METHUSELAH

第一章


―ガリア歴278年―




(夜の村、男が駆けてくる。
『早く!』振り返り、急かす。
『待って!』女が追い付く)


「私たち…どうなるの?」


「どうもならないさ、
 きっと逃げられる。俺を信じるんだ」


「うん……そうよね。
 あなたを信じてる………」
「だから、絶対に守ってね」

男「わかってるさ。
  ……それじゃ、少し急ごうか」
(ともに駆けていく)



「愚かな…… 逃げきれると思うか?」



(不気味な笑い声、暗転)




(ベッドから転げ落ちた少年)
イルク
「いてて……」
「………変な夢だったな…
 嫌な気分だ……」
「行くか……
 もうみんな起きてるだろうな」
 
--------------------------------
イルク 剣士 レベル3 HP66 SP21 ゴールド0
力34 守り22 体力66 賢さ21 素早さ22 運の良さ12 魔法耐性9
攻撃力 右34 左34  防御力 41
能力防御 冷気系統・炎系統・風系統・無系統0 EXP25 次まで22
能力 キュア(SP3)一体のHPを40回復
装備 頭:バンダナ 胴:なめし革の鎧 右腕:なし アクセサリー:ピアス
--------------------------------

(部屋から階下へ降りる)
・本棚の前の少女
「こんにちは、イルク。
 この学院は広くてややこしいから、
 あたしが教えてあげる(はぁと」
「何が聞きたい?」

 ゼオンの部屋
 教室
 他の部屋
 図書室
 音楽室
→何でもない。

「またいつでも聞いてね(はぁと」

・机の前の少女
「ここから南へ行くと、
 フレイタウンっていう町があるわ」
「旅をする人は、そこで準備を
 するみたいよ」

・男
「この学院にはゼオン様に拾われた
 孤児が生活している。
 ホント。いい方だよ」

・棚の前の男
「なにか食べ物はないのか〜!」

・暖炉の前の老人
「この壁の向こうから、ときどき
 変な音が聞こえてくるんじゃ……。
 いったいなんなんじゃろう」

・少年
「ゼオン様には感謝しているんだ。
 親のいなかった僕を引き取って、
 育ててくれたんだから」

・少女
「ゼオン様だーい好き!」

・少年
「砂漠から南へは、危ないから
 行っちゃダメだって言ってたよ」

・入口近くの女
「ここは、ゼオン魔法学院。
 新人類が魔法の英才教育を受けながら
 生活する場です」

壁際のドアを調べる→どうやらカギがかかっているようだ。


(階段を昇る)
・少女
セシル
「おはよう、イルク。
 なんだか元気ないわね」

イルク
「ちょっと変な夢を見て………」

セシル
「ふ〜ん…。
 授業で寝ないようにね」


・少年
「いつも騒がしいなぁ。
 どうにかして欲しいよ、まったく」

・少女
「アッシュって凄いわよねえ。
 まだ17なのに、学院一の魔法の達人
 なんだもの」
「私もアッシュみたいになりた〜い」

・少年
「朝メシまだかよ〜」

階段近くの壁の張り紙を調べる→『←教室』

・男
「もう少し増築してもらいたいね。
 ちょっと狭すぎるよ」

・男2
「出張は疲れるよ。
 やっぱり学院は落ち着くなぁ」


・本棚の前の少年
アッシュ
「やあ、イルク。
 おはよう」

イルク
「アッシュ、お前……
 夢に詳しいか?」

アッシュ
「夢?
 悪夢でも見たのかい?」

イルク
「そんなところだ」

アッシュ
「う〜ん……。確かに、夢にはなにか
 特別な意味があるらしいけど…」
「僕が勉強しているのは魔道だからね。
 ちょっと専門外かな。
 ゼオン様にでも聞いてみたら?」


(階段を降りる)
・少女
「早く一人前の魔道士になりたいわ」

・シスター風の少女
「回復魔法の練習をしています」(青いエフェクト)
「……でもまだキュアもできません」

・おばちゃん
「ホントに広い学院だねぇ」

・少年
「俺たちは魔族に対抗するための
 切り札なんだってよ。
 なんかカッコいいよな」


(階段を昇る)
・男
「ここは宝物庫になる予定だったんだ。
 でも考えてみりゃ、宝物なんて
 別にないもんな」


(階段を昇る)
・少女
「イルクじゃない。
 おはよう」

壁紙を調べる→『音楽室→』


(階段を上る)
・女の子
「ここは音楽室よ。
 ピアノ弾いてく?」
(ピアノを調べるとBGMが変わる)

