METHUSELAH

第三章


第3章「明かされた真実」


(フレイタウンから北の大陸のヴァンテイルへ)
イルク
『!?』
「こ…こは…この村は…」

イルク
「…夢と…同じ……どうして…」

ジェイン
「イルク!!大丈夫なの!?」

「なぜ…なぜだ…?
 あれは…夢じゃないのか…」

ジェイン
「イルク!!どうしたってのよ!?」

イルク
「…大丈夫だ。何でもない…
 少し驚いただけだ」



「イルク……」



(謎の女登場)
イルク
「お前は…!?」



「イルク…メトセラが向かったのは

ゼオン魔法学院……そこに全ての

謎を解く鍵があります……」



イルク
「なぜそんなことを知っている!?
 貴様はいったい…!」



「…全ては大いなる運命の導き…」



(女消える)
ジェイン
「な…なんなの?今の女は…」

イルク
「わからん。ときどき現れるんだが…
 何者なのか……」

ジェイン
「ともかく今は、あの女の言うことを
 信じるしかなさそうね」
「ゼオン魔法学院へ行きましょう」

イルク
「ああ…」


・おばちゃん
「ここに住んでいた男女が行方不明に
 なったことがあってね。
 今もまだ見つかっていないんだよ」
「もう何年になるかねぇ……」

・男
「ここはヴァンテイル。
 見ての通り小さな山村だよ」


(民家へ)
・女
「10年…いや、もう20年近くになる
 かの……私の息子が行方不明になった
 のは………」
「隣の家に住んでおった恋人の
 フェリスと一緒に、どこかに消えて
 しもうたよ……」
「お前さん方も、もし息子を
 見かけたら帰るように言っといて
 くれんかの」
「息子の名前はティオというんじゃ」


(お隣さんへ)
・男
「本当に…なにもない村でしょう?
 北の大陸には、貧しい村が
 多いんです」
「私も、一人娘が家出してから
 どうにもやりきれない気分でね…」
「ああ…フェリス…
 今どこにいるんだ………」


(外へ)
・ばーちゃん
「この村はほとんど死んでおる。
 もう滅びるのを待つしかないのか…」


(ゼオン魔法学院へ)
魔法学院の鍵を使う→鍵をはずした!

イルク
「感じる……この扉から、ほんのわずか
 だけどアッシュの魔力を……」
「けど、この扉……開かないな…」

ジェイン
「封印がかけてあるわね」

イルク
「封印?」

ジェイン
「ええ。これは『タリスマンの呪法』と
 呼ばれる特殊な封印よ」
「私も実際に見たのは始めてだけど
 これはメトセラがかけたのかしら…」

イルク
「わからない…ゼオンかもしれない」
「賢者と呼ばれるぐらいだから、
 その程度はやってのけるだろう」
「でもアッシュでもゼオンでも
 関係ない。ここにこれだけの封印を
 施す必要があるってことは……」

ジェイン
「この奥には、それだけの何かがあるってことね」

イルク
「なんとかして封印を解かないと…
 どうすればいい?」

ジェイン
「これは、タリスマンと呼ばれる魔具に
 封印の力をこめる術よ」
「タリスマンは封印後、
 世界中に点在するタリスポイントに
 飛び去るわ」
「それが、この封印の最大の特徴ね」
「だから、世界中に散らばった7つの
 タリスマンを探すしかないの」
「さっきも言ったけど、
 特殊な封印だから
 一筋縄ではいかないのよ」

イルク
「時間がない。
 タリスポイントはどこにある?」

ジェイン
「それがわかれば苦労しないわ」

イルク
「チッ…とりあえず戻るか……」


(取り囲まれる)
イルク
『!?』

ジェイン
「なに…こいつら!?」

「コロス…コロス…コロス…」

ジェイン
「逃げられないわ!」

イルク
「新人類だ!こいつら…
 学院で教育された奴らだぞ!!」

「コロス…コロス…コロス…メトセラ様に
 捧げるのだ……」

ジェイン
「メトセラが操ってるのよ!
 どうするの!?」

イルク
「昔の俺なら皆殺しにしてたとこだが、
 こいつらには何の罪もないんだ…」

ジェイン
「このままじゃ殺られる!」

「死ネ…メルト…ダウン…!」

イルク
「まずい!」

(爆発エフェクト)

「グウッ…!!」

イルク
「何だ?」
「阿修羅!」

阿修羅
「このバカが!こんな人間どもに情けを
 かけている場合か!」

イルク
「しかし…」

阿修羅
「いいか、話は聞いた」
「タリスマンなら、おそらく魔王様が
 その場所を知っておられる。
 急いで魔王城へ行け!」

「グウゥ…!」

イルク
「阿修羅!後ろだ!!」

阿修羅
「なにっ!」

「死ネ…メルトダウン!」

阿修羅
「ぐあああああああーーーーー!!」

イルク
「阿修羅!」

ジェイン
「イルク!くる!!」
(グラがどう見ても全体的に人間じゃないモンスター集団、新人類戦。EXP3000 1000G)

イルク
「阿修羅…す…すまない…」

阿修羅
「ふ…ふふ…俺も…バカな男よ……
 月姫様に捧げるはずの…この命を…」

イルク
「阿修羅…」

ジェイン
「メトセラ…何てことを……」

イルク
「……………」

ジェイン
「どうしたの?イルク」

イルク
「足が…震えてる…心臓の音が…
 こんなに大きい……」
「アッシュが…本気で俺たちを……
 殺そうと……」

ジェイン
「わかってたことじゃないの」

イルク
「どこかで…思っていた。
 全部冗談なんじゃないかって……」
「アッシュはずっと俺の親友で……
 俺のグチを聞いてくれて……」

ジェイン
「しっかりしなよ、イルク!」

イルク
「そうだ…なにもかも夢で……
 最初から全部…」

ジェイン
「イルク!」(ばしーん)

イルク
「………!!」

ジェイン
「正気に戻ったかい、イルク」

イルク
「俺は…」

ジェイン
「…まあ、あんたが混乱するのも
 わからないではないけどね」
「アッシュに裏切られたこと……
 あんたはまだどこかで信じてなかった
 のね?」
「でも、これではっきりとあいつの
 意志がわかったでしょ」
「いい、イルク。
 アッシュはもうあんたの知ってる
 アッシュじゃない」
「あんたは今まで
 表だけを見てたのよ」
「これが本当のアッシュ、宵闇の賢者。
 だからそれを止めるの。
 それができるのは私たちしかいない」

イルク
「カイゼル将軍に戦ってもらえばいい…
 俺は…ダメだ…もう変になりそうだ」

ジェイン
「カイゼルは敵よ。少なくとも、
 彼がガリアの部下である以上はね」
「…それにガリアの連中は
 気づいていない。
 メトセラがどんなに危険か」
「それなら、私たちがやるしかないわ」

イルク
「……………」

ジェイン
「私だってなにも正義の使者に
 なりたいんじゃないわよ」
「ハウルを…メトセラから救い出したい
 だけなんだから……」

イルク
「…わかった、ジェイン。
 まだモヤモヤしてるけど、俺も戦う」

ジェイン
「じゃあ魔王城へ行くわよ。とにかく
 タリスマンを集めないことには…」

イルク
「ああ、アッシュは…
 必ず俺が止めてみせる!」


(魔王城へ)
魔王
「どうした、イルクよ。
 アッシュの姿が見えないが…」

イルク
「実は…」



魔王
「なるほど…あやつがな……」

イルク
「タリスマンの場所を教えてほしい。
 ユリアを助けたいんだ」

魔王
「ふむ…ところで阿修羅はどうした?」
「いつもお前たちの監視をするよう
 命じておいたはずだが……」

イルク
「阿修羅は…殺された。
 メトセラの手の者に……」

魔王
「阿修羅が!?」

月姫
「そんなバカな!」

イルク
「事実だ。俺たちを助けて……」

魔王
「信じられん…だが確かに阿修羅の
 魔力は感じられない」

月姫
「阿修羅………!」

魔王
「やむをえん……。タリスマンの一つは
 ………わしが持っている」

イルク
「なんだって!?」

魔王
「これはかなり以前に我が城で
 発見されたもの……」
「我が城こそが、
 タリスポイントの一つなのだ。
 これはお前に預けよう、イルク」

イルク
「それは話が早いな!
 ありがとう、魔王!」(火のタリスマンげっと)

魔王
「この城の近くに、古の洞窟と呼ばれる
 場所がある」
「そこがタリスポイントの一つだ。
 まずはそこへ行くがよかろう」

イルク
「よし、行くか。ジェイン」

月姫
「待つのじゃ!イルク!」
「父上、妾もイルクとともに参ります」

魔王
「なんだと?」

月姫
「阿修羅の仇を討たねばなりませぬ。
 阿修羅もそれを望んでいるはず」
「そしてメトセラを倒し、
 最強の座を手に入れるために……」

魔王
「そうか…ならば何も言うまい。
 行け、月姫!」

月姫
「はいっ!」

イルク 「多分、ガリア軍もタリスマンを
 狙ってくるはずだ。急ごう」

月姫が仲間になった!


