジョン攻略)

イルク
「こいつが…モーガウル?」

アッシュ
「よし、このぐらいの氷なら僕の魔法で
 壊せる」
「炎よ!!」

スパルタクス
「こ…氷が……!!」

イルク
『!?』

モーガウル
「ぐ……ぐおおおおーーーーー!!」

スパルタクス
「お…おい!?襲ってくるぞ!」

イルク
「はめられたのか…!?」

アッシュ
「くる!!」
(モーガウル戦。姿はイッカク。EXP100 100G)

モーガウル
「ぐ…ぐぐぐ……」

イルク
「手こずらせやがって……!
 とどめを刺してやる!!」

ローラ
「待ってください!」

『!?』

「この人は…あなた方を敵だとかん違い
 しただけなのです。どうか…許して
 あげて……」

モーガウル
「ロ…ローラ………?
 ローラ……なのか……?」

イルク
「敵だと…!?それはどういうことだ?
 いったい何があった?」
「詳しく聞いてなかったが……、
 人間との戦いってのは……?」

ローラ
「……ええ…彼は遥か太古よりこの地に
 住まうモンスターでした……」
「ですが……人間が現れてからは、
 自分の住みかを守るために
 彼は必死で戦ったのです」
「そしてついに決着がつきました。
 勝利したのは人間でした」
「モーガウルは、そのときこの城に
 封印されたのです」

スパルタクス
「なるほど……だったら俺たちに攻撃
 したのもわからんでもないがよ…」
「お前さんは何者なんだい?」

ローラ
「……私は、人間でした」

イルク
「…………!?」

ローラ
「人間でありながらモンスターを愛して
 しまったのです」
「私は、この身をモンスターと融合
 させました。何年かかっても、彼の
 氷を溶かすために………」

イルク
「もと人間か…だったらモンスター
 なんかをかばうことはない」
「とどめを刺してやる。
 そこをどけ」

ローラ
「いいえ、彼を殺させるわけには
 いきません」
「私は…彼を…モーガウルを愛して
 いるのです」

イルク
「バカな!!
 人とモンスターが!?」

ローラ
「あなたにはわからないのですか?
 この気持ちが……」

イルク
「人と魔族……人とモンスター……
 それは決して相容れないものだ」
「俺はそう教えられた!
 だから……!」

ローラ
「…かわいそうな人……
 でも、あなたの前にあるのが現実…」
「私と彼こそが、
 人とモンスターがわかり合えた
 何よりの証です」

イルク
「……俺は信じない」

アッシュ
「……………」

ローラ
「あなたにもいずれわかるでしょう…
 自分の目で、耳で感じて下さい」
「ともかく、彼はこれ以上
 暴れたりしません。私が保証します。」
イルク「あんたの保証じゃ……」

モーガウル
「ローラ……」

イルク
『!?』

「す…すまな…かった…。
 私…は……、お前…だけを……
 みていた………」
「私は…滅んでも…いい…。
 ローラ…お前だけで…も…
 し…あ…わせに………」

ローラ
「いいえ…モーガウル。
 一緒に生きましょう……」
「私たちは…ここから
 始まるのよ……」

イルク
「…………」

ローラ
「イルクさん……どうか……」

イルク
「チッ……好きにしろ。俺には関係ない
 ことだ」

ローラ
「ありがとうございます……。
 このお礼は…いつか…きっと……」

『……………』


(船を下りて)
イルク
「やっと着いたか……」

アッシュ
「ここは元の大陸の南端か……?」

スパルタクス
「ユーノスさ。俺の故郷だよ」

イルク
「ここまでという話だったな」

スパルタクス
「ああ…そうだったな。どうだお前さん
 たち、俺の家に寄ってかないか?」
「なにせ10年ぶりだからな、
 1人で帰るのも…な?
 わかるだろ?」

イルク
「フン…お前のことなんて知ったこと
 じゃない。勝手にしろ」

アッシュ
「イルク、そう言わずに
 行ってみようよ」
「スパルタクスだって気まずいんだろう
 しさ」

スパルタクス
「よっしゃ!そうと決ればさっそく
 行くぜ!」
「おふくろの手料理は悪くないからな、
 たっぷり食ってけよ」

アッシュ
「そういえばスパルタクス……
 何で10年も留守にしてたんだ?」
「ずっと帰ってないなんて、
 いくら何でもおかしいんじゃあ……」

スパルタクス
「…………」
「………ま、それはほら、何だ、
 色々あるじゃねえか、人生ってのは」
「帰りたくねぇな、ってときも
 たまにはあらあな。……そんなことは
 いいから、さっさと行こうぜ」

イルク
「………?」


墓を調べる
「ディアーネ、ここに永眠す」
スパルタクス
「…………」

・男
「スパルタクス!?
 戻ってきたのか!!」

・女
「魔族との戦いが始まってから、
 水月村との通交はまったく途絶えて
 いたのです」

・男
「この道を行くと、嘆きの山という場所
 に通じている。だがあそこは……」

・女
「山には絶対近づいちゃいけないよ!
 あそこは恐ろしい所なんだからね」

・子供
「ヘン!魔族なんてボクが
 やっつけてやる!!」


(民家へ)
スパルタクス
「おふくろ、今帰ったぜ」

「ス…スパルタクス!?
 10年間どうしてたんだい!!」

スパルタクス
「へへ……まあ、あんなことがあった
 からよ…ちょいと旅に出てたんだ」
「少しアタマを冷やそうと思ってよ。
 …そしたらなんか帰りづらく
 なっちまって……」

「…スパルタクス……お前、
 まだあのときのことを気にしているの
 かい………」
「あれは事故みたいなもんじゃないか。
 忘れるんだよ」

スパルタクス
「ああ……ところで町の外に出られねえ
 ようだが、どうかしたのか?」

「あんた……何も聞いてないのかい?
 嘆きの山に殺人犯が入り込んだんで、
 入口を封鎖してるんだよ」
「もう何人も殺してる」

スパルタクス
「へえ……そいつぁ大変だな」

「なに呑気なこと言ってんだい!
 ギャランドだよ。
 殺人犯ってのは、ギャランドなのさ」

スパルタクス
「………なんだって!?」

「ギャランドが、まるで狂ったみたいに
 人を殺してるんだよ。町中その噂で
 もちきりさ」

スパルタクス
「ギャランドが………そんな…」

イルク
「おい!」

アッシュ
「僕たちどうも話が見えないんだけど
 ………」

スパルタクス
「ああ……すまん。説明する」
「…俺がこの町を出て、剣闘士なんぞに
 なったのは、10年前のある事件の
 せいなんだ」
「当時、俺の親友でギャランドって奴が
 いた。俺たちは戦士として、何度も
 町のために戦った」
「だが俺はそんな戦士稼業に嫌気が
 さしていたんだ」
「だから…10年前モンスターがこの町
 を襲ったとき、隙を見て逃げ出した」
「これでやっと自由の身になれる、
 俺はそう思った」
「だがいずれにしろ、
 俺は町を捨てたことい変わりはない」
「ギャランドは1人で戦ったんだ。
 俺がいなくなってからも………」
「だからギャランドには謝りたいと
 思ってる。10年前、逃げ出した
 ことを………」
「ギャランドが殺人鬼になったなら、
 俺はそれを止めなくちゃならねえ。
 一緒にきてくれねえか?」

イルク
「…………」

アッシュ
「イルク…このままじゃ町から
 出られないみたいだし………」

イルク
「………ああ、しかたないだろうな。
 だが………」
「スパルタクス……
 今の話、本当なんだろうな?」

スパルタクス
「なに……?」

イルク
「どうもひっかかるんだが……」
「ギャランドって奴は、お前が逃げた
 ぐらいで殺人鬼になったのか?
 町は無事だったのに……」

スパルタクス
「…ギャランドはそういう奴なんだよ」

イルク
「ふん……まあいい。
 俺には関係ない」
「それじゃあ、さっさと行こうぜ」

スパルタクス
「ギャランドはこの町の南にある
 『嘆きの山』にいるらしい」
「気をつけて行こうぜ」

--------------------------------
スパルタクス 剣闘士 レベル14 HP212 SP70
力136 守り66 体力212 賢さ 70 素早さ70 運の良さ28 魔法耐性14
攻撃力 右175 左136 防御力94 能力防御0 EXP4779 次まで762
--------------------------------

(民家へ)
・ばーちゃん
「私らは割りと豊かに暮らしておる。
 ガリア国にも物資を輸送
 しているんじゃよ」

・赤ん坊
『ババー』

・男
「おかしいなあ……この壁。
 なんか変なんですよね。中が空洞に
 なってるっていうか……」


(外へ)
・男
「魔族との戦いはどうなっておるん
 じゃろ?早く平和な世になってほしい
 もんじゃて」

・男
「噂では、この町のどこかに
 アサシンギルドと呼ばれる組織がある
 らしい」
「そこには超一流の暗殺者たちが
 仕事を求めてやってくるというぞ」
「ま、私たち庶民には関係ない話
 だがね………」