・机の前の少年
ウォレン
「イルクか。このおっさんが
 メトセラを見たってよ」


・その隣のおっさん
「わしは見た!
 魔族に襲われたとき、わしを助けて
 くれた1人の魔道士…」
「あれは間違いなく“メトセラ”
 だった!」

ウォレン
「でもよ、証拠はねえんだろ?」

「いいや、間違いない!
 赤いローブに、フードで顔を
 隠していた」
「噂に聞いた通りじゃないか!
 …それにあの魔族を一撃で倒した
 魔力の持ち主が他にいるか?」
「ゼオン様やディクアファス様でも
 なければ、あれほどの魔法は
 使えまい」

ウォレン
「ふ〜ん……
 じゃあやっぱりメトセラかな」
「でもよ、魔族を倒してくれたって
 ことは…メトセラは人間の味方
 なんだろ?」
「なのになんで、1人で戦うんだろ?
 ガリア軍と協力した方が効率よく
 戦えるのに……」

「そんなことは知らんよ。
 味方になってくれるだけでも
 ありがたいじゃないか」

ウォレン
「イルク、お前はどう思う?」

『………』

ウォレン
「ちぇっ、あいかわらず
 無愛想なヤツだな」


(階段を下りていく)
・本棚の前の少年
「読めない字がたくさんある……」

・少女
「ここは図書室よ。
 いっぱい本を読んでいってね」

(本棚を調べる)
〈ガリア国の歴史〉
読みますか?
→はい いいえ

ガリア歴14年
初代国王生誕。


ガリア歴67年
魔族との抗争始まる。


ガリア歴98年
2代目国王、魔族の大陸へ遠征。


ガリア歴127年
クーデター勃発。主謀者は魔族。
ガリア軍に追撃され、逃走。

砂漠に逃げこんだため、追撃を断念。


ガリア歴245年
賢者ゼオンが攻撃魔法を開発。
人間としては始めてのこと。

同年
ディクアファスが回復魔法を開発。
これにより、魔法の研究が進む。


ガリア歴250年
ガリア魔道士団発足。


ガリア歴254年
最初の新人類発見。

同年
ゼオン魔法学院設立。

なお、極秘に行われてきた研究についは
………

イルク
『………………』

この後はページが破られている。


・少年
「ゼオン様はお忙しい方だから、
 邪魔しちゃダメだよ」

・少女
『………………』
「集中してるんだから、
 話しかけないで」

(本棚を調べる)
〈戦闘の心得〉
魔法と比べ、必殺技は消耗が激しい。
なるべくなら温存しておきたいところ。
ダンジョンへ行く際は、
回復アイテムは必須といえる。

・少年2
「ためになる本がたくさんあるよ」


(教室へ)
イルク
「そろそろ授業が始まる時間か」


(暗転して着席、授業開始)
ゼオン
「では授業を始める。
 まずは復習からじゃ」
「人間と魔族の違いについて
 説明してもらおう。
 ………アッシュ」

アッシュ
『はい』
「人間と魔族は、見た目こそ同じですが
 ……まったく異なる部分があります」
「魔族は、体に秘めたキルリアン体を
 生まれつき使用できるのに対し、
 人間にはその能力がありません」

ゼオン
「その通りじゃ。さすがアッシュ、
 よくわかっておる」
「つまり、平たく言えば
 魔法が使えるかどうか、
 ということじゃな」
「魔族は持って生まれた才能ゆえか、
 魔術を自在に操ることができる。
 が、人間には不可能じゃ」
「もっとも、完全に使えないかというと
 そういうわけではない」
「わしやディクアファスのように、
 魔族以上に魔道を操れる者もいる。
 しかし、それは例外じゃ」
「並みの人間が魔道の才を会得するには、
 はやくて20年はかかるじゃろう」
「しかし魔族は例外なく
 強大な魔法を使ってくる」
「長い時に渡る人間と魔族間の戦争に
 おいて、これは我々にとっては
 かなり不利な条件じゃ」
「魔法の力とは、それほどまでに大きい
 ものなのじゃよ」
「人間の方がはるかに数が多いにも
 かかわらず、魔族に勝利することが
 できないのは、そういうわけじゃ」
「……じゃが、ようやく我々人間に
 希望の光が見えてきた」
「突然変異により、
 生まれつき魔族以上の
 魔法の才能を備えた新しい人間」
「それこそが、
 君たち“新人類”なのじゃよ」

イルク
「新人類………」

ゼオン
「強い力を持った魔法兵士が
 たくさんいれば、勝利は間違いない」
「魔族との戦いに、
 ついに終止符を
 打つことができるのじゃ!」
「そのためにも、みんな魔法の練習を
 しっかりやるように」
 自分たちはエリートだという
 意識を持つのじゃ」
「君たち新人類は、
 選ばれし者なんじゃよ!」