(古の洞窟、その奥へ)
イルク
「あれは!?」
「死神のラシード!」

ラシード
「お前は…」

イルク
「イルクだ。久しぶりだな…と、そんな
 ことを言ってる場合じゃないな」

ラシード
「…見ての通りだ。下がってろ」

イルク
「そうはいかない。俺たちもここに
 用がある」

月姫
「イルク、さっさと倒そうぞ」

イルク
「ああ。ラシード、ここは協力しよう」

ラシード
「…いいだろう」
(古の竜戦。EXP4444 800G 風神の袋)

「グオオオオーーー!!」

イルク
「ふう…」

ラシード
「すまん……助かった」

イルク
「どうしてまたこんな所に?」

ラシード
「…この洞窟に眠る秘宝を探していた
 ハンターが、俺に護衛を依頼した」
「それでここへきたんだが、さっきの
 モンスターがでてきてハンターは
 逃げてしまったんだ」
「まったく迷惑な話だ」

イルク
「そうか…」

ラシード
「お前たちはどうした?」

イルク
「この洞窟の奥にあるタリスマンを
 取りにきたんだ」
「魔法学院の封印を解くために……」

ラシード
「なるほど。相変わらずやっかいごとに
 巻きこまれているようだな」
「どうだ、俺を雇わないか?
 助けてくれた礼にタダで仕事を
 してやるが……」

イルク
「本当か?なら頼む。
 あんたがいれば大助かりだ」

ラシードが仲間になった!

木のタリスマンを手に入れた!

ラシード
「そういえば、俺の故郷にタリスマンと
 呼ばれる秘宝があると聞く」
「北の大陸のティンクルという
 小さい村だ。
 行ってみる価値はあるだろう」

イルク
「よし、そこへ行こう」


(ティンクルへ)
イルク
「ここがラシードの故郷………」

ラシード
「そうだ。
 …タリスマンは奥だ。行くぞ」


(かまくらの武器屋へ)
・男
「ここの防具は、全てクリスタルで
 できています。そしてこれが、唯一の
 村の産物なのです」

・店主
「ようこそ、ここは武器と防具の
 店です」
グラディウス(2000) 光の鎧(1800) 光の兜(1400) 大地の服(1600) 大地のリボン(1500) 狩衣(1200) 月の冠(1000)
「まだまだありますよ!」
ノストスーツ(1500) ノストマスク(1000)
「またきて下さいね!」


(外へ)
・不明
「この村も、昔はこんなじゃなかった。
 でも今は……」

・不明
「奴のせいだ!
 あいつが全部悪いんだ!!」


(民家へ)
・不明
「ホントに…雪さえやんでくれたら
 ねえ……」

・不明
「17年前…この村の運命は
(画像が乱れて解読不能)
「ああ、あなた方にこんなことを
 言ってもしかたありませんな」


(外へ)
・女?
「この村はとても貧しいです。
 この雪と氷さえなければ、
 なんとかなるですが……」

・宿屋 一晩350G


(村の奥へ行こうとする)
「…あんたら、その迷宮に
 入るつもりか?」

イルク
「そうだ」

「何のつもりかはしらんが、
 やめときなされ。その迷宮は
 人を喰う」
「今まで何人も
 命を落としているんじゃ」

イルク
「あんたには関係ないだろ」

「いいや、悪いことは言わん。
 それにその男…顔を隠していても
 わしにはわかる。ラシードじゃろ?」

ラシード
「…よくわかったな」

「なぜ戻ってきたかは問わん。
 じゃが、早々に立ち去れ。
 お前のような死神に用はないんじゃ」

イルク
「どういうことだ?」

「その男はこの村に永遠の冬を
 もたらした……。村を裏切り、
 村を捨てた男じゃ」

イルク
「冬を?」

「詳しいことはラシードから
 聞きなされ。どうしても行くという
 なら、止めはせん」

イルク
「ラシード、どういうことだ。
 村はお前を歓迎していないのか?」

ラシード
「…この村は、もともと気候に
 恵まれた村だった」
「こうなってしまったのは、17年前の
 ある事件のせいなんだ。詳しいことは
 着いてから話す…急ごう」


(奥へ。あやしげなツボ)
イルク
「これが…タリスマン…?」

ラシード
「…イルク、1つ謝っておく。
 俺はお前を利用した」

イルク
「なに?」

ラシード
「俺は…ただお前に協力するために
 ついてきたんじゃない」
「俺は、この村を救うために
 お前の力を使ってここまできたんだ」

ジェイン
「どういうこと?」

ラシード
「17年前…この村がまだ暖かかった
 頃のことだ……」



「俺たちが平和に暮らしていたある日、

2人の男が村を訪れた……」



ラシード
『!?』
「あの人たち…何をしてるんだろう」

ゼオン
「…やはりこの村だな」

ディクアファス
「うむ。これだけ小さければ
 問題はない」

ゼオン
「最適の実験材料だな」

ラシード
(なんの話だろう…?)

ディクアファス
「ブリザードが暴走する危険性は
 ないのか?」

ゼオン
「大丈夫だ。タリスマンに封じてある」
「これなら魔法の効果を半永久的に
 持続できる」

ディクアファス
「ではさっそく始めるか」

ゼオン
「ああ」

ラシード
「ねえ、何の話?」

ゼオン
「!?」

ディクアファス
「聞かれた!?」

ゼオン
「大丈夫、子供だ」
「…ぼうや、今の話を聞いたのかい?」

ラシード
「うん!ブリザードって言ってたよね!」

ゼオン
「聞いていたのか…」

ラシード
「なに?」

ゼオン
「いや、何でもない。いいかいぼうや」
「さっきの話は誰にも言っちゃあ
 いけないよ」

ラシード
「なんで?」

ゼオン
「何でも、だ。
 これをあげよう」

800G手に入れた!

ラシード
「すごーい!
 こんなにお金がいっぱい…!」

ゼオン
「黙っているね?ぼうや」

ラシード
「うん!」

ゼオン
「…これでいい。
 あの子は誰にも喋らない」




「………今日はやたらと冷えるな」

「そうね…急に寒くなって…」

ラシード
「………」

「…ちょっと変じゃないか?
 この寒さは…」

「このままじゃ、凍ってしまうわ」

ラシード
「このことだったのかな……」

「どうかしたか?ラシード」

ラシード
「な、何でもないよ、パパ」

「あら、これなあに?」
「これ…お金じゃない!
 しかもこんなにたくさん…」

「ラシード、どういうことだ!?」

ラシード
「………」

「言いなさい!誰にもらった!?」

ラシード
「…変な人たちだよ」




「俺は全部しゃべった。

       金をもらって黙っていたことを…」


「次の朝、村は氷に閉ざされていた。

俺は…村人から罵られた」



「お前のせいで村がこんなに
 なっちまった!」

「どうしてくれるんだ!?」

ラシード
「…………」

「死神め!!出ていけ!
 二度と戻ってくるな!」

「金を持って、
 とっとと行くがいい!」

ラシード
「…………」



「…俺は村から追い出された。

その後、俺は血の吐くような生活を

送ってきた」


「力がなければこの世界では

何もできない」


「俺は暗殺者になった。

この村のことは早く忘れたかった」


「だが暗殺者になった俺についた

通り名は、皮肉なことに

『死神』だった…」



ラシード
「…結局、ゼオンたちの実験は見事に
 失敗。魔法が暴走したってことさ」
「永遠の冬だけを残し、
 奴らはさっさとガリアに戻って
 いった………」

ジェイン
「でもそれじゃあんた何も
(画像が乱れてry「悪くないじゃない」?)
「悪いのはゼオンたちなんだから」

ラシード
「ああ、そうだ」
「だが人間って奴は、
 元凶がいなけりゃそれを誰かのせいに
 したがるもんだ」
「でないと気がすまないんだ。
 それが俺だったってことさ」