・男
「ここは港町として栄えたユーノス。
 世界中から商人が集まってきます」


(民家の壁を調べる)
『!?』

(中へ)
「へへへ……
 こっから先は御遠慮願えますかね。
 一般の方は立入禁止でさぁ」

ラシード
「久しぶりだな、白刃のケイモスよ。
 まさかこの俺を見忘れてはいまいな」

ケイモス
「ゲッ……!!
 死神のラシード………!!」
「へ…へへへ……やだなあ…、
 気づかなかったっすよ。
 さ、どうぞ、どうぞ」


・暗殺者
「…アサシンには見えねぇな」

・女暗殺者
「私、かけだしの暗殺者です。
 昨日、田舎から出てきたんですよ」
「まだ30Gしか稼いでないけど、
 頑張ります!!」

・暗殺者
「なあ、『風裂きのジェイン』って
 知ってるか?」
→はい いいえ
「そうだろうな。有名だからな。
 …ここだけの話だけどよ。アイツは
 仕事が終わるとすぐいなくなるんだ」
「稼いだ額も相当なモンのはずだが、
 金はどこにも持っていない。いったい
 何に使ってやがるんだろう?」

・女暗殺者
シェリー『!』
「あたいはシェリーっていうんだ」
「あんた強そうだね。
 あたい強い人好きだよ(はぁと
 NO.1のラシードかっこいいよね」
「え、ランキング?
 126位さ」

・暗殺者
「噂では赤目のビリーがやられた
 らしい。あいつはカイゼルを狙ってた
 はずだがな…」
「ちょっと相手が悪すぎたな。
 なにしろあのラシードでさえ
 倒せなかったんだろ?」

・隅っこの人
「アサシンについて
 説明してあげようか?」
→はい いいえ
「アサシンはその名の通り、
 人を殺して稼ぐ商売だよ」
「今、人間と魔族が争っているけど、
 裏の社会じゃそんなことはない」
「完全に実力主義の世界だから、
 強ければ依頼も増えるし、サイフも
 うるおうってわけさ」
「アサシンの間じゃ、いつ狙われるか
 わかんないし、殺されても何も
 言えない」
「だから、アサシンになるのは
 死ぬのを恐れない奴か、
 失うものがない奴が多いね」
「ちなみに、このギルドは、
 アサシンに仕事を依頼したい人が
 集まる場所なんだ」
「まだかけだしのアサシンは、逆に
 ここで仕事を探す」
「そうすることで報酬を稼ぎ、
 ランクを上げるんだ」
「現在のランキング1位は、
 ぶっちぎりで死神のラシードだよ」
「それじゃ、またね」

・カウンターの人
「ようこそ、ここではあらゆる暗殺者の
 情を聞くことができます」
→ランキングを聞く。
「十字ボタンの左を押すと、
 早送りができます」

      −実績−
NO.1 死神のラシード
稼ぎ 456900000G

NO.2 風裂きジェイン
稼ぎ   1855300G

NO.3 迅雷のロットバルド
稼ぎ    740000G

NO.4 赤目のビリー
稼ぎ    725600G

NO.5 流星のリース
稼ぎ    716700G

NO.6 血染めのバルバロイ
稼ぎ    698000G

NO.7 曲刀のルード
稼ぎ    682300G

NO.8 斬鉄のツァイヴァー
稼ぎ    604100G 

NO.9 夜行性のメイザー
稼ぎ    567200G

NO.10 業のイワン
稼ぎ    529000G



→指名手配人のリストを見る。

      指名手配
NO.1 カイゼル=エーリュシオン
    1000000000G

NO.2 ラシード
      10000000G

NO.3 月姫
       8700000G

NO.4 ゼオン=パテルクルス
       8200000G

NO.5 イルク=ブライト
   アッシュ=デーヴィス
          2300G

→特に用はない。


(町の外へ。山の中) スパルタクス
「…この剣はギャランドの物だ」
「俺たちは、小さい頃からよくここへ
 きて剣の練習をしていたんだ」


(別の剣を発見)
スパルタクス
「これは確か、俺がギャランドに
 くれてやったやつだな」
「あいつ、とても喜んでたっけ……」


(また別の剣)
スパルタクス
「こいつは10年前、町が襲われたとき
 ギャランドが使っていた剣だ」
「あいつは妹を守ろうと必死だったな
 ………」

イルク
「妹?」

スパルタクス
「…ああ。年の離れた妹でな。
 ディアーネっていうんだ」


(またry)
スパルタクス
「この剣は…俺の剣だ」
「10年前、俺が町から出ていった
 ときに置いていった物だ」

イルク
「ギャランドがわざわざ
 持ってきたのか?」

スパルタクス
「多分な……」

イルク
「なぜお前の剣を?心当たりは?」

スパルタクス
「……………」


(まry)
スパルタクス
「この剣は…10年前の事件で
 モンスターの首領が使っていた剣だ」
「ギャランドは…こんな物まで
 拾い集めたのか………」


(ピンク色の物体)
スパルタクス
「これは……ディアーネの靴………
 どうしてこんな所に……」

イルク
「ディアーネって確か、ギャランドの
 妹だよな。今どこにいるんだ?」

スパルタクス
「…………」

イルク
「スパルタクス?」

スパルタクス
「…何でもない。先を急ごう」


(山頂)
ギャランド
「スパルタクスか……」

スパルタクス
「ギャランド……」

ギャランド
「…久しぶりだな。10年ぐらいか?」

スパルタクス
「ギャランド…お前、ガリア国に
 指名手配されてるらしいな」
「いったいどうして……」

ギャランド
「どうして?
 たかが人間の命じゃないか」
「それに…もともと人殺しはお前の
 方だろ。そんなことを言われる
 筋合いはないぜ」

スパルタクス
「……………!!」

イルク
「どういうことだ?」

ギャランド
「知らないのか?こいつは……
 スパルタクスは殺人者だ」
「10年前のモンスター発生のとき、
 俺の妹を見殺しにしやがったんだ」

イルク
「妹…ディアーネか?」

ギャランド
「そうだ……今でもはっきりと
 覚えてるぜ。なぁ、スパルタクス」

スパルタクス
「…………」

ギャランド
「ほら、目をつむれよ」
「ディアーネの顔が浮かぶだろ?
 ディアーネの声が聞こえるだろ?
 お前が殺した俺の妹」



ディアーネ
「助けて…助けてスパルタクス……」



(モンスターと対峙する男たち)
ギャランド
「もう少しだ、スパルタクス!」

スパルタクス
「ああ、俺たちがいる限り
 モンスターなんぞに町は荒させん」

ギャランド
「首領を倒せばモンスターは
 退くはずだ」
「スパルタクス、頼んだぞ!」

スパルタクス
「おう!」

ディアーネ
「きゃああああーーーーー!!」

『!!』

ギャランド
「ディ…ディアーネ!?」

首領
「グフフ……この女の命…
 助けたければ退け!」

スパルタクス
「くっ!!」

ギャランド
「卑怯な!!」

首領
「グハハハ!
 やれ、お前たち!!」

スパルタクス
「このままじゃ、町が……!」

ギャランド
「スパルタクス!どうすれば……」

スパルタクス
「…………」

ギャランド
「何をする気だ?スパルタクス!」

スパルタクス
「…………」

ギャランド
「スパルタクス!まさか……!!」

首領
「お、おい!それ以上近づくと
 この娘は…!」

スパルタクス
「町に…これ以上の被害を出すわけには
 いかないんだ…!!」

首領
「くっ!
 お前ら、その娘を殺っちまえ!!」

ギャランド
「やめろ!
 スパルタクスーーーーーー!!!」



ディアーネ
「ス…パル…タ…クス……」



スパルタクス
「…………」

ギャランド
「お前はディアーネを助けようとは
 しなかった……」
「なあ…スパルタクス。
 俺はあのとき思ったのさ」
「なぜディアーネは死ななければ
 ならなかった?」
「なぜ、あのとき死ぬのがディアーネで
 なければならなかった?」
「……違う。
 もっと死ぬべき人間はいた!
 山のようにいた!」
「だから裁くのさ……
 この俺が、ディアーネの代わりに
 死ぬはずだったあの町の人間どもを」
「そして……その仕上げは
 お前だ、スパルタクス!」
「お前がどれだけ苦しんだか、
 俺にはよくわかる」
「お前はきっと罪の意識で、夜も眠れ
 なかったろう?町を出たのだって、
 そのせいだよなぁ」
「でも、俺はこの手で、
 お前を裁きたいんだよ!」

スパルタクス
「ギャランド…すまなかった
 と思ってる……」
「だが、おれはお前を止めるために
 きたんだ。こんなことを
 やめさせるためね………」

ギャランド
「へ…へへ…そうかよ。やっぱ貴様とは
 ……決着をつけねえといけねえなぁ」
「いいぜ、こいよ。
 受けて立ってやらぁ。
 ガリアの手先め……!」

スパルタクス
「イルク、これは俺の戦いだ……
 手出しはしねえでくれ」

イルク
「好きにしろ」

スパルタクス
「ギャランド……なぜわからない」
「今のお前を見て、
 ディアーネが喜ぶと思ってるのか!」

(ギャランドと一騎討ち。0G リピア)

イルク
「終わったか……」

スパルタクス
「なぜだ…ギャランド……なぜこんな
 結末になった……」
「お前は何も悪くないのに……
 本当に死ぬべきなのは俺の方なのに
 ………」
「俺はもう、永遠に償えないのか……」

イルク
「何で悲しむんだ?スパルタクス」
「敵を倒したんだ。
 悲しむことなんてないじゃないか」

スパルタク
「ギャランドは仲間だった。
 かけがえのない友だった……」
「それを…俺じゃ2度までも裏切って
 しまった……」

イルク
「…わからない。
 自分は自分、他人は他人だ」
「死んだ奴のために涙を流すなんて、
 ムダじゃないか」

スパルタクス
「いずれお前さんにも、わかるときが
 くるさ…イルク」
「大切なものをなくしてしまった
 悲しみが……」

イルク
「………」

菊一文字を手に入れた!