イルク
「………  選ばれし……者…」
「そうだ……俺は選ばれし者なんだ…」

ゼオン
「では少し早いが、
 授業はここまでじゃ」
「今日はカイゼルが戦から
 かえってくるのでな。
 お前たちも会いたかろう」

ロック
「そいつはすげえや!
 カイゼル将軍に会えるなんて!」

ウォレン
「ガリア軍きっての勇者、
 黄金の剣士カイゼルかぁ…」
「カッコいいよなあ……
 俺も早くああなりたいよな」

アッシュ 「イルク、君も見に行くんだろ?  だったら一緒に行かないか」
 運がよければ将軍に会えるかも!」

イルク
「ああ………そうだな、行くか」

ゼオン
「では解散!」


(海を往く船の甲板)
『…………』
カイゼル
「もうすぐゼオン魔法学院か……」

兵士
「カイゼル様、あと1時間ほどで
 到着します」

カイゼル
「そうか」

(ドーンと船に衝撃)
カイゼル
「なんだ!?」

マスト上の物見の兵士
兵士
「ま……魔族だぁーーー!!」

カイゼル
「ちっ…性懲りもなく……!」

(舳先から魔族登場) 魔族
「逃がさんぞ……カイゼル…!」

カイゼル
「ほう……魔軍指揮官ゼギド殿自ら
 お出ましとは…」

ゼギド「並みの魔族では貴様は倒せんからな…」

兵士
「カイゼル様…!」

カイゼル
「大丈夫だ。
 下がっていろ」

ゼギド
「その自信が命とりになるぞ。
 死ねぇーーー!」

(戦闘。ゼギドは竜型。メルトダウン・ハリケーンブロウ使用)

--------------------------------
カイゼル ソードマスター レベル50 HP780 SP500
力560 守り360 体力780 賢さ500 素早さ500 運のよさ250 魔法耐性400
攻撃力 右710 左560 防御力550 能力防御0 EXP1012350 次まで32768
能力・ファルクレイド(SP30)一体に800位のダメージ ・ステイルウェイブ(SP35)全体に650位のダメージ
装備 頭:マスターヘルム 胴:マスターメイル 右腕:マスターソード アクセサリー無
--------------------------------

(カイゼル無双終了)
ゼギド
「ば…馬鹿なぁーーー!」(爆死)

カイゼル
「……ふう…終わったか……」
「それにしても……この攻勢……
 魔族はかなり焦っているようだな」
「やはり“新人類”存在が
 気になっているのか………」


(イルクの部屋)

--------------------------------
アッシュ 術士 レベル5 HP85 SP50
力35 守り25 体力85 賢さ50 素早さ30 運のよさ25 魔法耐性30
攻撃力 右41 左35 防御力40 能力防御 オール0 EXP80 次まで49
能力 ウインドショット(SP2)1体に30位のダメージ
装備 頭:絹の帽子 胴:魔道の法衣 右腕:ワンド
--------------------------------

(階下へ移動)
「カイゼル将軍だ!」

イルク
「カイゼル将軍……」

カイゼル
「君は?」

『………』

アッシュ
「僕たちは、ゼオン様の弟子です。
 カイゼル将軍ですね?」

カイゼル
「ああ。
 ………そうか、ゼオン殿の…」

アッシュ
「僕はアッシュ。
 彼はイルクといいます」
「ゼオン様をお呼びしましょうか?」

カイゼル
「いや、それにはおよばない。
 私は、かたくるしいのは嫌いでな」
「それに、
 こんなに出迎えてもらうほどの
 者でもないよ」

アッシュ
「では、ゼオン様のもとへ
 僕たちが案内いたします」
「それでいいかい?
 イルク」

イルク
「ああ……」

カイゼル
「すまんな」

カイゼルが仲間に加わった!