月姫
「ひどい話じゃ…妾なら村ごと
 フッ飛ばしているかもしれんな」

ラシード
「まだ子供だったからな…」

イルク
「…で、なんで今ここへ
 戻ってきたんだ?」

ラシード
「…………」
「……ゼオンはタリスマンに魔法を
 封じたと言っていた。ならそいつが
 冬を終わらせる鍵になるはずだ」

イルク
「村を助けるのか?
 お前を追い出したこの村を」

ラシード
「…………」

イルク
「放っとけよ。そんな義理はないだろ」

ラシード
「…俺にもわからない。
 村を出たときの俺は荒れていた」
「村を、そこに住む人間を憎むことで
 なんとか生きる気力を保っていた」
「でもな……暗殺者になって、
 俺はもっと汚い仕事に何度も
 手を染めた」
「そうこうしながら必死に生きている
 うちに………いつしか故郷のことは
 忘れていった」
「だが、あるときふっと思い出したら
 ……そうしたら………
 もう、憎しみはなかったんだ」

イルク
「お前はこの村に戻りたいんじゃ
 ないのか?」

ラシード
「…そうかもしれないな……」

イルク
「…お前の感傷につき合う義理はない」
「だが俺はタリスマンを取りにきた。
 このまま帰る気もない」

ジェイン
「ラシード…あんたの気持ちは
 わかるよ。私も手伝う」

月姫
「妾にはちっともわからんぞ。まあ、
 みなが言うなら妾も手伝うが」

ラシード
「すまない……」

イルク
「ようするにタリスマンを持っていけば
 いいんだろ?簡単だ」
(地響き)

リブラ
「そうはいかないわよ!」

イルク
「リブラ!!」

リブラ
「随分と捜したわよ…反逆者イルク…」

イルク 「お前はまだわかっていないのか!?
 真の敵はメトセラなんだ!!」

リブラ
「アンタこそわかってないわね…
 アタシは世界なんてどうでもいいの」
「アタシが興味あるのは人間の首だけ。
 特にアンタのは、いい形してるわ…」
「どう?科学者に開発させた
 サイバースーツよ。これでアンタの
 首をもぎ取ってあげる…フ…フフ…」

イルク
「この変態野郎……!」

リブラ
「タリスマンは頂くわ。
 ゼオンのじいさんを助けないとね」
「あいつにはもう少し役に立ってもらう
 予定なのよ」

イルク
「そうはいかない。
 タリスマンは俺のものだ!」
(リブラ戦。EXP4990 999G リピア)

アッシュの剣が成長した!

リブラ
「キィーーーー!
 このスーツはガラクタよ!!」
「いいわ、ここはおとなしく
 退いてあげる」
「でも残念ね。
 今頃、別動隊のカイゼルが
 クランブルの滝に向かっているわ」
「アンタたちがここで時間を
 くってる間にね」

イルク
「カイゼル将軍が!?」

月姫
「次のタリスマンはクランブルの滝か
 ………」

リブラ
「フフ…この次はもっと凄いスーツを
 造らせるから」
「そしてその首をもらっていくわ。
 フ…フフ…」

月のタリスマンを手に入れた!

ラシード
「…封印が解かれた。これでこの村にも
 春が訪れる…」

ジェイン
「少しずつだけど、きっとティンクルも
 変わっていくわ」
「ラシード、あなたが村に帰れる日も
 くるわよ」

ラシード
「ああ…イルク、礼を言わせてもらう。
 ありがとう」
「俺はお前に借りを返すまで
 ついていくことにする……」


(ティンクルからクランブルの滝へ)
イルク
「ここに…タリスマンが…そして
 カイゼル将軍がいる」

ラシード
「ついに…動き出したか……
 黄金の剣士が…」

月姫
「やっとカイゼルとやれるのか…
 わくわくするのう」

ジェイン
「イルク、カイゼルに勝つ自信は
 あるのか?」

イルク
「…わからない。あまりにも相手が
 強すぎる」
「バークートなんかじゃ
 比較にならない。あのメトセラでさえ
 恐れる最強の勇者……」
「だが、負けるわけにはいかない」


(奥へ)
イルク
「将軍…」

カイゼル
「イルクか…やはりきたのか……」

イルク
「将軍…なぜ1人で…?」

カイゼル
「他の兵は全て帰した。お前たちが必ず
 くると思って、ここで待っていた…」

イルク
「将軍……」

カイゼル
「イルク、もう何も言うまい。私は
 ガリア国の将軍。お前は反逆者だ」
「たとえ愚かな王でも、王は王。
 私は…逆らうことはできぬ」

月姫
「ならさっさとやろうぞ。
 妾は待ちくたびれた」
「お前を倒して、妾が最強じゃ!」

カイゼル
「月姫か…そっちは風裂きのジェインに
 死神のラシード…」
「………相手に不足なし!」

イルク
「……………」

カイゼル
「アッシュのことは聞いている。
 私も驚いた」
「だが…我々ガリアもゼオン殿を
 助けるために、タリスマンを集めねば
 ならん」
「本当は協力してやりたいのが、
 王とリブラがそれを許すまい」
「こい、イルク。
 私を倒せばこのタリスマン…
 くれてやる」

イルク
「将軍と…戦う…?」

ラシード
「…わかっていたことだ」

ジェイン
「私たち4人なら勝てる!」

イルク
「勝てるのか…俺たちが…黄金の剣士に
 ……勝てるのか…!?」

カイゼル
「いくぞ!イルク!!」

(カイゼル戦。二回攻撃で鬼強い。念願かなって月姫が仕留めました。EXP5555 1500G)
カイゼル
「見事だ…腕を上げたな、イルクよ…」

イルク
「将軍…あなたの力はこんなもんじゃ
 ないはずだ!なぜ本気を出さない?」

カイゼル
「…フッ…、イルク…今の戦いで
 確信した」
「メトセラを止められるのはお前しか
 いない。何にも縛られず、自由に
 生きるお前たちにしか奴は倒せん」

イルク
「…将軍」

カイゼル
「私の調べでは、次のタリスポイントは
 ジハードの塔という場所だ」
「これはリブラも知らない場所だ。
 行くがいい」

イルク
「…将軍は…?」

カイゼル
「私は…国に帰って…考えてみると
 するか。私の進むべき道を……」
(立ち去る)
イルク
「将軍…」

ジェイン
「次のタリスマンはジハードの党か…
 急がないとね」

イルク
「ああ、行くぞ」

水のタリスマンを手に入れた!


(クランブルの滝からジハードの塔へ
 もりもり上った先)

イルク
『!?』
(ハウル登場)
ハウル
「よくここまでこられましたね…
 みなさん」

イルク
「炎使いハウル…」

ハウル
「メトセラ様の命により、
 ここは私が死守させてもらいます」
「メトセラ様の仕事が終わるまで、
 タリスマンを渡すわけには
 参りません」

ジェイン
「ハウル……」

ハウル
「ジェイン…すみません。
 私はあなたをだましていた」
「しかし、ああするより
 なかったのです」

ジェイン 「なんで…なんでこんなことになったのよ。
 私たちの夢は同じだったじゃない」

ハウル
「そうです…あの貧しい村を救い、
 そして家族に…楽をさせてやること」
「そのためにあなたは暗殺者になり、
 私はメトセラ様に弟子入りした。
 全ては村のため。みんなのため」

ジェイン
「それなのに…なんで私とあんたが
 戦わなきゃならないの?」
「同じ目的を持っていて……
 どうして?」

ハウル
「目的は同じでも、手段が違えば
 必ず争いは起こるのですよ」
「メトセラ様のお創りになる世界で、
 我々は幸せになれる。ならば私は、
 あの方に力を尽くすのみ」

ジェイン
「違う!メトセラが望むのは
 破壊だけよ!」
「そこには幸せなんてありえない。
 あいつは復讐に狂った鬼だから!」

ハウル
「…もう何を言っても
 ムダのようですね」
「きなさい、ジェイン。
 私が間違っていると言いたいなら、
 力で示しなさい」

ジェイン
「ハウル…あんたは何も
 わかってないわ!」
(ハウル戦。どちらかと言うとゼオンっぽいグラ。EXP6000 2200G セリース爆弾)

ハウル
「くっ…!さすがは…メトセラ様が
 一目置く戦士たち……」
「やむをえません…ここは一旦
 退きましょう………」
「でも安心しないで下さいよ。
 いずれ…この借りは……」

イルク
「行ったか…」

ジェイン
「ハウル……」

月姫
「やな男じゃな」

ジェイン
「……………」

イルク
「さて…タリスマンをもらっていくか」

金のタリスマンを手に入れた!