スパルタクス
「ギャランド…お前の剣…
 俺が持つ」
「このことを忘れないように……
 お前の思いを忘れないように………」
「俺は…この罪を一生背負って
 生きていこう……
 お前と…ともに……」

アッシュの剣が成長した!


(スパんち)
スパルタクス
「…世話になったな、
 イルク、アッシュ」
「俺はまた、この町で
 暮らすことにするぜ」

イルク
「過去を取り戻すためか?」

スパルタクス

「いや…違う。  過去は変えられねえ」
「10年前、俺は逃げた。
 1つを捨てて、
 もう1つを手に入れた」
「でも、もう逃げない。…俺は、
 俺自身の答をみつけるために
 この町で暮らすんだ……」

イルク
「そうか…」

スパ
「嘘をついてすまなかった。
 また縁があればどこかで会おうぜ!」


(ユーノスから妖かしの砂漠へ)
アッシュ
「妖かしの砂漠……そうか…ここを
 抜けなきゃいけないんだ………」

イルク
「どんな所だ?」

アッシュ
「魔法学院の図書室で読んだんだけど、
 かなり危険な場所らしいね」
「伝説によれば、何百年か前の人間と
 魔族の戦いで敗れた魔族が逃げこんだ
 とか………」
「どっちにしても地元の人も怖がって
 近寄らないそうだから、
 気をつけないとね」
「迷ったら最後だよ」


(ユーノスの酒場に引き返す)
「酒場は夜からだよ。
 ……まあせっかくきたんだし、
 何か飲んでいくかい?」
→はい いいえ
「メニューだ。
 どれにするか選んでくれ」
→スコッチ
 バーボン
 ジン

イルク「熱い…」


(2階の宿屋へ)
ここは宿屋です。
一晩50ゴールドですが、
お泊りになりますか?


(妖かしの砂漠、建物へ)
イルク
「あいつらは…!」

阿修羅
「…これだけ言ってもわからないのか?
 神官長」

神官長
「何と言われようと私たちは、人間と
 争う気はないのですよ。阿修羅殿」

阿修羅
「あなたも魔族なら、現在の状況が
 わかっているはずだ」
「100年以上も前に人間と戦い、
 この砂漠へ隠れ住んだ純血の魔族の
 子孫ではないか」

神官長
「…確かに、
 昔はそんなこともありました」
「でも私たちは、今この暮らしに
 満足しているのです」
「私たちが内部からガリア国を
 かき回せば、恐らくあなた方の
 狙い通りになるでしょう」
「ガリア国はこの砂漠を恐れて
 近づきませんから………」
「でも人間と戦って、それが何になると
 いうのです?」
「私はむしろ、人間と協力して
 暮らしたいと思っています。
 平和に……」

阿修羅
「……見そこなったぞ、神官長」
「我々と手を組めば、この砂漠からも
 解放してやれるというのに……」

神官長
「あなた方と組む気はありません。
 お帰り下さい」

阿修羅
「どうしてもと言うなら消えてもらう。
 魔族に腰抜けは必要ない」

神官長
「…………!!」

アッシュ
「待て!!」
「そんなことはさせない!!」

阿修羅
「貴様ら…!?牢獄から逃げだした
 人間どもだな……」
「こんな所まできていたのか……!」

イルク
「俺もこんな所でお前に会うとは
 思わなかったよ、魔族隠密部隊…」
「随分と忙しそうじゃないか?」

アッシュ
「その人たちを利用するつもりだな、
 魔族め!」

阿修羅
「阿修羅と呼んでもらおうか、
 新人類よ」

イルク
「そんなことどうでもいい。俺たちは
 ここへ迷い込んだだけなんだ」
「できれば戦いたくはない」

阿修羅
「たわけが!!ちょうどいい土産だ。
 貴様の首、頂いていく!」

イルク
「チッ…やるしかないのか……」
(阿修羅戦。ユリアがさりげなく参戦。)

阿修羅 「くっ…さすがに月姫様が手こずった
 だけのことはある……」
「ここは一旦退くとするか」

アッシュ
「待て!」
「逃げられたか……」

神官長
「ありがとうございます、旅の方。
 おかげで助かりました」

イルク
「それはいいんだが……」
「あんた…いきなり戦闘に
 入ってきただろ。
 何なんだ?」

ユリア
「えっ…?えっと…その……
 何かお手伝いしようかと……」

イルク
「…………だいたい誰なんだ、あんた」

神官長
「ユリアは私の娘です。この神殿の
 次期神官長の座を受け継ぐ者です」

イルク
「ふうん…じゃあ魔族か…」
ユリア
「はい…あの……ダメですか?」

イルク 「いや…別にそういうわけじゃ…
 いいんじゃないか」
「それに、さっきの戦いは
 あんたのおかげで助かったからな」

アッシュ 「イルクがお礼を言うなんて!
 これは雪が降るね!」

イルク
「……アッシュ」

アッシュ
「あはは。…でも珍しいね。イルク、
 魔族をあんなに毛嫌いしてたのに」

イルク
「……別に。
 魔族にも色々いるだろ」

アッシュ
「……ふーん……」

ユリア
「あの…お願いがあるんですけど……」

イルク
「何だ?」

ユリア
「旅の方ですよね?…えっと、
 私も連れていってくれませんか?」

イルク
「は?」

ユリア
「私…神殿の生活って退屈で、
 飽きてたんです」
「もう16だし…外の世界を
 見てみたいんですよ」

イルク
「…………」

ユリア
「世界って…広いんでしょうね……
 いいですよね…旅って……」
「おいしい物もいっぱいありそうだし…
 きれいな洋服もいっぱい買いたいし…
 あとステキな王子様も…」

イルク
「……変なやつだな……」

アッシュ
「うーん……どうする?イルク」

イルク
「……………」

神官長
「ユリア!あなたはまだ魔法の修業が
 残っているでしょう」

ユリア
「でもお母様…神官の魔法なんて…
 役に立たないです…」

神官長
「バカなことを!
 あなたはわかっていないのです」
「神官の仕事は人々の心を癒すこと…
 そのための修業ですよ!」

ユリア
「もう聞き飽きました。
 私…旅をしたいんです」
「王子様を探すんです!」

イルク
「そこかよ……」

神官長
「なら勝手になさい。その代り、
 何が起きても知りませんよ」

ユリア
「やった!
 ありがとうございます、お母様」
「じゃ、イルクさんと、
 アッシュ……さんですよね。
 よろしくです」

イルク
「まったく……」

ユリア
「準備してきますね。
 ちょっと待ってて下さいです」

イルク
「……アッシュ」

アッシュ
「ん?」

イルク
「こいつら…人間と協力して平和に
 暮らしたいって言ってたな……」
「そんな……魔族もいるんだな……」

アッシュ
「そうだね……」

イルク
「…魔族…俺はなんで魔族を憎むように
 なったんだっけ……」
「そう教えられたから……か?
 学院から出たこともなかったのに…
 魔族に会ったこともなかったのに…」

アッシュ
「何をぶつぶつ言ってるのさ?
 イルク」

イルク
「いや…何でもない…」

アッシュ
「イルク……?」


神官長
「砂漠をひたすら南に下っていけば、
 ガリアに抜けるでしょう」
「あなた方に神の御加護を……」

・シスター風の魔族
「我々は、古くからこの地に住む
 魔族の子孫」

・シスター風の魔族
「旅の方ですね、ようこそ」

・道具屋
「ようこそいらっしゃいました。
 ここは道具の店でございます。
 何か欲しい物はございますか?」
リピア(10) エルリピア(150) 解毒薬(10) モーニュの草(200) 不死鳥の羽(500)
「ではまたのお越しを
 お待ちしております」

・宿屋
ここは宿屋です。
一晩80ゴールドですが、
お泊りになりますか?