(階上へ)
セシル
「カイゼル様……?
 ほ…本物だわ……」


(階上へ)
・少年
「ここは寝室だよ。
 僕たちはここで寝てるんだ」


(戻って別の階段を上に)
・少女
「カイゼル様!
 私が魔道士になったら、
 あなたのために働きます!」

・おばちゃん
「へえ、お前さんがカイゼル将軍かい。
 随分若いんだね」

(うろうろ迷子中?)
・少年
「この部屋、ボクにくれないかなぁ」


(図書室の右上の階段を上に)
ゼオン
「おお、カイゼル殿。
 よくいらした」

カイゼル
「ゼオン殿、お久しぶりです」

ゼオン
「うむ。2人とも御苦労だったな。
 もう戻ってもいいぞ」
「わしはカイゼル殿と話があるのでな」

イルク
「……わかりました」


(暗転。薄暗い部屋で怪しい雰囲気)
ゼオン
「…して、話とは?」

カイゼル
「……ええ…」
「ゼオン殿は“メトセラ”をご存じですか?」

ゼオン
「もちろん知っておる。第三の賢者と
 呼ばれておる魔道士じゃな」
 会ったことはないから、その実力は
 わからんが……」

カイゼル
「私は会いました。魔族の大陸への
 遠征途中で」
「ただし、敵として……」

ゼオン
「なんじゃと!?」

カイゼル
「魔族の砦をもう少しで陥とせるという
 とき、奴が現れたのです」
「名乗りこそしませんでしたが、
 赤いローブとフード……
 まず間違いないでしょう」

ゼオン
「そやつが攻撃を?」

カイゼル
「ええ、もの凄い魔力でした。
 それでしかたなく撤退しました」
「せっかくあと一歩で砦の魔族を全滅
 させることができたんですが……。
 奴のおかげでさっぱりです」

ゼオン
「しかしメトセラは人間の味方では
 なかったのか?」
「メトセラに助けられた人間は数多い。
 わしのもとへも、そういった報告が
 かなりたくさんよせられておる」

カイゼル
「私もそう思っていたのですが……」

ゼオン
「いったいメトセラとは何者なんじゃ…
 人間か、それとも………」

カイゼル
「どちらかが偽物ということは…?」

ゼオン
「仮にそうだとしても、魔族側に
 それほどの術士がいるというのは…」
「我々にとって憂うべきことと
 言えような……」

カイゼル
「……」

ゼオン 「……わかった、わしに任せてほしい」

カイゼル
「どうされるのですか?」

ゼオン
「探ってみよう。そして……メトセラが
 人間に仇なす者であるなら…」
「わしがそやつをなんとかしよう」

カイゼル
「わかりました……
 では、お任せします」

カイゼル
「……なんだ……?」

ゼオン
「どうした?」

カイゼル
「いえ……何か…気配が……」
『!?』

カイゼル
「誰だ!?」


「お前たちの命を貰い受けにきた……」

カイゼル
「暗殺者か……!」

「待って下さいよ!
 アニキ!!」
(男が暗殺者に駆け寄る)
「ふう……っと!?
 ターゲット、いましたぜアニキ!」
「キサマら、オイラは『赤目のビリー』
 そっちはラシードのアニキだ。
 覚悟しろ、2人とも!!」

ラシード
「よけいな事を喋るな……ビリー。
 俺たちは任務を遂行すればいい」

ビリー
「す、すんません…」

カイゼル
「ラシード…?貴様……
 『死神のラシード』か……!!」

ラシード
「……行くぞ」
(戦闘。やっぱりカイゼル無双)

