今でこそ闇の森などと呼ばれて恐れられておるが、昔はそれはそれは緑豊かな美しい森だったのだぞ。……そう、私が“昔”と言うほどに遠い日のことだ。けれど近い将来、あの頃のように戻る日もそう遠くない気がする。私の願望がそう思わせているだけかも知れないがな。それが叶うには大変な労力が要るだろう。…それに、私にとっての“近しい未来”のことだ。お前がそれを見ることはないだろう。だから、忘れない。お前と見るこ森の夕日を、私は忘れない。