『!?』

メトセラ
「ハウルを倒したようだね……イルク」

イルク
「アッシュか!?」

月姫
「どこじゃ!?姿を見せい!」

メトセラ
「僕はそこにはいないよ。声だけ
 飛ばして君たちに話しかけている」
「ちょっと今、手が離せないのでね…」

イルク
「アッシュ!どこにいるんだ!?」

メトセラ
「それは言えない。
 …でも意外だったよ」
「君はあのまま腐っているのかと
 思ってた。いや、以前の君なら多分、
 みんな放り出していただろうね」
「それなのに逆にタリスマンを集めて
 僕に立ち向かってくるなんて……」
「成長したんだね、イルク。
 でも…ユリアがどうなっても
 いいのかい?クク…ククク……」

イルク
「アッシュ…お前…!!」

メトセラ
「まあいい…ともかく君たちはちょっと
 目障りになってきたからね」
「最初はガリアと潰し合ってくれるから
 放置しておいたんだけど」
「これ以上タリスマンを集められて、
 僕の邪魔をしてもらっても困るし…」
「だから、君たちには
 この世界からは消えてもらう」
「そうだね、僕の魔力で創り出した
 別世界へ行ってもらおうか」

イルク
「………なんだと?」

メトセラ
「じゃあバイバイ、イルク。
 もう会えないから寂しいよ」

イルク
「か…体が……!」

月姫
「なんという魔力……!!」

ジェイン
「飛ばされる…!!」


(無人の町。住人は話しかけると消える)
・透明な男の子
「…時は過ぎる…」

・透明な女の子
「なくなちゃった…なくなっちゃった
 ………ウフフ…」

・透明な男の子
「白い…しろーいカベが見えるよ……」


(民家へ)
・透明女(道具屋)
「どうぞ…」

・透明な男の子
「ママ…痛い…痛いよ……
 目が…痛いんだ……」


(お隣へ)
・透明な女の子
「助けて…誰か…助けてえええええ…」

・男(武器屋)
「どうぞ…」

「防具です…」

「まだあります…」


(別の民家へ)
・見覚えのあるハゲ
イルク
「ディクアファス様!?」

ディクアファス
「イ…イルク…?どうしてここに…」

イルク
「賢者様…メトセラに…殺されたんじゃ
 ……」

ディクアファス
「うむ…確かに殺された。
 わしの肉体はもう滅んでおる」

イルク
「……!!」

ディクアファス
「それにしてもイルク…またお前に
 会えるとはな………」

イルク
「賢者様!
 ここはいったいどこなんですか!?」

ディクアファス
「ここはメトセラ…いや、アッシュの
 創り出した世界じゃ」

イルク
「アッシュの?」

ディクアファス
「うむ。本来ならば人の身では
 できぬこと……」
「しかし、奴の強大な魔力は、
 世界を構築し、それを魂の牢獄として
 使うことさえ可能にした」

イルク
「魂の牢獄?」

ディクアファス
「そうだ。殺した人間の肉体と魂を
 分離し、永遠に閉じ込める場所」
「それがこの地じゃ」

月姫
「あの男はそんなこともできるのか?」

ディクアファス
「普通の人間ならいざしらず、
 奴なら可能じゃろうな」
「わしはあのときメトセラに殺され、
 肉体は滅んだが、精神は今もなお
 この世界に閉じこめられておる」
「わしはここで、永久に罰を
 受け続けるのじゃ」

イルク
「つまり、死後の世界?」

ディクアファス
「いや、そうではない。
 どう言えばいいかのぉ…」
「…お前たちは空想することが
 あるじゃろ?」

イルク
「……ええ」

月姫
「しょっちゅうじゃな」

ディクアファス
「その内容は人によって違うと思う」
「じゃが、人は空想を続けるうちに
 自分の中に世界を創るようになる。
 空想の世界では何でもできるからの」
「この世界は、メトセラが空想で
 創り出した世界だと思ってくれ」

イルク
「でもそんな世界に他人をつれていく
 なんて、絶対できませんよ」

ディクアファス
「そこがメトセラの凄いところじゃ」
「メトセラの強い意志の力は、想像上の
 世界をも具現化させてしまった」
「普通の人間の常識などでは到底
 計れぬよ、奴は」

イルク
「それで賢者様は…」

ディクアファス
「うむ。魂の死が訪れる一歩手前で
 メトセラに拾い上げられた」
「そしてここに封じられたのじゃ。
 永遠の苦痛を…わしはこの世界で
 受けておる」

イルク
「そんな…」

ディクアファス
「わしはもう助からぬ。
 それにここから出る気もない」
「じゃがイルク、お前はメトセラの
 野望を阻止するんじゃ。
 人として、親友として」

イルク
「わかっています。僕は旅の途中、
 アッシュから色々教わった…」
「今度は僕があいつを救います」

ディクアファス
「この町の西に、空間通路がある」
「そこが、この世界と現実をつなぐ
 唯一の道じゃ。そこからなら
 脱出できるはず」

イルク
「はい!…ディクアファス様のお元気で
 ……………」

ディクアファス
「フフ…わしはもう死んどるよ…」

イルク
「よし、行くぞ!
 空間通路へ!!」


(空間通路へ)
イルク
「ここが…アッシュの精神世界……
 なんて寂しい所なんだ……」
(先へ。色々と謎解きがある)
イルク
「なんだ?貴様は」

時空王
「我はメトセラ様に創り出された
 この世界の守護神、時空王」

イルク
「アッシュは…こんな奴まで創ったのか
 ………」

時空王
「我はメトセラ様の負の部分より
 生まれた」
「ここから先は、何人たりとも
 進ませぬ」

月姫
「ゴチャゴチャ言わずに妾と勝負じゃ」
「お主を倒せぬようでは、
 メトセラにも勝てんからの」

時空王
「そうか…ではこい。メトセラ様に
 逆らった罪を思い知るがいい」
(時空王戦。EXP7400 4500G マクスリピア)

アッシュの剣が成長した!

時空王
「我が…敗れる…とは……」

イルク
「ここから脱出できるのか…?」
(地鳴り)
イルク
「なんだ!?」

月姫
「魔力が凝縮している……!
 このままではここは爆発する!」

ラシード
「……………!」

イルク
「これも…アッシュの意志なのか…!」



ディクアファス

「逃げるんじゃ、イルク!」



イルク
「賢者様!?」



ディクアファス

「空間が歪んでおる…!あと数分も

しないうちにゲートが閉じる!」



イルク
「どうすればいいんです!?」



ディクアファス

「ゲートが閉じれば、みんな

押し潰される!」


「早く次元の穴に飛びこむんじゃ!