ラシード
「チッ…仕事は失敗か……
 さすがは黄金の剣士…」

ビリー
「ア、アニキ……すんません…
 オイラ……もうダメっす……」

ラシード
「……わかった。
 安らかな眠りを、ビリー」

カイゼル
「待て!」

ゼオン
「逃げたか…」

カイゼル
「ラシードか…恐ろしい奴に命を
 狙われたな……」

ビリー
「うっ……」

ゼオン
「こやつまだ息がある。依頼人の名を
 聞き出せるかもしれん」

カイゼル
「誰に頼まれて我々を襲った?」

ビリー
「うう…ゼ…ゼギドだ……
 魔軍指揮官…ゼギド……」

カイゼル
「ゼギド……私が倒した魔族か……
 暗殺者まで雇っていたとはな……」

ゼオン
「魔族の動きが随分とハデになってきた
 ようじゃの」

カイゼル
「ええ……」

ゼオン
「将軍、ここは決断のときかも
 しれんぞ」

カイゼル
「と、言いますと?」

ゼオン
「魔族は焦っておる。こちらとしても、
 決着をつけるつもりでいた方がいい」

カイゼル
「まさか…ゼオン殿……」

ゼオン
「うむ。新人類を戦争に投入する」
「まだ実力を完全にひき出しているわけ
 ではないが、十分この戦いの
 決定打になりうるはずだ」

カイゼル
「……………」

ゼオン
「早速、明日出発させよう。まずは
 戦闘能力トップのイルクとアッシュ」
「それから何回かに分けて新人類を前線
 に送りこむ」

カイゼル
「イルクとアッシュ…ああ。
 あの二人ですか………」

ゼオン
「新人類の力は凄まじい」
 イルクとアッシュの力を見れば
 それがよく分かるはずだ」

カイゼル
「承知しました。あの2人が魔族を
 倒すカギを握っているのですね」

ゼオン
「その通りじゃ。
 人類のために魔族は倒さねばならん」
「そのために、
 わしはあの子らを育てた」

カイゼル
「では……私は城で待つことにします」

ゼオン
「頼むぞ。イルクとアッシュには
 わしからうまく言っておこう」
「そうそう、これを持っていきなされ」

カイゼル
「これは?」

ゼオン
「なあに、魔法の研究から偶然
 生まれた武器じゃよ」
 『ナパーム弾』といってな、
 すさまじい威力をもつ爆弾じゃ」
「将軍には必要ないかもしれんが、
 一応持っていくとよかろう」

カイゼル
「ありがとうございます。
 いただいておきます」
「では……」


(暗転。イルクの部屋→ロックの部屋へ)
ロック
「ようイルク。実はすげえ情報が
 あるんだけど、お前知ってっか?」

 あったりまえじゃん!常識だろ →ごめん、教えて

ロック
「メトセラを見たって奴がまた現れた
 らしいぜ!」
「やっぱ、メトセラは実在するんだ!
 音楽室にそいつがきてるらしいから、
 いってみたらどうだ?」


(ゼオンの部屋へ)
ゼオン
「おお、イルクか。実はお前に
 城へ行ってもらうことになった」

イルク
「城………?」

ゼオン
「うむ。アッシュと一緒にな」
「お前もアッシュもすでにかなりの
 実力を持っておる。十分に魔族に
 対抗できるほどのな」
「お前たちはいよいよ、
 魔族とたたかうために旅立のだ!」
「アッシュがついているなら、
 わしも安心じゃ。異存はないな?」

『……………』

ゼオン
「もうアッシュには言ってある。
 自分の部屋に戻って準備をしなさい」


(自室に戻るとアッシュがやってくる)
アッシュ
「やあ、イルク。
 ゼオン様から話は聞いただろ」

『……………』

アッシュ
「準備はできたのかい?」

イルク
「ああ」

アッシュ
「そうか…ところでイルク。
 君、こないだ剣折っちゃっただろ?」
「実は僕が魔法を込めて造った剣が
 あるんだけど、僕には必要ないし
 よかったら使ってくれないか?」

イルク
「ああ。
 悪いな、アッシュ」

アッシュ
「別に構わないよ。
 それじゃあ、僕は先に行ってるから」

アッシュの剣を手に入れた!
--------------------------------
アッシュの剣 攻撃力が12上がる 1体に攻撃
--------------------------------


(下に降りる。見送りの子が集まっている)
イルク
『行くか』

アッシュ
『ああ』

イルク
「それじゃ、みんな………」

アッシュ
「行ってくるよ」

セシル
「行ってらっしゃい。
  頑張ってね!」

ロック
「この学院で最初の卒業生だ!
 すげえな、2人とも」

ウォレン
「俺たちもすぐに追いついてやるぜ!」
「いつかきっと、また会おうな!」

イルク
「ありがとう………」

イルク
「ゼオン様……」

ゼオン
「うむ、行くがいい。もう
 ディクアファスには話をつけてある」
「カイゼル殿も
 きっと力になってくれるじゃろう」
「新人類の誇りをかけて
 魔族と戦うのじゃぞ」