(神殿を出て)
ラシード
「…報酬分の仕事はここまでだ。」
「縁があれば、
 また会うこともあるだろう。
 さらばだ」

イルク
「ラシード…頼りになる奴だったが…」

アッシュ
「さあ行こうよ、イルク。
 ガリア国はもう目の前だ」


(砂漠を抜けて廃墟へ)
(タンスを調べる)
『……!?』
隠し通路を見つけた!
→入る! やめとこう。

(先へ進んで壁を調べる)
壁に通路を見つけた!
→入る! やめとこう。

(本棚を調べる)

      −研究所所長の日記−

 1/23
 新しいサンプルを入手。
 キルリアン実験に着手する。


 2/8
 何度やってもうまくいかない。
 明らかにデータ不足だ。

 もっと多くのサンプルを
 私は必要としている。


 4/11
 ようやく成功の兆しが見えてきた。

 これさえ完成すれば……
 我々の未来は光で満ちたものに
 なるだろう。


 6/4
 脱走を図った研究員を捕縛。

 おおかた、私の研究に恐れをなしたの
 だろう。バカな奴だ。

 口を封じる意味も兼ねて、研究員を
 ベースに実験を行った。

 結果は見事に成功。だがまだ安心は
 できない。なんといっても
 サンプルが足りないのだ。


 9/21
 ほぼ完成した。私の長年に渡る研究も、
 これでやっと日の目を見る。


 10/14
 完成。

 念のために記しておこう。
 これはキルリアン体を利用した
 特殊メカであり、またこの


ここで日記は終わっている。




      −所員実験結果報告−

 所長が捕縛してきた例の男を
 手術いたしました。

 体表面の35%を機械化。
 そのショックにより脳波が乱れ、
 記憶が失われた模様。

 全身を縫合した結果、体組織の20%が
 収縮しましたので、13〜14歳程度の
 体に変化しました。


 左上半身に、Sクラスギミックアームを
 設置。別室にて麻酔をかけ、
 眠らせてあります。

 起こすためには一定の手順を
 踏む必要があるので、どうぞ
 御指示願います。


(廃墟から一気に北上。ガリア城へ)
アッシュ
「国王、ただ今戻りました」

ガリア王
「そなたらは……」

ゼオン
「イルク…アッシュ……」

アッシュ
「なぜそんなに驚かれるのですか?」

ガリア王
「い…いや……」

カイゼル
「無事だったんだな、2人とも」
「魔族の大陸へ渡ったと聞いていたから
 死んだものと思っていたぞ」

アッシュ
「申し訳ありません、将軍。
 僕たちの行動は確かに勝手でした」
「…ゼオン様、聞きたいことが
 あります。
 なぜ僕たちを殺そうとしたんです?」

ゼオン
「……何のことかな、アッシュよ」

アッシュ
「とぼけないで下さい」
「暗殺者を雇い、僕たちを襲わせた…
 依頼人はあなただと聞きました」

ゼオン
「……………」

アッシュ
「答えて下さい!先生。
 どうして僕たちを……!!」

カイゼル
「それは本当ですか、ゼオン殿!!
 私は何も聞いていませんぞ」

ゼオン
「…裏切り者は処分せねばならん」

イルク
「俺たちが…裏切り…!?」

アッシュ
「そんな!!」

ゼオン
「情報は入っている。ディクアファスを
 殺したのはお前たちだ」

アッシュ
「ディクアファス様を殺したのは
 メトセラです!」
「それに、それ以前から暗殺者は
 僕たちを…!」

ゼオン
「黙れ!その娘は魔族じゃな!?
 それこそが動かぬ証拠じゃ!」

ユリア
「………!」

アッシュ
「彼女は確かに魔族です!しかし…!」

ゼオン
「これ以上の言い訳は無用じゃ」
「お前たち2人を、魔族に加担した罪で
 処刑する!」

イルク
「………!!」

リブラ
「あわれねえ…でもあなたたちが
 悪いのよ」

ゼオン
「わし自らの手で葬ってくれる。
 覚悟はいいか?」

アッシュ
「先生……」

ゼオン
「灼熱の魔法で焼け死ぬがいい!」

ユリア
「イルク…熱い…」

イルク
「く…くそ…!」

カイゼル
「ファルクレイド!」

ゼオン
「どういうつもりじゃ、将軍!?」

カイゼル
「私は納得できません!
 これはどう考えてもおかしい!!」

ゼオン
「邪魔をする気か?
 これが国のためなんじゃ!!」

カイゼル
「ならば、私を倒してから2人を
 殺せばいいでしょう!」
「イルク、アッシュ!
 今のうちに逃げろ!!」

アッシュ
「イルク!」

イルク
「ああ、逃げるぞ!」

ゼオン
「チッ…逃げおったか。バークート殿!
 奴らを追うんじゃ!!」

バークート
「ゼオン殿、私を呼ぶときは
 そうではないでしょう」
「『ガリア国魔道士団団長バークート』
 と呼んでくれないと」

ゼオン
「そんなものどうでもいい!
 魔道士団を総動員するんじゃ!」

バークート
「…わかりましたよ…ちっ…」

カイゼル
「そうはさせませんぞ、ゼオン殿!
 彼らは私が守る!」

ガリア王
「待て!カイゼル!!」
「ゼオンに従え。これは国王命令だ」

カイゼル
「しかし……」

ガリア王
「何も言うな、カイゼル。
 バークートと協力して2人を追え」
「……それともわしにまで逆らうか?」

カイゼル
「…承知しました。2人を…
 追うことにいたします」

ゼオン
「まったく…カイゼルが邪魔を
 しなければうまくいったものを…」

リブラ
「王様、アタシに1つ考えが
 あるんですが……」

ガリア王
「申してみよ、軍師リブラ」

リブラ
「恐らく、バークートでは奴らを
 捕らえることはできないでしょう」
「とすれば、奴らはどこへ逃げるか」

ガリア王
「南方か?」

リブラ
「いいえ、奴らそれほどバカでは
 ありません」
「南は我がガリアの領土………」
「南方へ逃げてもすぐ発見されることは
 わかっていると思われます」

ガリア王
「では?」

リブラ
「南がダメなら1つしかありません。
 魔族の大陸ですわ」

ガリア王
「例の地下道か?」

リブラ
「ええ。奴らの話しぶりからして
 そこから道が通じているのは確実」
「多分奴らじゃそこに逃げこむでしょう」

ガリア王
「なるほど…読めたぞ」

リブラ
「魔族はまさか今、攻撃されるとは
 思っていないハズ」
「よってそこから軍を派遣し、
 やつらもろとも、
 一気に魔族を滅すのです」

ガリア王
「よし、その作戦を許可する」

リブラ
「ありがとうございます。魔族の奴らの
 驚く顔が目に浮かぶようですわ」

ゼオン
「では新人類もその戦いに投入すると
 しよう」
「いよいよ魔族との総力戦に
 なりそうじゃからな」

リブラ
「大丈夫、我々が勝ちますわ。
 フ…フフ……」



イルク
「どうする、アッシュ」

アッシュ
「ともかく城から脱出するしかないね」
「多分この城にはもう、あちこちに
 敵がいると思うけど……」

ユリア
「外の世界って…やっぱり怖いです」
「せっかく王子様に会えると思ったのに
 いきなり殺されかけるなんてー!」
「あっ、でもカイゼルさんは
 ちょっとステキだったかもです(はぁと」

イルク
「……すまない、ユリア……
 巻きこんでしまって……」

ユリア
「あ!ううん!
 イルクさん気にしないで!」
「あ!でもやっぱりちょっとだけ
 気にして!」

イルク
「どっちだよ……」

アッシュ
「……無駄話してる時間はないよ。
 さあ、行こうか」

(城を逃げ出す。ガリア僧侶は鉄球僧侶)
イルク
「なんとかここまできたな。
 これからどうする?」

アッシュ
「逃げ場はないよ。
 あえていうなら砂漠か…」

ユリア
「だめです!あそこは一度入ったら
 出られませんから」

イルク
「ユリアがいるのに?」

ユリア
「大体いくらあそこでも、たくさんの
 兵隊さんに囲まれたら……」

アッシュ
「…しかたない。砦へ行こう」

イルク
「地下道か!」

アッシュ
「それしかないよ。
 もう1度、魔族の大陸へ渡ろう」

イルク
「魔王の所へ行くのか?」

アッシュ
「ああ。こっちにはユリアがいる。
 魔王も僕らを殺しはしないだろう」

ユリア
「……あれっ?それって……もしかして
 私、人質ですか?」
「わー!何か楽しくなってきました!
 魔王さんにも初めてお会いしますし
 楽しみです!」

イルク
「……いろいろと問題があるぞ、ユリア…」

アッシュ 「……ともかく、事情を話して
 協力してもらうしかない」
「多分、ガリアはこの機に乗じて魔族を
 攻めようとするはずだよ。
 リブラ軍師ならそれぐらい考える」
「その情報を魔王に伝えよう。
 僕たちにはもうそれしかない」

イルク
「よし。なら早く行こうぜ。
 追いつかれたらやっかいだ」


(ガリア砦へ。フレイタウンの宿屋は10G。)
イルク
「よし、ここからワープできるはずだ」

アッシュ
「イルク!何かくる!!」

イルク
「ちっ!新しいモンスターが住みつき
 やがったのか……!!」
(クラーケン戦。EXP600 370G 癒しの珠)