…ただし1人は残らねばならん!」



ジェイン
「なんですって!?」



ディクアファス

「全員で飛びこんでもゲートが

支えきれん!」


「誰かがこちら側でゲートを維持せんと……」



イルク
「そいつはどうなるんです!?」



ディクアファス

「…運がよければもとの世界に戻れる

かもしれん」


「じゃが…戻れぬときは……」



イルク
「…………!」



ディクアファス

「さあ、早く行くんじゃ!!」



イルク
「そんなこと言ったって…!」

ラシード
「…イルク、俺が残る」

イルク
「何だと!?」

ラシード
「お前には世話になった…やっと借りを
 返すときがきたらしい」

イルク
「そんなのはダメだ!!」

ラシード
「イルク、お前に会えてよかった。
 …次元の穴か、死神にふさわしい」

イルク
「ラシード!」



(草原)
イルク
「う…」
「ここは…もとの世界か…」

ジェイン
「ラシードは…?」

イルク
「……………」

月姫
「ダメじゃったか…」

イルク
「…くそ…ちくしょう……」

ジェイン
「……………」



ディクアファス

「イルク……」



『!?』
イルク
「賢者様!?」



ディクアファス

「イルク…タリスマンは…嘆きの山に

眠っておる……」


「もう会えないが…元気でな……」



イルク
「賢者様……」

月姫
「イルク、ここで腐っていても
 始まらぬぞ」

ジェイン
「そうよ。ラシードが命をかけて
 くれたんだから!」

イルク
「…そうだな、
 時間をムダにはできない」
「行こう!嘆きの山へ!!」


(草原からユーノスへ)
(嘆きの山へ)
イルク
「なんだ、お前は?」

ルナ
「あたし、ルナ。あのね、あたし迷子に
 なっちゃったの」
「お兄ちゃんたち、お家につれて帰って
 くれない?」

イルク
「迷子?こんな危ない所で、
 何をしてたんだ?」

ルナ
「……………」

ジェイン
「まあまあ、イルク。いいじゃない、
 つれてってあげましょうよ」
「私たちと一緒にいる方が安全だわ」

月姫
「信用するのか?こんなガキを」

ジェイン
「どうするの?イルク」
→つれていく。 無視する。

ルナ
「ありがと!お兄ちゃん!!」


(山頂へ)
イルク
「これがタリスマンか?」

月姫
「変じゃな、魔力が感じられぬぞ。
 なぜじゃ?」

リブラ
「それはね、そいつが偽物だからよ」

イルク
「なっ!?」
(霧エフェクト)
イルク
「ぐっ…これは……!!」

リブラ
「どう?体がしびれて動けないでしょ」

イルク
「き…貴様……!」

リブラ
「アンタたちなら必ずここまでくると
 思ってね………」
「ワナを張って待っていたのよ。
 こんなに簡単にかかってくれるとは
 思わなかったけど…」

月姫
「う…うかつじゃった……!」

ジェイン
「…くっ…!」

リブラ
「さあ、首を切ってあげるわ、イルク。
 フ…フフ…フフフフ……」

イルク
「くっ!」

(がきーん)
リブラ
「なっ!?」

イルク
『!?』

スパルタクス
「そうはさせないぜ、
 オカマのオッサンよ」

リブラ
「オ…オカマ!?
 キィーーーー!!何よ、アンタ!」

スパルタクス
「俺はスパルタクス。
 イルクの仲間さ」

イルク
「ス…パル…タクス…?」

スパルタクス
「ヤツサカの言ってことは
 本当だったな」
「お前さんが危ないってよ」

イルク
「竜神…ヤツサカ?」

スパルタクス
「まあな。ほらこいつを飲め。
 ヤツサカの薬だ」

イルク
「治った…?」

スパルタクス
「さすがによく効くなぁ、奴の薬は」

イルク
「なんで…お前がヤツサカに……?」

スパルタクス
「へっ、まあ色々あってよ……
 説明は後だ。まずはあいつを……」

イルク
「そうだな……」

リブラ
「アンタたち!そろいもそろって
 アタシの邪魔をするつもりね!!」
「もう許さないわよ!覚悟しなさい!」
「新開発のスーツよ!どう!?」

イルク
「どうって…」

月姫
「相変わらずマヌケなオカマじゃな、
 と…」

リブラ
「キィーーーー!!
 アタシのことは……」
「ニューハーフと呼べって
 言ったでしょ!!」
(リブラ戦。EXP7500 5000G リピア)

リブラ
「な…なんてこと!
 このスーツでもダメなの!?」

イルク
「とどめだ!」

リブラ
「そうはいかないわ!」

リブラ
「覚えてらっしゃいよーーー!!」

イルク
「あいつ…!」

スパルタクス
「待てよ、いいじゃねえか。
 あんなの放っとけって」

イルク
「ああ…そうだ!タリスマンは?」

スパルタクス
「俺が持ってる。こいつだろ?」

土のタリスマンを手に入れた!

イルク
「スパルタクス…さっきのことだが…」

スパルタクス
「ああ…竜神に呼ばれたんで、
 わざわざ洞窟まで行ったのよ」
「そしたらお前さんが危ないって
 言うんで、こうしてかけつけたって
 わけさ」
「ヤツサカの野郎、状況を全部
 知ってるみたいでよ。だから俺も
 だいたいの事情は知ってるぜ」
「…大変だな、お前も」

イルク
「まあな…」

ジェイン
「スパルタクス…だっけ?…あんた、
 タリスマンの場所知らない?」

スパルタクス
「いや、知らねぇ。だがよ、ヤツサカは
 知ってるみたいだったな」

イルク
「竜神が?」

スパルタクス
「ああ、とりあえず行ってみようぜ。
 俺も同行するからよ」

ジェイン
「こなくていいわよ、あんたなんか」

スパルタクス
「なんだと?だいたいなんでてめえが
 ここにいるんだ!?」

ジェイン
「ふん、偉そうに言うなら、
 タリスマンの場所ぐらい聞いときな」

スパルタクス
「こ…こいつ……!」

イルク
「よせよ、2人とも」
「…それよりスパルタクス。
 ギャランドのことは…いいのか?」

スパルタクス
「……………」

イルク
「その剣…ギャランドのだろ?」
「いいのか、お前がその剣を
 血に染めても」

スパルタクス
「…わからねえ…だが、今はこうする
 のが一番いいような気がする……」

イルク
「そうか……」



ギャランド

「スパルタクス…」



(ギャランド出る)
スパルタクス
『!?』
「ギャ…ギャランド……?」



ギャランド

「スパルタクス…生きろ…その剣を

持って…お前自身の人生を……」


「苦しみながら……生きろ……

それが償いだ……」



スパルタクス
「ギャランド……」



ギャランド

「また…あの世で…酒でも酌み交わそうぜ

……………」



(消える)
スパルタクス
「ああ…!ギャランド…必ず!!」


(ユーノスから竜神洞窟へ)
ヤツサカ
「貴様か……」

イルク
「ヤツサカ、あんたに聞きたいことが
 ある」

ヤツサカ
「わかっている。タリスマンの場所で
 あろう?」

イルク
「そうだ。最後のタリスマン…
 いったいどこにある?」

ヤツサカ
「相変わらず生意気な奴だ」
「だが以前とは見違えたぞ。
 成長したな、人間」

イルク
「時間がない。教えてくれ」

ヤツサカ
「うむ。最後のタリスマンは
 ここより北、ほうおう神殿にある」

イルク
「ほうおう神殿?」

ヤツサカ
「そうだ…だがタリスマンを守護する
 フェニックスは手強い」
「モンスターとしては最強クラスの力を
 持っている。我とて奴とは
 戦いたくない」

月姫
「そんなに強いのか?」

ヤツサカ
「もちろんだ。伝説の不死鳥だからな」

月姫
「そうか。ふふ…腕が鳴るのう」

イルク
「俺は行く。これでタリスマンが
 そろうんだ」

ヤツサカ
「奴の操る炎は強力だ。炎に対する
 装備を整えていくがよい」


(水月村の宿屋一泊30G)
・建物の中へ
「ただ今、カジノを建築中です。
 できあがったら、ぜひきて下さい!」


(ほうおう神殿へ)
イルク
「これが…タリスマン…?」
「フェニックスは……?」

月姫
「なんじゃ、留守か?」

ジェイン
「ちょうどいいじゃない、
 もらっていこうよ」

スパルタクス
「そうだな、
 早くとんずらしちまおうぜ」

ルナ
「それはダメよ、お兄ちゃんたち」

『!?』

「これはあたしのなんだからね」

ジェイン
「ルナ……?」

イルク
「まさか…この子供が…?」

ルナ
「エヘヘ…そう、あたしが
 フェニックスなの」

ジェイン
「!?」

ルナ
「ホントなら、力を試してから
 タリスマンを渡すんだけど……」
「お兄ちゃんたちはあたしに
(画像ry解読不能)

イルク
「本当か!?」

ルナ
「うん!それと、この先困ったことが
 あったらここにきてね」
「きっと力になれると思うから(はぁと」
「じゃあねーーー」

太陽のタリスマンを手に入れた

アッシュの剣が成長した!

イルク
「…これで全てのタリスマンがそろった
 ………ついにアッシュと……」

月姫
「メトセラを倒して妾が世界一の
 魔道士になるのじゃ」

ジェイン
「ハウル…必ず目を覚まさせてあげる
 ……!」

スパルタクス
「よっしゃ!行こうぜ!
 ゼオン魔法学院に!!」


(ゼオン魔法学院へ。アサシンやらパイレーツやら)
「グオオオオオーーーーー!!」

イルク
「な…なんだ、こいつは!?」

月姫
「多分、メトセラの飼っている
 モンスターじゃろ」
「こいつを倒してこいということかの」

イルク
「なら、やってやろうじゃないか!!
 いくぜ!!」
(シーサーベント戦。EXP8250 6000G エストラーン)

「オオオオオーーーーー!!」

イルク
「よし、先に進むか」


(奥へ。機械まみれの部屋)
『!?』

メトセラ
「きたね……」

イルク
「ここ…は……!」


(フラッシュバック)


「こ…ここは…!?」

ディクアファス
「目が覚めたようじゃよ、ゼオン」

ゼオン
「そうか」
「そっちの女はどうだ」

ディクアファス
「まだのようじゃ」


「お…お前ら!!」

ゼオン
「騒ぐな。うっとうしい」


「ちくしょう…!放せっ!放せよ!!」

ディクアファス
「うるさい男じゃの」

ゼオン
「これだから最近の若い者は…」


「お…俺たちに…
 なにをするつもりだ!?」

ゼオン
「お前たち2人には、ある実験に
 つきあってもらう」

ディクアファス
「最初から素直にしていたら、
 閉じこめたりしなかったんだがな」


「実験…だと?」

ゼオン
「そう、お前たちをMOTHERに
 かける」


「MOTHER……?」

ディクアファス
「軍事用魔道機械『MOTHER』」
         (マザー)