『はい!』

ゼオン「では行けい!」





…こうしてイルクたちは旅立った。

人間の切り札“新人類”の代表として。


その行く手に待ちうけるのは、

いったいなんなのか……。


やがて起こる世界の命運を賭けた戦い。


時の流れは、

容赦なくイルクを戦いの渦へと

巻きこんでいくのであった……。





M E T H U S E L A H





第1章「人間と魔族」



(ゼオン魔法学院から南のフレイタウンへ)
・町の入り口近くの女性
「ここはフレイタウン。
 大きくはありませんが、落ち着いた
 いい町ですよ」

・兵士
「この町は世界一安全です。
 それでも一応見回ってはいますけど。
 ハア……暇だなあ…」

・子供
「ねえねえ、どこからきたの?」

・男
「ここだけの話だが、ガリア軍は
 カイゼル将軍1人の力でもっている
 らしい」
「魔族とまともに戦えるのは、
 カイゼル将軍だけなんだろうなぁ…」

・男
「この大陸は気候がいいので、
 住むには最適です。モンスターも
 そんなに凶暴じゃないですしね」

・ばーちゃん
「砦へ行きたいのであれば、
 草原を抜けて行くしかない。
 じゃが、あそこにはモンスターが…」
「まあ、それほど強くはないがの」

・子供
「砦っていうトコにね、
 兵隊さんがたくさんいるんだよ!」


(ゼオン魔法学院の東側のガリア城へ)
・門番
「何だ?お前ら」

イルク
『……………』

アッシュ
「僕たちはゼオン魔法学院から
 きました。聞いていませんか?」

「ああ……お前らが例の…、
 よし、通ってもいいぞ」


(城の中へ)
リブラ
「どいて、どいて〜!」
「何よアンタたち?
 ジャマよ、ジャマ!
 どいて!!」

アッシュ
「あ…あの、何かあったんですか?」

リブラ
「何か、じゃな〜いわよ!」
 砦に魔族が現れて、そりゃもう、
 大騒ぎなんだから!」

イルク
「…あんた、オカマか?」

リブラ
「カー〜ッ!これだかた嫌なのよね、
 今日びの若い奴は!!」
「オカマなんかと一緒にしないで!
 ニューハーフって
 呼んでちょうだい!!」

イルク
「……………」

リブラ
「と・に・か・く!砦はアタシの
 管轄なのよ」
「カイゼルにばっかり活躍させて
 たまるもんですか!
 ほら、どいて!」
「アンタたち、早くなさい!」

兵士
「は、はいっ!」

リブラ
「まったく…トロいんだから!
 砦が陥ちたらアンタらのせいよ!!」

兵士
「やれやれ…リブラ様にもまいるよな」
「何かっていうとヒステリー
 起こすんだから……」

兵士
「俺たちカイゼル将軍の部下に
 なりたかったのになぁ……」

リブラ
「何してるの!?」

兵士
「は、はいっ!」

アッシュ
「…あれが、リブラ軍師…」


(城の階段を下に下に)
・緑鎧の人
「ここは戦略研究室です。
 魔族に対抗するための作戦を
 練っています」

・黒鎧の人
「魔族をいかにして攻めるか……
 う〜ん…わからん。
 また、カイゼル様に考えて頂くか…」

イルク
「カイゼル将軍!」

カイゼル
「きたか。待っていたぞ。
 まずは王に会うといい」
「その後は多分、
 砦に行ってもらうことに
 なるだろうな」
「あそこは魔族との戦の最前線だ。
 厳しい戦いになるだろうが、
 頑張ってくれ」

イルク
「はい!」
『!?』

ヴァルカム
「イルク殿。
 王がお会いになるそうです」

カイゼル
「いいタイミングだ。2人とも、
 大臣のヴァルカムだ」
「これから世話になるだろうから、
 覚えておけ。
 じゃあ頑張れよ」

ヴァルカム
「では王の間へおこし下さい」


(王の間へ行く途中)
・兵士
「我々は魔族に勝利するため、
 厳しい訓練を受けているのだ」

・兵士
「南の砂漠を越えれば、ユーノスという
 港町があります」
「しかし砂漠には恐ろしい怪物が
 出るとかで、誰も近よりません」

・ハゲじーさん
ディクアファス
「おお、よくきたのう。ゼオンから
 聞いておるぞ」

イルク
『……………』

アッシュ
「ディクアファス様、お久しぶりです」

ディクアファス
「君たちにはガリア軍の魔道戦士として
 頑張ってもらわねばならん」
「期待しておるぞ。
 ………そうそう、カイゼルが君らを
 待っておったがの」

・兵士
「やあ、元気かい?」
 はい →いいえ
「戦闘などで傷ついたときは、
 『宿屋』に行くと回復できるよ」
「ただし、宿屋じゃあ
 『毒』や『マヒ』は治らないんだ」

・兵士
「ガリア国の魔道士団を率いているのは
 バークート様だ」
「だが、魔族の魔法に比べると、
 明らかに我々の質が劣る。
 バークート様も悩んでおられるのだ」

・男
バークート
「ん?このバークートに何か用かね?」

イルク
『……………』

アッシュ
「僕たちはゼオン様の所からきました」

バークート
「ん?ゼオン?……そうか。
 お前らが新人類か」
「フン、いい気になるなよ。
 いくら魔法の才能があっても、
 わしの方が偉いんだからな」
「カイゼルに何を言われたか知らんが、
 ガリア国で最強なのはこのわし
 だからな!」
「お前らはわしの言うことを
 聞いていればいいんだ。
 わかったな!」