イルク
「くそ…今ので
 かなり時間をくった…!」

アッシュ
「誰かくる!…ガリア軍だ!」

兵士
「とうとう見つけたぞ!」

イルク
「まずいな…」

アッシュ
「こいつらを倒しても、その間に本隊に
 追いつかれてしまう」
「かと言って放っておくわけには……」

兵士
「死ねっ!」
(爆発)
兵士
「ぐはっ!」

イルク
「何だ!?」

アッシュ
「強力な炎の魔法……いったい誰が…」

「私ですよ」

ハウル
「始めまして。私はハウルと申します」

イルク
「ハウル…?」

ハウル
「メトセラ様の第一の弟子として、
 修業を積んでいます」
「この度は、メトセラ様からの伝言を
 預かって参りました」

イルク
「伝言…?」

ハウル
「時間がないので早く申します」
「メトセラ様はあなた方に
 説明したい、と…。ディクアファス殿を
 殺したわけを………」
「そして、本当の目的もね」

イルク
「本当の目的…だと?」

ハウル
「ええ。メトセラ様は北の大陸、
 シークビレッジにいらっしゃいます」

イルク
「そこへこいと言うのか?」

ハウル
「はい。あなた方も行き場に困って
 いるのでしょう?
「ちょうどいいではありませんか。
 では、お待ちしていますよ」
(ハウル消える)

イルク
「アッシュ…どう思う?」

アッシュ
「今の奴かい?……嘘を言ってる
 ようには見えなかったけど…」

イルク
「なら行くか?」

アッシュ
「でも船がない。ここは最初の予定通り
 魔王に協力を求めるしかないよ」

イルク
「よし、じゃあ行くか」
(ワープ)


(魔王城へ)
・魔族
「ここは魔王城。お前たちは…
 ほう、魔法が使えるのか。
 なら魔族だな」

・魔族
「月姫様は本当にお強い方だ。
 それにやさしい方でもある」

・魔族
「こんにちは。私は道具屋です。
 旅に道具は欠かせませんよ」
リピア エルリピア 解毒薬 目覚まし時計 気付け薬 モーニュの草 不死鳥の羽 冷凍ガス
「ではまたお越し下さい」

・赤いスライムぽいの
「ボクはモンスターだけど、月姫様の
 おかげでここで暮らせるように
 なったんだ」

・魔族
「私は魔族隠密部隊の一員だ。
 阿修羅様なら上の階にいる」

・魔族
「俺?もちろん魔族さ。
 おかしなこと聞くなあ」

・魔族
「人間なんかに負けやしないよ。
 なんと言っても月姫様が
 いらっしゃるんだから」

・魔族
「魔族最強?
 そりゃ月姫様に決まってる。
 強くて美しい…それが月姫様さ」

・魔族 「おお、だいぶ疲れているようじゃの。
 私が回復してやってもいいぞ。
 どうじゃ?」
→お願いする。 断る。
「よし、ではゆくぞ」

・魔族
「おっ、どうだ、
 武器と防具があるんだが、
 買ってかねえか?」
アストラルワンド 新しいアイテム(お値段0、説明文「その他」) プラチナアーマー プラチナヘルム メディラローブ マナの帽子
「またきてくれよな!」

・青いスライムっぽいの
「月姫様サイコーーー!!」

・魔族
「君たち、どこの軍?」

・魔族
「魔王様は新人類の存在を気にして
 おられる。新人類とはいったい何者
 なのか………」

・魔族
「なあ、俺とバトルやらない?」
 はい →いいえ
「バトルがしたかったら
 いつでもこいよ!」

・魔族
「この上が魔王様の部屋だ。
 そそうのないように」


(魔王様の部屋)
阿修羅
「貴様ら…!!」

魔王
「待て、阿修羅。
 ………よくきたな、新人類」
「情報は入っている。
 城を追われたそうだな」

アッシュ
「はい。
 僕たちにもわけがわかりません」

イルク
「俺たちはあんたに協力してもらいに
 きたんだ」

魔王
「ほおう…魔族をあれだけ嫌っていた
 お前たちが…」

アッシュ
「確かに以前はそうでした」

イルク
「でも気づいたんだよ。
 それが違うってことにな」

魔王
「ふむ…」

イルク
「人間も魔族も関係ないんだ。
 ただ戦っているだけで、目的もない」
「旅をしてきてわかった。この戦いは
 戦うべき戦じゃない」

アッシュ
「脱獄した後、出会った魔族はみんな
 親切でした」
「もちろん僕たちが人間だと
 気づいていなかったせいもあると
 思いますが……」

イルク
「ここにいるユリアは魔族だ。以前の
 俺たちならとっくに殺してる」

魔王
「なるほど、よくわかった」
「しかしお前たちを全面的に信じる
 わけにはいかん」

イルク
「ガリア国は魔族に総攻撃をかける
 つもりだぜ。それも信じないかい?」

魔王
「何だと…!」

アッシュ
「地下道を通って奇襲を
 かけるようです。多分もう……」

魔王
「それが本当なら、大変なことだ…」

月姫
「父上!全魔軍の出撃を
 許可して下さい」

魔王
「よし、いくがいい、月姫。
 阿修羅、お前も守備につけ」

阿修羅
はっ!」

魔王
「さて…お前たちにも戦ってもらうと
 するか」
「月姫と一緒に前線に出てもらおう」

イルク
「フン…しかたないな」

月姫
「お前たちと協力することになるとは
 思わなかったぞ」

イルク
「それはお互いさまだ」

月姫
「総攻撃までには時間がある。妾も
 ともに行動させてもらうぞ」

月姫が仲間になった!


(出口へ)
・出口前に陣取る魔族
「用意はいいのか?」
 はい →いいえ
「ならば、早く準備してこい」

--------------------------------
月姫 魔族 レベル23 HP260 SP230
力125 守り102 体力260 賢さ230 素早さ138 運の良さ138 魔法耐性161
攻撃力 右194 左125 防御力162 能力耐性 炎系統20 EXP127614 次まで32768
--------------------------------
ユリア シャーマン レベル16 HP174 SP144
力74 守り58 体力174 賢さ144 素早さ96 運の良さ122 魔法耐性96
攻撃力 右166 左74 防御力97 能力防御 炎系統20 EXP10924 次まで1557
--------------------------------
イルク 剣士 レベル 17 HP234 SP199 ゴールド9511
力146 守り78 体力234 賢さ199 素早さ199 運の良さ68 魔法耐性51
攻撃力 右213 左146 防御力155 能力防御 風20 EXP14541 次まで4186
--------------------------------
アッシュ 術士 レベル17 HP217 SP170
力95 守り61 体力217 賢さ170 素早さ177 運の良さ85 魔法耐性102
攻撃力 右149 左95 防御力105 能力防御0 EXP14596 次まで4131
--------------------------------

→はい
「よし、では戦闘配置につけ。
 月姫様もよろしくお願いします」



魔族
「きたぞーーーーー!
 ガリア軍だーーーーーーー!!」

月姫
「いよいよじゃな……」

イルク
「足手まといになるなよ」

月姫
「フン…それは妾のセリフじゃ」

アッシュ
「きた!」

(戦闘。鉄球ぶん回す僧侶。プリースト2体)
イルク
「先陣は魔道士団…ということは
 率いるのはバークートか……」

アッシュ
「向こうはまだ余力を残している。
 砦はもう陥ちたのか!?」

月姫
「早すぎる…だがここまで
 敵がきたということは……」

イルク
「あそこは誰が守っていたんだ?」

月姫
「阿修羅じゃ」

アッシュ
「あいつか……あいつがそんなに
 簡単にやられるとは思えないけど…」

イルク
「またくる!」
(ユディト…もとい、テンプルメイジ2体、プリースト2体)

ユリア
「まだくるです!」

イルク
「チッ!ひとまず城内へ!」
(城内へ)

イルク
「攻撃が激しすぎる。
 他の魔族は何をしてるんだ?」

月姫
「人間ごときに我々がここまで苦戦する
 はずはない思うが…」

阿修羅
「月姫様!」

月姫
「阿修羅か。砦は陥ちたのか?」

阿修羅
「申しわけありません。人間の魔法が
 やたらと協力で……」

月姫
「魔法?我々が人間の魔法に遅れを
 とったのか!?」

アッシュ
「まさか…!」

イルク
「新人類!?」

月姫
「新人類……じゃと?」

アッシュ
「だとしたらまずい!数が少ない魔族の
 方が圧倒的に不利だ!」

ユリア
「…敵です!」
(テンプルメイジ×4)

イルク
「本当にキリがないな…」

アッシュ
「もうここまで…!」

月姫
「くっ、阿修羅!
 そっちを頼む!!」

阿修羅「はっ!」
(テンプルメイジ×2、プリースト×2)