ゼオン
「我々の研究の最高傑作だ」


「なんだそれは!?」

ゼオン
「…最近魔族の勢いが盛んだ。
 このままではガリアは危ない」
「人間が魔族に劣っている所は、
 魔法が使えないということだけだ」
「もし使えたなら、数が多い我々が
 必ず勝つ。…こいつは人間を勝利へ
 導く切り札だよ」


「な…んだと…?」

ゼオン
「新しく生まれる人間に、魔道の才能を
 与えるのがこのMOTHERの力」
「お前たち、何の力もない愚民を
 犠牲にすることで、魔道を操る人間を
 生み出す」


「バカな!」

ゼオン
「まあ聞け。…こいつには難点が
 あってな」
「人間を1人生み出すのに、同じ人間を
 一人、ベースにしなければ
 ならないのだよ」


「そのために俺たちを……!」

ゼオン
「そうだ。安心するがいい。
 恋人もすぐ後を追う」


「やめろ!フェリスには手を出すな!」

ディクアファス
「騒いでもムダだ。お前には結界を
 張ってある。動けはせぬ」

ゼオン
「さて…では実験にかかるか」
「…そうそう、お前が今からどうなるか
 教えておいてやろう」
「それぐらいは知っておきたいだろう?
 わしは案外優しいんだ」
「お前は全ての記憶を失い、
 赤ん坊まで戻る。そして再び
 生まれるのだ」
「光栄に思え。
 『新人類』として新たな生を
 受けるのだから!」





「ああ…ああああああーーーーー!!」



イルク
「思い…出した…俺は…俺の名前は
 ティオ……」
「フェリスはどこだ…フェリスは…」

メトセラ
「思い出したかい?イルク。
 君の封じられた過去を」

イルク
「フェリス…どこだ…?」

月姫
「イルクの様子がおかしい!?」

スパルタクス
「メトセラ!てめえ、イルクに
 何しやがった!?」

メトセラ
「彼は真実を知ったのさ。新人類の裏に
 隠された真実をね」

イルク
「…フェ…リス……」

メトセラ
「イルクはここで創り出された。
 そして僕もだ」
「この魔法機械『MOTHER』
 によってね」
「これはゼオンとディクアファスが
 10年がかりで造った諸悪の根源」
「魔族に対抗するため。
 人間に魔道の才能をうえつけるため」
「新人類はみんな、
 ここで創られたんだ」

ジェイン
「人を…創る…!?そんなの…
 人間に許されることじゃないわ!」

メトセラ
「そう、まさに神をも畏れぬ行為だ。
 だがこいつにも欠点があった」
「1人の新人類を生み出すのに、
 MOTHERはベースとなる人間を
 1人必要とする」
「そのために2人は町を巡り歩き、
 人間を捕え、エサにしていたんだ。
 まさに狂気の実験だ」
「ベースとなった人間の記憶は、
 人体とともに中和され、
 完全に消える」
「だが…なぜか僕には
 記憶が残っていた」
「そしてイルク……君は記憶が不完全で
 夢の中でしか本当の自分を
 思い出さなかったみたいだけどね」
「僕は復讐を誓った。
 僕をこんな運命にひきずりこんだ
 2人に!」
「…記憶が残っていたことと関係が
 あるかはわからないけど、
 幸い僕は生まれつき魔力が高かった」
「ときどき学院の外にこっそりと
 出ては、復讐のために策を練った…」
「そのうちに、だんだんと自信がつき、
 計画は現実味を帯びてきた」
「ゼオンとディクアファス、どちらか
 1人なら僕の力で確実に殺せる」
「だが、MOTHERの場所を
 聞き出すために、1人は生かしておく
 必要があったんだ」
「だからゼオンを生かしておいたのさ。
 最も、すぐに吐いてくれたから
 おもしろみはなかったけどね…ハハ」

スパルタクス
「てめえの目的はなんだ!」

メトセラ
「僕はもうもとには戻れない。なら、
 いっそ全てを滅ぼしてやる」
「僕の兄弟たちとともに!」

ジェイン
「新人類のことね……」

メトセラ
「ああ。だからこそMOTHERを使い
 新人類をさらに創り出す必要がある」
「最強の魔道兵士としてね」

ジェイン
「それじゃあ、ゼオンたちと変わらないじゃない!」

メトセラ
「否定はしないよ。そのために
 シークビレッジを造ったんだしね」
「でもまあ、君たちが納得できないなら
 相手をしてあげるよ。僕の、
 メトセラとしての力でね」

スパルタクス
「くっ…!」

メトセラ
『!?』
「やれやれ…どうやらザコが1人……」

リブラ
「捜したわよ、メトセラ!
 ゼオンを返してもらいましょうか!」

メトセラ
「まったく…君なんかに用はないんだ」

リブラ
「ぐっ…!?」

メトセラ
「ちょうどいい。リブラ、こいつらと
 遊んでやれ」
「イルク以外は殺していいよ」

リブラ
「ハイ…メトセラ様……」

ジェイン
「メトセラに操られてる!?」

スパルタクス
「チィッ!おい、ユリアとやら!
 お前さんも戦うんだ!!」

ユリア
「は…はいっ!」

イルク
「…フェリス…俺は…」

ジェイン
「ダメよ!イルクは戦えないわ!」

スパルタクス
「くそっ!なら俺たちだけでいくぜ!」
(リブラ戦。EXP8600 9000G)

リブラ
「アアアアアアーーーー!!」

メトセラ
「へえ…やっぱりこいつじゃあ
 相手にならないね」
「…じゃあ僕が直々に……」

ユリア
「聖なる風よ!我らを運べ!」

メトセラ
「しまった!脱出の魔法か!」


(フレイタウンの宿屋)
スパルタクス
「…それにしても、驚きだぜ……」

ジェイン
「イルクがショックなのもわかるわ…」

ユリア
「そんなこと言ってる場合じゃ
 ないです!」

スパルタクス
「う………うむ。
 で、イルクはどうなんだ?」

ユリア
「イルクさんは……
 思い出してしまったんです」
「過去の自分を……
 でも、イルクさん自身の意識も
 消えていない……」

ジェイン
「それてつまり……2人分の心が、
 イルクの体に入っちゃったわけ?」

ユリア 「そういうことです……イルクさんは
 よく、夢を見てたんですよね?」

スパルタクス
「ああ……初めて会ったときも
 そうだったな」

ユリア
「その夢が……
 すでに前兆だったんです」
「もともと目覚めかけていた記憶が……
 アッシュさんの言葉と、あの場所を
 見たショックで一気に溢れた……」

スパルタクス
「ちょっと待て。他の新人類は完全に
 元の記憶が消えてるんだろ?」
「なんでイルクとアッシュだけ
 そんなことになったんだよ」

ユリア
「そこまではわかりませんです……」
「でも!イルクさんは…
 今、かなり危険な状態なんです!」

ジェイン
「このままだとどうなっちゃうわけ?」

ユリア
「……………」
「ひとつの肉体に2人分の心は
 入りません。今、イルクさんの中では
 2人の心が戦っている……」
「でも今の体はイルクさんのものです。
 イルクさんの意識が負ければ……
 最悪、拒否反応が出てしまうかも…」