(王の間)
ヴァルカム
「よくぞきた、2人とも。
 さ、王に会われるがよい」

ガリア王
「そなたらが新人類か」

アッシュ
「はい」

ガリア王
「うむ。魔法学院からきたのだったな。
 カイゼルから聞いておる。」
「それにしても……
 ゼオンも大した奴よ………」

アッシュ
「何か?」

ガリア王
「いや、何でもない。
 ……そうか、まあしっかりな」
「今日は兵士の寝室でゆっくり休んで
 いくといい。
 明日の朝、出発してもらおう」
「まずは砦に行ってもらいたい。
 我が国の軍師リブラが魔族と戦って
 いるはずだ」
「あそこが陥とされたら、
 後がなくなってしまう。
 頼んだぞ」

ヴァルカム
「謁見はここまでだ。
 寝室へ行きたまえ」

イルク
『……………』
(部屋を辞す)


・兵士
「噂だけどさ。ゼオン様が、
 空を飛ぶ船を造ってるらしいよ」
「魔族に、空から奇襲をかける
 つもりなのかな?」

・兵士
「ダンジョンには『宝箱』があって、
 その中には色々な物が入ってるんだ」
「武器なんかもあるけど、
 防具は入ってないから、お店で
 買うしかないよ」

・兵士
「ここは宝物庫です。
 王からお許しが出ていますので
 どうぞ」
リピア、ストラーン、解毒薬GET

・寝室の兵士
「やあ、話は聞いてるよ。
 ここのベッドを使うといい」


(暗転。夜)
アッシュ
「イルク…起きてるかい?」

イルク
「……ああ」

アッシュ
「明日は草原を抜けて行くらしいけど、
 ……どう?」

イルク
「何が?」

アッシュ
「今まで僕らはずっと学院にいて……
 外の世界を全然知らないだろ?」
「正直言って……少し不安なんだ」

イルク
『……………』
「俺だって不安さ……
 実戦だって始めてだしな」
「でも逃げるわけにはいかない。
 俺たちは新人類なんだから……。
 俺たちはエリートなんだ」

アッシュ
『……………』
「………イルク、
 そのことなんだけど…………」

イルク
「!?
 アッシュ!何かくる!!」

アッシュ
「なんだって!?」

(ベッドから起き出す2人)
???
「へえ……気づかれるなんてね」

イルク
「貴様は!?」

暗殺者
「私はジェイン。
 お前たちの命を貰いうけにきた」

アッシュ
「ジェイン!?」

イルク
「知っているのか?アッシュ」

アッシュ
「風裂きのジェイン……
 有名な暗殺者だよ!」

イルク
「何で暗殺者なんかが……!?」

ジェイン
「私のことを知っているなんて意外ね。
 なら話は早いわ」
「おとなしく殺されなさい!」

イルク 「ふざけるな!
 アッシュ、いくぞ!!」
(戦闘。グラフィックが村娘。EXP10 12ゴールド エルリピア)

ジェイン
「くっ…バカな…!」

イルク
「いったい誰に頼まれたんだ?」

ジェイン
「ふふ…依頼人の名を明かすことは
 できないわね……」

アッシュ
「イルク、こいつをカイゼル将軍の所に
 つれていこう!」

ジェイン
「そうはいかない……
 ここは退くけれど……」
「近いうちにまた
 その命をいただきにくるからね!」
(暗転)

イルク
「!?」

アッシュ
「くそっ!あいつ……!」

アッシュ
「いない…」

イルク
「ジェイン………
 なぜ俺たちが………」
『!?』

(ワープっぽいので何者かが登場)



「イルク………」



イルク
「な…何だ貴様は…?」

アッシュ
「…………」



「イルク……注意しなさい…。

あなたに危険が迫っています……」



イルク
「何だと?」



「砦へ行ってはいけません……。

学院へ戻るのです………」



イルク
「バカな!
 今更帰れるか!」



「……………。

そうですか。

では、くれぐれも気をつけなさい」



(ワープで退場)
イルク
「何だっていうんだ…?
 いったい誰なんだ………?」

アッシュ
「さっきの暗殺者のしわざとも
 思えないし……」
「何だか嫌な予感がするね…」

イルク
「予感なんか気にしていられるか。
 もう寝よう、明日は早い」

アッシュ
「ああ……」


(朝。城からフレイタウンへ)
・道具屋の娘
「杖に秘められた効果って知ってる?」
→知らない。教えて。  そんなことは知っている!
「アッシュクンとかが装備している杖は、
 攻撃力は低いんだけど………」
「他の武器と違って、魔法が込められて
 いるの」
「使い方は、戦闘中に装備を選んで
 杖を使うだけ。装備していない杖は、
 アイテムで使うといいわ」
「何回使ってもなくならないから、
 経済的よね〜」
「杖によって効果は違うから、新しい杖
 を手に入れたら
 試してみるといいわね」
「ちなみに、『ワンド』には毒を治す
 力があるわよ」
「あ、こんなこと言ったら、アイテムが
 売れなくなっちゃうわね。
 失敗、失敗(はぁと」