ユリア
「うっ…」

イルク
「ユリア!?どうした!」

月姫
「今の戦いで傷を負ったようじゃ。
 誰か娘を救護室へ!」

イルク
「俺が行く!」

アッシュ
「いや、僕が行くよ。
 君は敵をくい止めてくれ」

阿修羅
「月姫様!」

月姫
「またか!」
(テンプルメイジ、プリースト)

イルク
「戦えるか!?」

月姫
「当たり前じゃ!」

阿修羅
「ここは私が引き受けます。
 月姫様は上へ!」
「人間、月姫様を頼んだぞ」

イルク
「お前に頼まれる筋合いはないね!」
(上へ)


イルク
「さすがにここまではこないか…」

月姫 「阿修羅のおかげじゃ。今のうちに
 傷の手当をしておこう」

月姫
「それにしても新人類とは恐ろしいもの
 じゃな…魔族さえもあっさりと……」

イルク
「ユリアはどうかな」

月姫
「大したことはない。
 …なんじゃお主、あの娘が……」

イルク
「違う!」

月姫
「フフフ…照れずともよい。
 そーか、そーか、お主がなあ…」

イルク
「こいつ…」
『!?』
「きた…!早いな…」

(男登場)
イルク
「バークート……」

バークート
「久しぶりだな、小僧」
「…私を呼ぶときは、
 『ガリア国魔道士団団長バークート』
 と呼んでもらおうか」

月姫
「なんじゃ、このオヤジは」

バークート
「お…オヤジ!?失礼な!
 …だが、まあ今はどうでもいい」
「小僧、お前の命を貰いにきたぞ」

イルク
「そうかよ、ならこいよ」

バークート
「焦るな。お前など私が相手するまでも
 ない。…この者らで十分だ」

イルク
「セ…セシル!?
 ロックとウォレンも……」

セシル
「イルク…見そこなったわ」

ロック
「よりにもよって魔族に味方してる
 なんてよォ…」

ウォレン
「この裏切り者め!」

イルク
「みんな…これは…これは違う」

ロック
「どう違うんだ?
 新人類の恥さらしめ」
「お前は俺たちエリートの顔に泥を
 塗ったんだよ!」

ウォレン
「おまけに……アッシュまで
 ひきこんだらしいな」
「あいつはお前と違って
 まともな奴だったのに!」

セシル
「イルク……ディクアファス様を殺す
 なんて……」

イルク
「だから…違うんだ…全部…」

バークート
「さあ、やってしまえ!」

イルク
「みんな…」
(ロック、セシル、ウォレン戦。EXP690 365G)

月姫
「これが新人類の力か…なるほど
 並の人間とは違うのう……」

バークート
「チッ…役立たずどもめ…」

イルク
「……くそ…バークート…許さない…」

バークート
「フン!どっちにしてもここでお前は
 死ぬんだ!」

カイゼル
「バークート殿…その役目、私に
 譲って頂こう」

バークート
「カイゼル…!」

イルク
「カイゼル将軍…!」

月姫
「こやつが…最強の剣士カイゼル……」

バークート
「ケッ…まあいいだろ。
 うまく始末しろよ」

イルク
「カイゼル将軍…なぜ……」

カイゼル
「すまない、イルク。私もこんなことは
 したくなかった」
「しかし、私はガリア王に忠誠を
 誓った身。その王の命令とあらば
 断れぬ」

月姫
「なんでもよいではないか」
「カイゼル、ここでお前と倒せば、
 最強の座が転がりこむのであろう?」

カイゼル
「倒せるならば……な」

月姫
「よし、行くぞ!イルクよ」

イルク
「……………」

月姫
「イルク?」

イルク
「感じる…」

カイゼル
「………?」

イルク
「奴だ…この…寒けを覚えるほどの
 魔力……」

月姫
「奴?」

イルク
「俺は一度会ったことがある……
 宵闇の賢者……メトセラ…」

カイゼル
「なにっ!?」

メトセラ
「クックック……」

イルク
「メトセラ!」

月姫
「こ…こやつが…!?」

カイゼル
「第3の賢者…」

メトセラ
「この無意味な戦いを終わらせるため…
 私はここへきた」

イルク
「何だと!?」

メトセラ
「イルク…北の大陸…シークビレッジへ
 こい。そこで全てを語ろう…」

イルク
「どういうつもりだ!?」

メトセラ
「ここで話すことはできぬ…察しろ、
 我が同胞よ……」

イルク
「同胞…だと?」

カイゼル
「メトセラ…!
 貴様がディクアファス殿を…!!」

メトセラ
「…黄金の剣士か。
 だとしたらどうする?」

カイゼル
「斬る!」

メトセラ
「そうはいかん………来たれ、
 自由を奪う邪悪な霧よ……」

イルク
「か…体が…!」

月姫
「動けぬ…!」

カイゼル
「…チィ…!」

メトセラ
「なに…すぐに動けるようになる。
 ではイルク、さらばだ」

イルク
「ま…待て!メトセラ、お前はどっちの
 味方なんだ!?」

メトセラ
「…私は、人間にも魔族にも味方は
 しない……」
「イルク、北の大陸、
 シークビレッジにて待つ!!」
(メトセラ去る)

カイゼル
「メトセラか…恐ろしい相手だな…」

イルク
「将軍……」

カイゼル
「ふ…心配するな。ここは退こう」
「どうやら我が軍はメトセラのおかげで
 ほぼ壊滅してしまったようだからな」

月姫
「カイゼル!妾と勝負せい!」

カイゼル
「月姫とやら…
 その勝負は預けておく!」
(カイゼル去る)

イルク
「なんとか…撃退したか…」

月姫
「少々もの足りぬがな」

イルク
「アッシュとユリアは?」
月姫
「別室におる。それにしても……
 新人類の力はすごいのう……」
「メトセラがこなかったら、
 城は陥ちていたじゃろな……」



魔王
「…よくやってくれた。おかげで
 ガリア軍を撃退できた」

イルク
「いや…」

月姫
「本当に凄かったぞ、お前たちの力は」
「ぜひまた、手合わせ願いたいものよ。
 フフフ……」

アッシュ
「ごめん、イルク。
 役に立てなくて……」

イルク
「いいさ」

ユリア
「…で、イルクさん。
 次はどうするんですか?」

イルク
「ああ…北の大陸へ行こうと思う。
 メトセラと決着をつけなければ」

アッシュ
「でも船が要るよ?」

月姫
「それなら、我々が全面的に
 バックアップするぞ」
「船ぐらいくれてやるわ」

イルク
「そうか…ありがとう」

魔王
「ただしこちらとしても監視する必要が
 ある。…阿修羅!」

阿修羅
「はっ!」

魔王
「これから阿修羅と隠密が、お前たちを
 影から見張る。それが条件だ」

イルク
「いいだろう」

魔王
「シークビレッジに行くには北の洞窟を
 抜けて行くしかない。注意して行け」

イルク
「ああ」


(魔王城から船着き場へ)
・男
「ここから北の大陸へ船出できます。
 ただし、北の大陸は危険な所だと聞いて
 いますので、お気をつけ下さい」


(海を越えて北の洞窟へ。キマイラミナル、ドワーフ等)
導きの石を使う→隠されていた言葉が浮き出てきた!
      「戦士の待つ部屋へ行け………」

戦士のレリーフが描かれている……。
横に何か書いてある。
「スサノオノミコト」
(地響き)

イルク
『!?』
「なんだ!?」
(ヤマタノオロチ戦。EXP1500 500G エルリピア)

イルク
「危なかったな…さあ、行くか」

アッシュの剣が成長した!

(北の洞窟からシークビレッジへ)
アッシュ
「ここが…シークビレッジ……」

ジェイン
「何者だ!この村に何の用だ!?」

イルク
「ジェイン?どうしてここに…?」

ジェイン
「何だ、イルクか。久しぶりだね」

イルク
「ここがお前の故郷か?」

ジェイン
「まあね、見ての通り廃れた村だよ」

アッシュ
「僕らはメトセラに呼ばれてきたんだ。
 奴はどこにいる?」

ジェイン
「メトセラ?
 ああ、奥の家にいるよ」

イルク
「ジェイン…メトセラはいったい
 何者なんだ?」

ジェイン
「私も素顔を見たことはないのよ」
「それに、この村にはあまり帰って
 こないしね」
「…もともと、この村はメトセラが造った村なんだよ」
「あいつがどこからか子供を集めて
 この村を造ったんだ」
「最初からここに住んでた私らは
 喜んだよ。ほとんど廃村だった村が
 活気づいてきたからね」
「でも私はあいつが気にくわない。
 …何かたくらんでるっていうか…
 そんな感じがするんだ」