スパルタクス
「………どうなるんだよ?」

ユリア
「もう二度と……目覚めない…………」

月姫
「なんとかならんのか?」

スパルタクス
「どうすれば戻る?」

ユリア
「イルクさんの心の中に入って、
 現実へ引き戻さないと……」

月姫
「心の中…それはちょっと無理じゃな
 ………」

スパルタクス
「ユリア、お前さん神官だろ。
 なんとかなんねえのか?」

ユリア
「神官としての能力にそういうのが
 ありましたけど…」
「私、使えないんです。
 修業をサボってきたから……
 こんなことになるなんて…私……」

ジェイン
「しかたないわよ。でもそれって、
 方法があるってことよね?」

ユリア
「もう1度砂漠に戻って…お母様に
 頼めばなんとかなるかもしれません」

スパルタクス
「よし、決まりだ!
 それしかないようだしな」
「砂漠へ行こうぜ。ユリア、お前さんに
 かかっているんだ。しっかり頼むぜ」

ユリア
「はい!」


・イルクに話しかける
イルク
「フェリス……俺は……」


・お隣のベッドの人
「うーん…うーん……」

ひどいケガをしている。
起こさない方がよさそうだ。


(妖かしの砂漠へ)
ユリア
「お母様!」

神官長
「ユリア…?どうしたのです、急に…」

ユリア
「あの…お願いがあるんです」



神官長
「…なるほど、わかりました。
 あの方がそんなことに…」

ユリア
「助けて下さい!お母様」
神官長
「ユリア、彼を助けられるのは
 あなただけですよ」
「彼の精神に入り、解き放てるのは
 あなたしかしません。」

ユリア
「でも…でも…私にはできません……」

神官長
「……………」

ユリア
「こんな…こんなことになるなら…
 しっかり修業をしとけばよかった…」
「私…なんの役にも立てない……」

神官長
「私たちは人の心を癒すのが仕事…
 ユリア、わかりますね?」

ユリア
「…はい」

神官長
「ではついてきなさいい。
 最後の能力を与えましょう」

ユリア
「え…?」

神官長
「普通なら、こんなことは
 認められません」
「ですが今は非常時。
 やむをえないでしょう」

スパルタクス
「それじゃイルクを治せるのか!?」


神官長 「そのための力をユリアに与えます。
 …ただし、厳しい試練になりますよ」

ユリア
「かまいません!
 お母様、お願いします」

神官長
「よろしい。では他の方はここでお待ち
 下さい」

神官長
「…ではこれから、
 あなたに力を与えます」
「これからくる敵を倒しなさい。
 あなた1人で」

ユリア
「敵を……?」

神官長
「いいですか。あなたの最後の修業は
 自分を超えること」
「そうすれば、おのずから
 力は身につくでしょう」

ユリア
「わかりました」

神官長
「あなたには、自分自身と戦って
 もらいます」
「あなたの負の部分を集めた影と。
 しかし、あなたは神官として戦い
 なさい。やさしさのみで戦うのです」
「でなければ勝機はありませんよ。
 …さあ、いきますよ!」
(戦闘)

ユリア
「お母様…わかりました。
 私に…欠けていたもの……」
「耐えること……
 使命から目を背けないこと……」
「そして……
 自分にしかできないことを知ること」

神官長
「よくやりました。
 あなたは自分を超えたのです」
「あなたには人を癒す力がある……
 それは、あなたが嫌がっていた
 神官の修業で身についたもの」
「その癒しの力をもってすれば、
 必ずやあなたの大事な人を
 救えるはずです」
「さあ、この魔法を授けましょう」

ユリア
「こ…これは……?」

神官長
「究極の浄化魔法『グランドクロス』
 …今のあなたなら使いこなせるはず」
「さあ…行きなさい、ユリア。
 イルクさんを助けるのです!」

ユリア
「はい!」

『グランドクロス』を覚えた!


(フレイタウンの宿屋へ)
イルク
「…フェリス…」

ユリア
「イルクさん…今、助けます」

スパルタクス
「頼むぜ、ユリア」

ユリア
「…神の慈愛よ。この者の精神を
 解放したまえ……」



イルク

「…ここはどこだ?

…俺は…誰だ?」



(ティオの家)
ティオ
「…なんか、変な夢を見たな…」

フェリス
「ティオ、おはよう」

ティオ
「やあ、フェリス」

フェリス
「いつまでも寝てちゃダメよ。
 私、先に行ってるね」

ティオ
「…さて、俺も行くか」


・かーちゃん
「おや、ティオ。起きたのかい?」


(外へ) ・女
「隣りの町でまた行方不明者が
 出たらしいよ。なんでもおかしな
 ピエロにさらわれたとか……」

・女
「あたしゃ、ピエロじゃなくて
 赤い服の男って聞いたがね」

・男
「実に平和だ」

・じーちゃん
「この墓にはまだ誰も入っちゃ
 いないよ」
「そのうち誰かが入るかもねぇ」

・男の子
「いい天気だね」


・村の入り口に立つ男
ティオ
「あれ、あんた見かけない顔だな。
 旅の人かい?」

ゼオン
「うむ、そうだが…君、名前は?」

ティオ
「俺はティオさ。
 あんたは?」

ゼオン
「わしはゼオンだ。…ところで、
 ちょっと実験につきあわないか?」

ティオ
「実験?」

ゼオン
「なあに、簡単な実験さ…フフフ……」


(お隣さんの家)
・とーちゃん
「おお、ティオか。
 どうだね。うちの娘とは仲よく
 やってるかね」

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ティオ 無職 レベル1 HP38 SP0 ゴールド138657
力15 守り12 体力38 賢さ0 素早さ6 運の良さ2 魔法耐性2
攻撃力 右15 左15 防御力12 能力防御0 EXP0 次まで10
装備・能力なし
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ティオ
「フェリス、今そこで変な奴に
 会ったんだけど…」

フェリス
「…ティオ、それって
 人さらいじゃないの?」

ティオ
「なんだって?」

フェリス
「だって…最近赤い服の男がきた町で
 必ず行方不明者が出てるのよ」

ティオ
「じゃあ、あいつが!?」

フェリス
「わからない…けどその人、
 確実におかしいわよ」

ティオ
「確かに…なら、次は俺が!?」

フェリス
「ティオ、あなた逃げた方がいいわ。
 この町から、急いで」

ティオ
「君がそう言うんなら…でも君は?」

フェリス
「もちろんついていくわよ。
 あなたにね」

ティオ
「それじゃ、夜になるのを待って、
 こっそり出ようか」

フェリス
「ええ、待ってるわ」


(夜)
ティオ
「…それじゃ、行こうか」

フェリス
「うん、あなたを信じてる。
 絶対、守ってね」



「クックック……愚かな。

逃げられると思うか?」



『!?』



「あきらめろ……」



ティオ
「その声は昼間の……!」

フェリス
「ティオ、助けて!!」



「さあくるがいい。

我らガリアのために……」




フェリス

「ティオ…守るって…言ったのに……」


「嘘つき………」




(イルクの自室)
イルク
「…変な夢だったな…」

アッシュ
「起きたかい、イルク」

イルク
「アッシュか…」

アッシュ
「ほら、早く行こうよ。今日は
 ゼオン様が魔法を教えてくれるんだ」

イルク
「そうだったな……」

アッシュ
「イルク?」

イルク
「お…俺は…俺は……」

アッシュ
「どうしたんだよ、イルク!」



「逃げないで下さい…イルクさん…。

戻ってきて……みんな…

待ってます………」



(イルクとアッシュ、ティオとフェリスの姿がダブる)



イルク

「…フェリス…」


「…君だったのか……」



イルク

「…アッシュ…お前が…

フェリスだったのか……」



「気づかなかった…お前の想い…

お前の望み…お前は…こんな苦しみを

17年間も味わってきたのか……」


「アッシュ………」



イルク

「フェリス…俺は君を愛してた……

だが…俺はイルクだ。もう違うんだ」




ユリア

「イルクさん…」


イルク

「ユリア!?」


ユリア

「自分を見つけたんですね?イルクさん

……帰りましょう、みんなの所へ」


イルク

「ああ…帰ろう……」




イルク
「………ここは?」

スパルタクス
「イルク!気がついたかよ!!」

イルク
「みんな……」

月姫
「ハラハラさせおって……」

ジェイン
「よかった…イルク…」

イルク
「すまない、みんな。
 俺は全部思い出した」
「昔の俺と今の俺に挟まれて……
 悩んでた」
「でも、もう違う。
 俺はティオじゃない」
「確かに俺の生は、いびつなものだった
 のかもしれない。
 でも、俺は……」
「アッシュと…みんなと旅をして、
 色々なものを見た。
 たくさんの世界を知った」
「それを、俺は否定しない。
 変わることを、恐れない」

スパルタクス
「フッきれたか……」

イルク
「ああ。だが…アッシュじゃ違う。
 あいつは最初から記憶を持っていた」
「生まれた瞬間から、
 2つの人格がせめぎあっていたんだ」
「それがどれほどの苦しみだったか…
 俺はわかってやれなかった……」
「あんなに一緒にいたのに……
 生まれたときから……いや、
 生まれる前から一緒だったのに…」
「俺はアッシュの創った世界を見た。
 ひどく寂しい…まるで地獄のような
 場所だった」
「あいつはまだ過去を引きずってる。
 ティオの恋人だったときのことを…」
「だから俺は戦わなきゃならない。
 アッシュを助けるために。
 過去の呪縛から解き放つために」

ジェイン
「そうね…それに私はハウルを……」

スパルタクス
「俺はギャランドとディアーネの
 ために……」
「あいつが必死で守った街を
 守るために………」

月姫
「妾は死んだ阿修羅のために……」
「それにメトセラを倒せば、
 最強の名声が手に入るからの!」

イルク
「みんな……」

ユリア
「戦いましょう、イルクさん。
 みんな戦う理由があるんです」
「私だって……アッシュさんを
 放っておけないです」
「2人でいたとき、アッシュさんは
 すごく苦しそうでした」
「思い上がりかもですけど……アッシュ
 さんの心の呪縛を解く力を持っている
 のは、きっと私しかいないから」