・道具屋にいる男
「ここだけの話にしといて
 くれるんだったら、
 すっげえイイ事教えてやるぜ」
→いいだろう、話してみろ。 そんなイイ事、黙ってられるか!
「実はよ、南のユーノスって町に、
 殺人鬼が現れたらしい」
「ガリア軍としちゃ、魔族だけでも
 大変なのにそんなもんまで出てきて、
 大混乱だってよ」
「トップシークレットだからな。
 誰にも言うなよ!!」

・道具屋の主人
「ここは道具屋だよ。
 何が欲しいんだい?」
・リピア(10G)HPを50回復 ・エルリピア(150G)HPを200回復 ・解毒薬(10G)毒を治す


(フレイタウンの南東、草原へ(城からは南の方角)
コボルト、デスニードルが出る。弱い。


(ガリア砦へ)
イルク
「リブラ軍師!」

リブラ
「何なの、アンタたち?」

アッシュ
「僕らは新人類です。王に言われて
 助けにきました」

リブラ
「助け?バカね!
 助けなんかいらないわよ!」

アッシュ
「でも……」

リブラ
「確かにアタシたちは苦戦しているわ。
 魔族のヤツ本格的に攻撃してきたの」
「特にあの月姫とかいう魔族が
 やっかいね。桁違いの魔力を持って
 いるのよ」

イルク
「奴か……」

月姫
『フフフ………』
「どうした軍師殿!?
 妾(わらわ)の力に恐れをなしたか」
「メルトダウン!」
(炎のエフェクト)

「ぐあああああーーーーーー!!!」
(兵士二名 消 滅)

イルク
「何て力だ……!」

アッシュ
「ひどいことを!」

月姫
「もう終わりか?
 つまらん戦じゃ……」
「新人類とかいうのがくると
 聞いていたから、
 楽しみにしていたのにのう………」

イルク
「新人類だと…!?」

アッシュ
「僕たちが新人類だ!!」

月姫
「ほう…ならば妾を楽しませるのじゃ。
 そうでないと、兵士が全滅するぞ」

イルク
「後悔するなよ…!」
(ピンクなドレスのお姫さま
 ウインドショット、ファイアボール使用。EXP10 20G エストラーン)

月姫
「な…なるほど…、
 少しはできるようだな……」
「ここは退くのじゃ!
 お前たち!」

「かしこまりました、月姫様!」

月姫
「さらばじゃ」

イルク
「逃げられたか……!」

アッシュ
「いや、イルク。奴はこの穴に
 入ったんだ!」
「後を追おう!」

イルク
「よし!」

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イルク 剣士 レベル4 HP78 SP28 ゴールド51
力42 守り26 体力78 賢さ28 素早さ29 運の良さ16 魔法耐性12
攻撃力 右54 左42 防御力45 能力防御0 EXP54 次まで26
new能力 連続斬り(3)一体に42位のダメージ
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アッシュ 術士 レベル5 HP85 SP50
力35 守り25 体力85 賢さ50 素早さ30 運の良さ25 魔法耐性30
攻撃力 右41 左35 防御力40 能力防御0 EXP109 次まで20
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(穴の中へ。途中にある湧水をのむとステータス回復
 地下の小人、ブラッドスライム、魔体戦士、ミニデーモンが出る)
イルク
「魔法陣……!?
 こんな巨大な物が………!」

アッシュ
「これは……移動用の魔法陣……」
「なるほど、これを使ってこっちの大陸
 に渡ってきていたわけか……」

イルク
「何だ!?」

アッシュ
「どうやら、魔族の置き土産って
 ところらしいね……!」
(vsクロウラー。EXP16 24G 解毒薬。アッシュがファイアボール覚えた)

アッシュの剣が成長した!

イルク
「ふう……」

アッシュ
「どうする、イルク。
 この魔法陣で追いかけるかい?」
「それとも一度戻ろうか?」

イルク
「追いかけるに決まってる。
 魔族を潰すためにきたんだからな」

アッシュ
「そうか……じゃあ行こう!」
(魔法陣の上へ)




人間と魔族の抗争から始まった物語。


魔族の大陸へ乗り込んだ2人の少年。


だがそれらは、

やがて起こる大いなる悲劇の前ぶれに

すぎなかった……。


第二章→


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