イルク
「ふん…そうか」

アッシュ
「で、今は向こうの家に?」

ジェイン
「だと思うんだけどね。なにしろ変な奴
 でふらっといなくなるから」
「いつの間にか消えてるかもね、アハハ」

ハウル
「そんなことはありませんよ」

イルク
「ハウル!」

ハウル
「ごぶさたしております、みなさん」
「…メトセラ様は確かにあの中に
 いらっしゃいますよ。
 ご安心下さい」

ジェイン
「ハウル…あんたいつ帰ったんだい?」

ハウル
「メトセラ様と一緒でしたよ、
 ジェイン」

イルク
「知り合いか?」

ハウル
「ジェインとはいわゆる幼なじみという
 やつでしてね…」
「ま、そんなことより早く奥の家へ」

イルク
「ああ、じゃあなジェイン」

ジェイン
「また後でね」


・女
「ガリア国は、新人類を戦争の道具に
 使ったらしいですね。なんてこと
 でしょう………」


(武器・道具屋へ)
・男
「旅の方ですか?
 珍しいですねぇ」

・武器屋
「はい、いらっしゃい。
 ここは武器の店ですよ」
アストラルワンド(2200) クロウリーの杖(4400) ロータスワンド(3200)
「またきて下さいね」

・道具屋
「ここでは道具の販売を行っている。
 何か買っていけ」

「よし、じゃあまた明日もこい」


(外へ)
・男
「我々は新人類。
 メトセラ様につれられて、
 この地へやってきた」

・男
「メトセラ様は、この村に幸せを
 もたらした。メトセラ様こそが
 王者にふさわしい」

・男
「ガリア国には、まだ数多くの同胞
 たちがいるらしい。早く助けなければ
 ………」


(メトセラ宅へ)
ハウル
「申しわけありませんが、ここから先は
 イルク様お1人でお願いします」

イルク
「なぜだ?」

ハウル
「私からは何も言えません。全ては
 メトセラ様のご指示でございます」

アッシュ
「いいよ、イルク。
 僕らは外で待ってるから」

ユリア
「気をつけて行ってきて下さい」

イルク
「そうか…?わかった、行ってくる」

ハウル
「では奥へどうぞ」

(奥の部屋へ)
イルク
「メトセラ…」

メトセラ
「やっと2人だけで話ができるな、
 イルクよ」
「私はずっと待っていた。
 お前を」

イルク
「メトセラ…俺の質問に答えろ」

メトセラ
「…よかろう。言ってみるがいい」

イルク
「なぜディクアファス様を殺した!?」

メトセラ
「…奴には昔、色々とあったのでね…
 復讐だよ」

(イルクの台詞。画像が乱れて解読不能…)

メトセラ 「…それには答えられない」

イルク
「…じゃあ次だ。お前は世界中で人間を
 魔族から助けている」
「魔族やモンスターはお前を非常に
 恐れていたんだ」
「だから俺たちは……
 お前が人間の味方だと思っていた」
「だがお前は以前、魔族に味方したな。
 ……なぜだ!?」

メトセラ
「簡単だ。私は人間と魔族、どちらに
 勝ってもらっても困るからだ」

イルク
「……………?」

メトセラ
「それゆえ私は、人間と魔族を交互に
 支援してきた」
「人間が優勢のときは魔族を助け、
 魔族が優勢のときは人間を助けた」
「人間と魔族、この2つが争って
 くれている間は、私に対して注意が
 向くことはない」
「しかし一方が勝利してしまえば、
 バランスが崩れる。そうなれば私は
 動きづらくなるからな」

イルク
「貴様……そうまでして、いったい
 何をたくらんでる?」

メトセラ
「今日、お前と話をするのも、
 そのことについてなのだ」
「教えてやろう。
 私の真の目的を」

イルク
「真の目的だと?」

メトセラ
「…お前は人と魔の争いをどう思う?
 無益な戦いだと思わないか?」
「長い旅を続けてきたお前なら、
 もうわかっているはずだ。
 この戦いには何の意味もないと」
「どちらも自分たちこそが正義だと
 信じ、醜い戦いを続けている」

イルク
「……………」

メトセラ
「くだらない戦いなら終わらせてやろう
 ではないか」
「地上に平和をもたらすために」

イルク
「戦いは終わらないさ……人間も魔族も
 バカだからな……」

メトセラ
「…その通りだ。確かに口で言っても
 無意味だろう」
「だったら、力で終わらせればいい。
 私の、この魔力で!」

イルク
「貴様……」

メトセラ
「愚かな種族は滅ぶべきだ、イルク」
「そして真に優秀な者たちが、
 地上を支配すればいい」

イルク
「人間と魔族を滅ぼすつもりか!?」

メトセラ
「そういうことだ」
「そしてその後、
 支配者にふさわしいのは
 “新人類”しかいない」

イルク
「!?」

メトセラ
「全世界の新人類を集め、
 全てを滅ぼす」
「新人類にはそれだけの力がある
 ……お前もよくわかっているはずだ」

イルク
「バカな!」

メトセラ
「……本当にバカなことだと思うか?
 私の力を知っているだろう?」

イルク
「…………」

メトセラ
「イルク…お前は新人類の中でも
 ずば抜けた力を持っている」
「どうだ、私に協力しないか?
 ともに手を携え、
 我らの王国をつくらないか」

イルク
「お前のくだらん妄想に興味はない。
 勝手にやれ」

メトセラ
「そうか…残念だ」
「では私の邪魔はしないでくれ。
 お前とは戦いたくない」

イルク
「別に邪魔する気はない。
 やりたいようにやれよ」
「世界がどうなろうと知ったことじゃ
 ないからな。…だが、ユリアには
 手を出すなよ」

メトセラ
「…ほう。意外だな。
 お前が魔族の女を…」

イルク
「貴様には関係ない!」

メトセラ
「…まあよかろう。
 ではさらばだ、イルク」


(外にでると村が火の海に)

イルク
「な…何だこれは!」

ジェイン
「イルク!」

イルク
「ジェイン!何があった!?」

ジェイン
「ガリア軍よ。奴ら、あんたがこの村に
 きたのをかぎつけたらしい」

イルク
「何だと…くそっ!」

ジェイン
「幸い村人に被害は出なかった。
 でも村はボロボロだよ…」

イルク
「ユリアは?ユリアはどうした!?
 それにアッシュも!」

ジェイン
「わからない…」
「でも、女の子がつれていかれたのを
 見たって奴がいるから、多分2人とも
 さらわれたんじゃないの」

イルク
「ちっくしょう…!!
 ガリア軍……!」

ジェイン
「どうする?イルク」

イルク
「決まってる。
 2人を助けるんだ!」

ジェイン
「そう…なら私も手伝うわ」

イルク
「ジェインが?」

ジェイン
「頭にきてんのは
 あんただけじゃないよ」
「村をこんなにされて、
 黙ってられるわけがないわ」

イルク
「よし…なら一緒に行くぞ。
 ガリア城へ!」

阿修羅
「待て!イルク!」
「ガリア城へ行けば奴らのワナに
 はまる。ガリア軍は自分たちの有利な
 場所へお前をおびきよせるつもりだ」

イルク
「阿修羅か…そんなことはわかってる。
 でもグズグズはしていられない」
「2人はすぐ処刑されても
 おかしくないんだ」

阿修羅
「同族を助けたい気持ちはわかる。
 あの娘は魔族だからな」
「だが今はまずい。
 お前はカイゼルに勝てるのか!?」

イルク
「…………」

阿修羅
「そこの女も相当な使い手のようだが、
 カイゼルには及ぶまい」
「むざむざ死にに行くのか?」

イルク
「…それでも助けないと
 いけないんだ!」

阿修羅
「イルク!よせ!!
 勝手な行動をとるな!」

ジェイン
「あいつは止められないよ。
 私は行くけど、あんたはどうする?」
「どうしても止めたいなら、
 私を倒すんだね」

阿修羅
「……無益な争いはしたくない。
 俺は魔王城へ戻る」
「月姫様にどうすべきか聞き、
 再び奴の見張りにつく」

ジェイン
「そう、じゃ私はこれで」

阿修羅
「…バカが……以前のヤツならば
 何もしなかっただろうが……」


(シークビレッジから海を渡りガリア城へ
 傭兵、ガリア聖騎士等新しく出るように)
バークート
「やるな…小僧。
 まさかここまでくるとは……」

イルク
「バークート…ユリアとアッシュを
 さらったのは貴様か!」

バークート
「ユリア…ああ、あの小娘か。
 あいつなら王の間にいる」
「だが、お前は2度とは会えんよ」

イルク
「黙れ!
 許さんぞ…バークート」

バークート
「呼びすてはやめろと言ったはずだが
 ………」

ジェイン
「カイゼルはどうしたの?
 なぜ奴が出てこない?」

イルク
「そういえばそうだ。
 将軍にこられたら危なかったのに…」

バークート
「カイゼルなら砦に行った。魔族がまた
 動きを見せているらしくてな」
「ま、奴などいなくても
 わし1人で十分だ」

イルク
「魔族が…?
 …そうか!阿修羅だ!!」

ジェイン
「どうやらそのようね…」
「魔軍を動かして、
 カイゼルをおびき出してくれたのか
 …………」

イルク
「だとしたらチャンスだ!
 バークート、そこをどけ!!」

バークート
「バカめ!カイゼルなどいなくても
 わしがいればいいんだ!」
「どいつもこいつもカイゼルばっかり
 アテにしおって…わしが最強なんだ!
 わしがガリアを支えているんだ!!」