イルク
「そうだな…ありがとう、みんな…」

スパルタクス
「お、なんか初めてイルクに礼を
 言われたような気がするぜ」

ジェイン
「ホントね。イルク、変わったわ」

月姫
「誰のおかげかのぉ。
 ホーーーーホッホッホッ!」

イルク
「フン…」
『!?』

兵士
「イルク殿!」

イルク
「ガリアの兵士!?
 また俺を…!」

兵士
「違います!リブラ様が亡くなって
 もうガリア国は壊滅状態です」
「とてもあなたを追う余裕は
 ありません」

イルク
「じゃ、なんだ?」

兵士
「助けて下さい!」
「ガリア砦に謎の化け物が出現して…
 我々ではもう……!!」

イルク
「化け物?」

ジェイン
「メトセラの部下かもしれないわ!!」

スパルタクス
「そうだとしたら放っておけねぇ。
 イルク、行こうぜ!」

イルク
「ああ、これ以上の破壊を見のがす
 わけにはいかない」
「…ユリア、君は残ってろ。
 俺の精神を解放して、
 相当疲れてるはずだ」

ユリア
「はい……」

イルク
「じゃあ、行くぞ、ガリア砦に!」

ユリア
「頑張って下さい」


(フレイタウンからガリア砦へ)
イルク
「こいつが…!!」



メトセラ

「イルク……」



イルク
「その声は…アッシュか!?」



メトセラ

「そうだよ…本当にびっくりしたよ」


「まさか君が…

ここまでタフだったとはね」



イルク
「アッシュ……」



メトセラ

「僕の計画は順調の進んでいる。

もう邪魔するのは君たちだけさ」


「こんなことなら…もっと早く始末

しとくんだったよ……。でもまあ、

君たちなんて敵じゃないけど」


「…それに、どうせそいつに

殺されるんだから」



イルク
「この化け物は…いったいどうして…」



メトセラ

「…MOTHERのプログラムを

ちょっといじったのさ」


「普通、人間をMOTHERに

放りこむと、赤ん坊として

生まれかわる」


「それを応用してね。

人間をドラゴンに創りかえたんだ」


「どうだいそいつは?

もと人間の割には

うまくいってるだろ?」



イルク
「アッシュ…お前…まさか……!」



メトセラ

「そう、ゼオンだよ。…賢者も

こうなっちゃあおしまいだね」


「まあ、こいつが元凶だし。

ククク………」



イルク
「なんてことを…」



メトセラ

「もうMOTHERは僕がいただいた

から、ゼオンに用はないんだ」


「見てなよ、イルク。

今からどんどん新人類を創造して

世界を滅ぼすから」


「そうすれば君も、

僕の気持ちがわかってくれるよね?」



イルク
「もうやめろ…アッシュ…」



メトセラ

「やだなあ…やめてくれよ、

そんな顔は」


「僕ら、親友だろ?

……………ククク………

アハハハハハハハハ!」



イルク
「……………」



メトセラ

「そいつ、力は申し分ないんだけど、

急いで創ったから頭の方がね……」


「かつての師に殺されるんだから、

君も満足だろ。じゃあね」



イルク
「アッシュ…」

ジェイン
「イルク、それよりこいつを
 なんとかしないと……!」

スパルタクス
「どうやら、一筋縄では
 いきそうにないぜ」

イルク
「…ダメだ、殺せない」

スパルタクス
「イルク!」

イルク
「確かに俺はゼオンのおかげで
 ひどい目にあった」
「でも…生まれかわった俺を育てて
 くれたのも、ゼオンなんだ!
 それがガリアのためだったとしても」

ジェイン
「イルク…」

月姫
「フン、甘いな、イルク。
 敵は叩き潰すのみ!」

スパルタクス
「そうだぜ、今はそんなこと言ってる
 場合じゃないだろ?」

イルク
「だが……」

ゼオン
「グオオオオオオーーーー!!」

『!?』

スパルタクス
「まずい!くる…!!」
(爆発エフェクト)

イルク
「ゼ…オン…」

月姫
「く…くそっ……」

スパルタクス
「やべえ…次の一撃をくらったら、
 マジでやべえ……」

ジェイン
「体が動かない……!」

イル
「く…そ…」

ゼオン
「ト…ド…メ…ダ…」

カイゼル
「そこまでだ」

ゼオン
「カ…イ…ゼル…?」
カイゼル
「そんな姿になっても、私のことは
 覚えているか。ゼオン殿」

ゼオン
「グ…グオオオオオーーーーー!!」

イルク
「将…軍…?」

カイゼル
「私は愚かだった。ゼオン殿、あなたの
 たくらみを知りながら止めなかった」
「…多くの人々を死に追いやった罪…
 私は今こそ償おうと思う」

イルク
「な…にを……」

カイゼル
「こい、ゼオン殿。
 全力であなたを倒す」

ゼオン
「グオオオオオーーーーー!!」(爆破)

カイゼル
「くっ…!!」

イルク
「将軍…!逃げ…て…!!」

カイゼル
「ファルクレイド!」

ゼオン
「グ…ググ……」

カイゼル
「負けん…!私は…負けん…!!」

「ガリアを守るために
 この身を捧げた黄金の剣士カイゼル
 ………」

「参る!」

(カイゼルvsゼオン戦。被ダメ0なカイゼル無双)

ゼオン
「オオ………オオオオオオ!!」

カイゼル
「む……!?」
「ぐっ……!」

ゼオン
「グウウゥゥアアオオ!!」

カイゼル
「ダメか……私も……ここまで……」
「だが!」
「このナパーム弾ならどうかな!?
 ゼオン殿!」

ゼオン
「オ……!
 オオオ………」

カイゼル
「ともに地獄へ!」

ゼオン
「グ…」

イルク
「将軍ーーーーー!
 ダメだ!死んじゃいけない!!」

カイゼル
「イルク…未来は…お前たちが創れ!」

「砕けろ!!」

ゼオン
「ギャアアアアアーーーーー!!」

イルク
「カイゼル将軍ーーーーー!!」



「イルク…未来は…お前たちが創れ!」



イルク
「ここは…」

ラシード
「気がついたか」

イルク
「ラシード!」

ジェイン
「イルク、ラシードが
 助けてくれたのよ」

スパルタクス
「俺たち、ゼオンの炎にやられて
 気絶してたんだ」
「で、ラシードがここまで
 運んでくれたってわけだ」

イルク
「ラシードが…そうか…俺はてっきり
 あの次元の穴で死んだのかと……」

ラシード
「そう簡単に俺は死なん」

イルク
「そうだ!カイゼル将軍は!?」

ラシード
「……………」

スパルタクス
「残念だけどよ、影も形もなかったぜ。
 ゼオンと一緒にふきとんだんだよ」

イルク
「そうか……」

ジェイン
「みんな死んじゃったわね…
 結局、メトセラの思い通りか……」

イルク
「いや、まだだ。
 俺たちは生きてるじゃないか」
「ラシードも帰ってきてくれた。
 ユリアも戻ってきた」
「俺たちが生きている限り、
 アッシュの好きにはさせない」

スパルタクス
「そうだよな…まだ…終わっちゃ
 いねえんだ」

ジェイン
「そうよ!やりましょう!」

月姫
「メトセラを倒す」

ユリア
「私も戦います!」

ラシード
「…手伝ってやるか」

イルク
「ありがとう…みんな…。そうだ…
 これは俺たちだけの戦いじゃない」
「アッシュを…救う戦いでもあるんだ」

ジェイン
「そうよ!」

ヴァルカム
「話は聞かせてもらいました」

『!?』

「我々ガリア国も協力しますぞ」

イルク
「ガリアが!?」

ヴァルカム
「すでに我が国にはバークート、リブラ
 がなく、カイゼルも亡くなりました」
「王はこの度のことを
 悔いておられます」
「これより後は、魔族と共存できる
 社会をつくっていきたいと……」

イルク
「そうか…王が……」

ヴァルカム
「どうやら、メトセラはこの学院から
 MOTHERを持ち出したようです」
「東の浮遊大陸に、城をかまえて
 いるとか。そこに行くには飛行船が
 必要です」
「ゼオンが対魔族用に開発していた
 飛行船『フォルトゥナ』を
 さしあげましょう」
「どうぞお使い下さい」

イルク
「わかった。
 ありがとう、ヴァルカム大臣…」

ヴァルカム
「では……」

ユリア
「イルクさん!」

イルク
「ああ、行こう。
 アッシュのもとへ!」


終章→


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