イルク
「なら教えてやる。お前がどれだけ
 身のほど知らずかをな、バークート」

バークート
「呼びすてはやめろと……」
「言っただろうがァーーーーー!!!」
(鉄球僧侶の紫版)

バークート
「バ…カな…そんな…
 そんなハズはなぁーーーーい!!」

イルク
「…どうやらお前は、カイゼル将軍には
 及ばなかったようだな…」
「力も…心も……」

バークート
「違う!わしが…わしが最強なんだ!」
「そうだよな…?
 そうだと言ってくれぇーーー!!」

イルク
「最強なんかに何の意味もない」
「バークート、
 あの世で最強を目指すんだな」

バークート
「ちっくしょおーーーー!」(爆死)

ジェイン
「バカな男…!」

イルク
「…………」

ジェイン
「どうかした?イルク」

イルク
「いや…アッシュのいない戦闘が…
 こんなに苦しいものだったなんて…」
「今まで気づかなかったと思って…」

ジェイン
「…イルク…」

イルク
「さあ行こう。この上だ」


(王の間へ)
イルク
「ユリア!」

ユリア
「イルク…?きてくれたんですか!」

イルク
「ああ、もう大丈夫だ」

ゼオン
「イルクか…」
「どうやらバークートでは、
 お前の相手は務まらなかった
 ようじゃな」

イルク
「そういうことだ。
 さあ、ユリアを返してもらおうか」

ゼオン
「フン…大きな口を叩くな。
 …そっちの女は風裂きのジェインか」
「どうやら暗殺に失敗して
 寝返ったらしいな。
 ふがいない奴じゃ」

ジェイン
「見くびらないでほしいわね」
「じいさん、あんたの手の内は
 読めてるのよ」
「その女をエサにしてイルクを
 おびき出すつもりだったんでしょう
 けど……」

ゼオン
「イルクを?…何かカン違いをしている
 ようじゃな」
「わしが狙っていたのは
 イルクではない。アッシュじゃ」

イルク
「ふざけるな!
 アッシュもさらっておきながら…!」

リブラ
「…アンタ、何言ってるの?」
「アタシたちがさらったのは
 この女だけ。アッシュなんて最初から
 いなかったわよ」

イルク
「……!?嘘をつくな!」

ゼオン
「嘘ではない。我らがシークビレッジを
 攻めたとき、アッシュはいなかった」
「じゃから我々はこの娘をさらった。
 アッシュをおびきだすためにな」

イルク
「じゃあ…アッシュは…?
 アッシュはどこにいるんだ!?」

ゼオン
「それはこちらが聞きたいわ……。
 とりあえずお前から始末しておくか」

アッシュ
「僕ならここにいるよ」

イルク
「アッシュ…?」

アッシュ
「やあ…イルク」

ゼオン
「き…貴様……」

イルク
「アッシュ…無事だったのか」

アッシュ
「…………」

イルク
「アッシュ……?
 お前、アッシュ……だよな……?」

アッシュ
「やだなあイルク……
 まだ気づいてないのかい?」

イルク
「どういうことだ!?」

ゼオン
「こいつじゃ…ディクアファスを殺した
 張本人は…」

イルク
「なにっ!?」

アッシュ
「そう、僕がメトセラだ」

イルク
「な…に…?」

アッシュ
「みんな、本当に思い通り
 動いてくれたね」
「…正直、こんなにうまくいくとは
 思ってなかったよ」
「ディクアファスはのこのこ1人で
 出てきてくれたし、ガリアは魔族を
 攻めてくれた」

イルク
「アッシュ…嘘だろ…」

アッシュ
「さすがにカイゼルとゼオンの2人を
 相手にするのは、少々キツいからね」
「カイゼルがいなくなるのを
 待ってたんだ。そして今、狙い通り
 カイゼルはここにいない」

イルク
「やめろ…アッシュ…」

アッシュ
「もう僕を邪魔するものは何もない。
 …イルク、君には止められないよ」

イルク
「アッシュ…お前が……本当に……」

ゼオン
「望みは何じゃ?
 アッシュ…いや、メトセラよ」

アッシュ
「望み? そうだね…まずはあんたに
 復讐すること」
「…でもその前にやることがあるんだ。
 …僕は『ある物』の置いてある場所が
 知りたい」
「その場所を知ってるのは、
 ディクアファスとあんただけ
 なんだよ」

イルク
「アッシュ…何を言ってるんだ…」

アッシュ
「ディクアファスは殺してしまった
 からね……」
「あんたから聞き出すしかないのさ。
 でないと、せっかく僕が猿芝居まで
 した意味がなくなってしまう」

ゼオン
「猿芝居?」

アッシュ
「イルクと旅をして…あちこちまわって
 ………色々あった……」
「魔力を抑えるのも大変だったよ。
 まあ……だいたいうまくいったんじゃ
 ないかな」
「ゼオン、暗殺者を雇ったのがあんた
 だと知ったときは少し驚いたけどね」
「でも、僕の力まではわからなかった
 みたいだね。あんなちんけな暗殺者で
 僕がどうにかなるわけないだろ」

ゼオン
「…………」

メトセラ
「カイゼル、ディクアファス……そして
 あんたの3人は確かにやっかいだ」
「でも一人ずつなら僕の方が上だ」
「だから僕は機会がくるのをずっと
 待っていた。お前たちがバラバラに
 なるときを」
「僕は全てを滅す者。
 宵闇の賢者……。そして僕の野望の
 ためには必要なものがある」
「…もうわかっているだろう?ゼオン。
 僕を呪われた運命に堕としたもの。
 全ての始まりの場所だよ」

ゼオン
「まさか…あれの場所を教えろと…?
 そんなことはできん!」

アッシュ
「そう言うと思ったよ。だからあんた
 には、僕と一緒にきてもらう」
「じっくりと吐かせてやるよ」

リブラ
「ちょっとアンタ!
 ふざけんじゃないわよ!!」

アッシュ
「うるさい」(雷どーん)

リブラ
「きゃっ…」

アッシュ
「少しおとなしくしてろ…
 さて、じゃあ行こうか、ゼオン先生」

イルク
「ま…まて!アッシュ!!」

アッシュ
「…イルク、だまして悪かったね」
「でも君がシークビレッジで
 僕に協力するって言えば、
 本当のことを言うつもりだったんだ」

ジェイン
「見事にひっかけられたってわけね…
 あんたとハウルに」

アッシュ
「ハウル?ああ…炎使いのことかい。
 彼も君より僕を選んだってことさ」

イルク
「アッシュ!
 お前…本当に…!?」

アッシュ
「うん、まあね。…そうそう、ユリア。
 君も一緒にきてもらうよ」

イルク
『!?』
「なぜだ!!ユリアは関係ない!」

アッシュ
「……イルク、君が余計なことを
 考えないようにね」
「この女を封じれば、
 君は何もできないだろ?」
「シークビレッジで…口を滑らせたね。
 ……あはは。ダメだよ、イルク。
 もっと慎重に発言しないと、さ」

イルク
「アッシュ!……お前……!」

アッシュ
「…………」
「……残念だよ」
「君は本当に……
 すべてを忘れてしまったんだね」

イルク
「………何の話だ!?」

アッシュ
「……君はこの旅で変わった」
「でも変わる必要なんてなかった。
 君はそのままでよかったのに」
「僕がいないと何もできない
 君のまま!」

イルク
「…………」
「……ユリアをはなせ、アッシュ」
「……俺はもう何が何だかわからない。
 お前がメトセラだったなんて……
 ずっと俺に嘘をついていたなんて」
「でも、お前は俺の親友だ。
 そりゃあ俺はずっとお前に
 頼ってばかりだったけど……」
「でも、今度は俺がお前を助けるから!
 だからユリアは……
 やめてくれ…頼む……」

アッシュ
「…………イルク」
「知った風な口を………」
   「きくな!」

(アッシュに女の姿がだぶる)
「全てを滅ぼすス!
 人間モ!魔族も!
 そして僕の世界が始まる!」
「イルク、
 君は絶対に僕の味方になる!」
「真実を知るがいい!」
「自らの真実を!」
「アハハハハハハハハ!!」
(ユリアとゼオンを連れ去る)


(フレイタウンの宿屋)
イルク
「まだ…信じられない。
 アッシュがメトセラだったなんて…」

ジェイン
「メトセラの目的は新人類の王国を
 つくること…か」
「でもそれが本当かどうかは
 わからないわね」

イルク
「とにかく…アッシュに会わないと…
 説得できるかも…」

ジェイン
「無理だと思うけど…でもそれしか
 ないわね」

イルク
「アッシュはどこへ
 行ったんだろうか?」

ジェイン
「見当もつかないわ。
 ただ…気になるのはゼオンの言葉…」

イルク
「“あれ”の場所とか言ってた…
 あれとはなんだ?」

ジェイン
「メトセラを呪われた運命に堕とした
 もの……」
「ゼオンはメトセラの過去に深く
 関わっていたのかしら……」

イルク
「しかたない。手がかりを探そう。
 どこかにあるかもしれない」


第三章→


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